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薬効薬理:非臨床試験

薬効薬理:非臨床試験

1. In vitro試験

1)臨床分離株及び各種抗真菌薬に耐性又は低感受性を示す真菌の感受性(in vitro1)

1)社内資料(効力を裏付ける試験成績)

臨床的に重要な国内外の糸状菌及び酵母様真菌の各種臨床分離株、19,000株に対するin vitro抗真菌作用を検討した結果、ポサコナゾールはアスペルギルス属(A. fumigatusA. flavusA. nigerA. terreus等)、カンジダ属(C. albicansC. glabrataC. parapsilosisC. tropicalisC. kruseiC. lusitaniaeC. guilliermondiiC. dubliniensis等)及びCryptococcus neoformans、ムーコル目(Mucor属、Rhizopus属、Cunninghamella属、Rhizomucor属、Lichtheimia属(Absidia属)、Apophysomyces属、Saksenaea属、Cokeromyces属)、クロモブラストミコーシス、菌腫の原因真菌(Fonsecaea属、Scedosporium属、Pseudallescheria属、Exophiala属(Wangiella属)、Phialophora属、Cladosporium属、Cladophialophora属、Alternaria属、Bipolaris属、Aspergillus nidulans等)、二形性真菌(Histoplasma属、Blastomyces属、Coccidioides属、Paracoccidioides属、Penicillium marneffeiSporothrix属)、及び皮膚糸状菌(Trichophyton属、Microsporum属等)に対して抗真菌作用を示しました。うち国内臨床分離株の感受性については下記のとおりです。

2005~2014年に臨床検体から分離された国内臨床分離株に対する抗真菌薬の抗真菌作用

方法:国内において2005~2014年(主に2010~2014年)に臨床検体から分離された糸状菌、酵母様真菌 等(計238株)に対するポサコナゾールの抗真菌作用を幾何平均MIC値に基づき、算出した。MICの測定は、臨床・検査標準委員会(CLSI)のM38-A2法(糸状菌)又はM27-A3法(酵母様真菌)に基づいて検討した。

2)抗真菌薬の大規模薬剤感受性調査で収集したアスペルギルス属及び希少真菌に対するポサコナゾールの抗真菌作用(in vitro2)

2)社内資料(抗真菌薬の大規模薬剤感受性調査で収集したAspergillus属及び希少真菌に対するポサコナゾールの抗真菌作用)

2010~2018年の臨床分離株に対するin vitro抗真菌作用を検討した結果、A. fumigatusA. flavusA. terreus及びA. nidulansに対するポサコナゾールのMIC90値は0.5μg/mL、A. nigerに対するポサコナゾールのMIC90値は1μg/mLでした。A. ustusに対するポサコナゾールのMIC90値は>8μg/mLでした。
2018年の臨床分離株に対するin vitro抗真菌作用を検討した結果、A. fumigatusA. flavusA. niger及びA. terreusに対するポサコナゾールのMIC90値は0.25~1μg/mLでした。

3)殺真菌作用(in vitro3)

3)社内資料(in vitro薬効薬理試験)

ポサコナゾールはin vitroでアスペルギルス属に対して殺菌的に作用しました。カンジダ属に対しては一部の菌種を除き静菌的でした。

4)持続的抗真菌作用(post-antifungal effect、PAFE)及び抗真菌作用に及ぼす血清蛋白質の影響(in vitro3)

3)社内資料(in vitro薬効薬理試験)

ポサコナゾールはin vitroで持続的な抗真菌作用を示しませんでした。また、ポサコナゾールは高い蛋白結合率を示し、血清蛋白質の添加によりポサコナゾールの抗真菌作用が減弱しました。

4. 効能又は効果

○造血幹細胞移植患者又は好中球減少が予測される血液悪性腫瘍患者における深在性真菌症の予防
○下記の真菌症の治療
侵襲性アスペルギルス症、フサリウム症、ムーコル症、コクシジオイデス症、クロモブラストミコーシス、菌腫

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