薬物動態:血中濃度
薬物動態
1. 血中濃度1)
1)ラゲブリオ®電子添文(2022年9月改訂、第4版)
健康成人
モルヌピラビルはNHCのプロドラッグであり、全身循環へ到達する前に主要代謝物であるNHCへ加水分解され細胞内に取り込まれた後、活性型であるリボヌクレオシド三リン酸化体(NHC-TP)にリン酸化されます。
(1)単回投与
健康成人にモルヌピラビル800mgを単回経口投与した際のNHCの血漿中濃度推移を図1に、血漿中薬物動態パラメータを表1に示します。モルヌピラビル50 ~1600mgの範囲で、NHCのCmax 及びAUCは概して用量に比例して増加しました(外国人データ)。
図1 健康成人にモルヌピラビル800mgを単回経口投与した際のNHCの血漿中濃度推移(平均値+標準偏差)
表1 健康成人にモルヌピラビル800mgを単回経口投与した際のNHCの血漿中薬物動態パラメータ
(2)反復投与
健康成人にモルヌピラビル800mgを12時間ごとに反復経口投与した際のNHC の血漿中薬物動態パラメータは表2のとおりでした。
1日2回の反復経口投与で得られたNHCのAUC0-12hrの累積係数(1.09)に基づく有効半減期は3.3時間でした(外国人データ)。
表2 健康成人にモルヌピラビル800mgを12時間ごとに反復経口投与した際の定常状態におけるNHCの血漿中薬物動態パラメータ