製品基本Q&A

製品基本Q&A

ラゲブリオ®カプセル200mg


製品情報

本剤の添付文書には、以下のとおり記載されています。

4. 効能又は効果
SARS-CoV-2による感染症

5. 効能又は効果に関連する注意
5.1 臨床試験における主な投与経験を踏まえ、SARS-CoV-2による感染症の重症化リスク因子を有する等、本剤の投与が必要と考えられる患者に投与すること。また、本剤の投与対象については最新のガイドラインも参考にすること。[17.1.1参照]
5.2 重症度の高いSARS-CoV-2による感染症患者に対する有効性は確立していない。

<引用>
添付文書

本剤の添付文書には、以下のとおり記載されています。

18. 薬効薬理 より
18.1 作用機序
モルヌピラビルはプロドラッグであり、NHCに代謝され細胞内に取り込まれた後、活性型であるNHC-TPにリン酸化される。NHC-TPがウイルス由来RNA依存性RNAポリメラーゼによりウイルスRNAに取り込まれた結果、ウイルスゲノムのエラー頻度が増加し、ウイルスの増殖が阻害される(1)(2)。[5.参照]

<引用>
(1)Crotty S et al. Nat Med. 2000;6:1375-1379.
(2)Tejero H et al. Curr Top Microbiol Immunol. 2016;392:161-179.

In vitroにおいて、NHCはアルファ株、ベータ株、ガンマ株、デルタ株に対して、従来株と同様の抗ウイルス活性を示しました(1)。
また、第Ⅱ/Ⅲ相臨床試験(002試験)(*)において、変異株(ガンマ株、デルタ株、ミュー株)に感染患者に対するサブグループ解析では、全体と一致した有効性を示しました。

(*)002試験: SARS-CoV-2による感染症患者(非入院患者)を対象とした国際共同第Ⅱ/Ⅲ相試験(MOVe-OUT試験)

<引用>
(1)Merck Briefing Information for the November 30, 2021 Meeting of the Antimicrobial Drugs Advisory Committee

非臨床試験において、オミクロン株への効果が確認されています(1)。

<引用>
(1)Vangeel L et al. BioRxiv. 2021  (PREPRINT)

使用方法

本剤の添付文書には、以下のとおり記載されています。

6. 用法及び用量
通常、18歳以上の患者には、モルヌピラビルとして1回800 mgを1日2回、5日間経口投与する。

7. 用法及び用量に関連する注意
SARS-CoV-2による感染症の症状が発現してから速やかに投与を開始すること。臨床試験において、症状発現から6日目以降に投与を開始した患者における有効性を裏付けるデータは得られていない。[17.1.1参照]

<引用>
添付文書

本剤の投与は18歳以上の患者に行ってください。

18歳未満の患者に投与した経験はありません。

<引用>
添付文書

添付文書上、具体的な重症化リスク因子は設定していませんが、厚生労働省による事務連絡(1)では下記の基準が想定されるとしています。

・日本感染症学会の「COVID-19 に対する薬物治療の考え方 第 11 報」の記載(2)
・国際共同第Ⅱ/Ⅲ相試験(MOVe-OUT(002)試験)の組み入れ基準(3)
・新型コロナウイルス感染症に係る国内の主要な診療ガイドラインである「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き・第 6.1 版」の記載(4)
・既に承認を受けている英国での臨床試験(PANORAMIC試験)の組み入れ基準(5)

詳細については事務連絡(1)に記載があります。

<引用>
(1)事務連絡 医薬・生活衛生局総務課 厚生労働省新型コロナウイルス感染症対策推進本部 (令和3年 12 月 24 日)(令和4年1月21日最終改正): 新型コロナウイルス感染症における経口抗ウイルス薬の 医療機関及び薬局への配分について(別紙及び質疑応答集の追加・修正)
(2)COVID-19 に対する薬物治療の考え方 第 11 版 (2021年12月24日)
(3)添付文書
(4)新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き・第 6.1 版(令和3年12月28日)
(5)英国PANORAMIC試験 (Platform Adaptive trial of Novel antiviRals for eArly treatment of COVID-19 in the Community)

本剤の投与対象は重症化リスク因子を有する患者とされています(1)。

厚生労働省による事務連絡(1/21改訂)(1)では、適格性情報等のチェックリストの「SARS-CoV-2による感染症の重症化リスク因子」において「上記に該当しない」にチェックが入るような場合は、本剤の投与対象として適切とは考えられない、と記載されています。

<引用>
(1)事務連絡 医薬・生活衛生局総務課 厚生労働省新型コロナウイルス感染症対策推進本部 (令和3年 12 月 24 日)(令和4年1月21日最終改正): 新型コロナウイルス感染症における経口抗ウイルス薬の 医療機関及び薬局への配分について(別紙及び質疑応答集の追加・修正)

本剤の添付文書には、以下のとおり記載されています。

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
2.2 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5参照]

<引用>
添付文書

添付文書上、ワクチン接種済み患者に対する制限はありません。

COVID-19のワクチンを接種した患者は、第Ⅱ/Ⅲ相(002)試験(*)から除外されていたため(1)データはありません。

(*)002試験: SARS-CoV-2による感染症患者(非入院患者)を対象とした国際共同第Ⅱ/Ⅲ相試験 (MOVe-OUT試験)

<引用>
(1)治験実施計画書 6.5併用療法

用法及び用量に関連する注意には、症状が発現してから速やかに投与を開始することとありますので、症状のある患者への投与となります。

厚生労働省による事務連絡(1/21改訂)においても、「無症状の患者は臨床試験に組み入れられておらず、有効性及び安全性が確認されていないため、対象としていない」と記載されています(1)。

<引用>
(1)事務連絡 医薬・生活衛生局総務課 厚生労働省新型コロナウイルス感染症対策推進本部 (令和3年 12 月 24 日)(令和4年1月21日最終改正): 新型コロナウイルス感染症における経口抗ウイルス薬の 医療機関及び薬局への配分について(別紙及び質疑応答集の追加・修正)

SARS-CoV-2のウイルス動態及びモルヌピラビルの作用メカニズムに基づくと、抗ウイルス療法を早期(発症から5日間以内)に行うことで治療後期(5日間超)に行う場合に比べて治療のベネフィットが大きいと考えられるためです(1)(2)。

実際に第Ⅱ/Ⅲ相試験(002試験)において、発症から5日以内にモルヌピラビルを投与した患者群で、5日目以降に投与した患者群と比較してより顕著な抗ウイルス効果が示されました(3)。

このことから症状発症から5日目までの投与が望ましいと考えられますが、実臨床下では正確な発症日時を特定することは困難であると考えられることから、具体的な日数は設けていません(2)。

<引用>
(1)治験実施計画書 6.3.2 層別
(2)申請資料概要 1.8.3.4 用法及び用量に関連する注意(案)の設定根拠
(3)Merck Briefing Information for the November 30, 2021 Meeting of the Antimicrobial Drugs Advisory Committee (Figure 4)

添付文書上、「相互作用:併用禁忌、併用注意」の薬剤は記載されていません。

添付文書上、他のCOVID-19治療薬との併用に関する制限はありません。

感染症学会の 「COVID-19 に対する薬物治療の考え方 第11版 」には、「薬効の異なる治療薬は併用されうるが、新規に開発された製剤との併用に関する知見は十分に集積していないこと、需要と供給のバランスから流通に制限が生じうること等を考慮の上、患者ごとの臨床経過及び重症リスク等から総合的に治療の適応を判断する。」と記載されています(1)。

<引用>
(1)COVID-19 に対する薬物治療の考え方 第 11 版(2021年12月24日)p.3

【適応外】
本剤を脱カプセルして投与することは、承認外の用法となります。 

脱カプセル後の安定性について検討していませんので、おすすめしていません。

本剤を分包、又は他剤と一包化した際の安定性については検討していません。

分包機の使用はおすすめしていません。

<理由>
分包機を用いた一包化は実施した経験はなく、データもありません。

ボトルごとの提供が可能です。
本剤は1ボトル 40カプセル包装であり、1人当たりの総投与カプセル量が1ボトルに含まれます。

【適応外】
本剤を簡易懸濁して投与することは、承認外の用法となります。

簡易懸濁にて投与した際の薬物動態、有効性、安全性は検討していませんので、おすすめしていません。

簡易懸濁後の安定性データはありません。

決して2回分を一度に飲まないでください。
気がついた時に、1回分を飲んでください。ただし次の飲む時間が近い場合(*)は1回とばして、次の時間に1回分飲んでください(1)。

(*)海外添付文書においては、服用間隔は2時間以上設けることが規定されています(2)。

<引用>
(1)患者向け医薬品ガイド
(2)英国添付文書 [SPC(Summaries of Product Characteristics)]

腎機能障害患者での用量調節は不要です。

モルヌピラビル及びNHC(*)の主要な消失経路は腎排泄ではないため、腎機能障害がこれらの排泄に影響を及ぼす可能性は低いと考えられます。

(*)NHC: モルヌピラビルの主要代謝物。N-ヒドロキシシチジンの略。

透析患者に対する投与制限はありません。

モルヌピラビル及びNHCの主要な消失経路は腎排泄ではないため、 腎機能障害がこれらの排泄に影響を及ぼす可能性は低く(1)、用量調節の必要はないと考えます。

ただし、重度腎機能障害患者(eGFR 30 mL/min/1.73m2未満)又は透析を必要とする患者に対するモルヌピラビル及びNHCの薬物動態評価は実施していません(1)。

(*)NHC: モルヌピラビルの主要代謝物。N-ヒドロキシシチジンの略。

<引用>
(1)添付文書 16.6.1 腎機能障害患者

肝機能障害患者での用量調節は不要です。

非臨床試験の結果、NHC(*)の主要な消失経路は肝代謝ではないと考えられました。また、モルヌピラビルは主に消化管及び肝臓でNHCへ代謝される一方、モルヌピラビルの加水分解に必要な代謝酵素は広範な組織に分布しているため、肝機能障害がモルヌピラビル及びNHCの曝露量に影響を及ぼす可能性は低いと考えられます。

(*)NHC: モルヌピラビルの主要代謝物。N-ヒドロキシシチジンの略。

高齢者での用量調節は不要です。

母集団薬物動態解析の結果、高齢者におけるNHC(*)の薬物動態は若年者と同様でした(外国人データ)(1)。

(*)NHC: モルヌピラビルの主要代謝物。N-ヒドロキシシチジンの略。

<引用>
(1)添付文書 16.6.3 高齢者

本剤の添付文書には、以下のとおり記載されています。

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
2.2 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。[9.5参照]

9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。
動物実験で胎児毒性が報告されている。妊娠ラットの器官形成期にモルヌピラビルを投与した実験において、N-ヒドロキシシチジン(NHC)の臨床曝露量の8倍に相当する用量で催奇形性及び胚・胎児致死が、3倍以上に相当する用量で胎児の発育遅延が認められている。また、妊娠ウサギの器官形成期にモルヌピラビルを投与した実験において、NHCの臨床曝露量の18倍に相当する用量で胎児体重の低値が認められている。[2.2、9.4参照]

本剤の添付文書には、以下のとおり記載されています。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.4 生殖能を有する者
妊娠可能な女性に対しては、本剤投与中及び最終投与後一定期間は適切な避妊を行うよう指導すること。[2.2、9.5参照]

<引用>
添付文書

本剤の最終投与から少なくとも4日間の避妊を行うように指導してください(1)。

<少なくとも4日間とした根拠>
本剤の活性本体であるNHC(1 ) の半減期の最大値(約19時間)(2 ) の5倍に相当する期間として設定しました。
一般的に、体内から薬物が消失する時間として、半減期の5倍が目安とされています(2)。
本剤の場合、個々の被験者におけるNHCの半減期の最大値が約19時間なので、約4日間が目安となると考えられます。

(*1)NHC: モルヌピラビルの主要代謝物。N-ヒドロキシシチジンの略。
(*2)モルヌピラビル800mgを12時間間隔で反復投与したときのNHCの血中半減期: 1.49~19.1時間

<引用>
(1)「妊娠している女性、妊娠している可能性のある女性、又は妊娠する可能性のある女性」への投与に関するお願い
(2)改訂2版薬物動態学;高田 寛治;じほう 3-16,2002

本剤を投与中の男性において、避妊の必要はありません。

本剤の添付文書には、以下のとおり記載されています。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
動物において、モルヌピラビルの乳汁移行試験は実施しておらず、ヒト乳汁中への移行の有無及び乳汁産生への影響に関するデータはない。

<引用>
添付文書

【適応外】
小児への投与は適応外です。
本剤のご使用にあたっては最新の製品添付文書をご確認ください。

本剤の投与は18歳以上の患者に行うことが用法及び用量で規定されています。

本剤は第Ⅲ相試験において18歳以上を対象に有効性・安全性を検討しています。

18歳未満を対象とした臨床試験は実施しておらず、本剤の有効性及び安全性は確立されていません。

安全性

国際共同第Ⅱ/Ⅲ相試験[MOVe-OUT(002)試験]における副作用発現頻度は、ラゲブリオ®800mg群で12.4%(48/386例)であり、主な副作用(発現割合1%以上)は、下痢3.1%、悪心2.3%、浮動性めまい1.3%、頭痛1.0%でした(1)。

<引用>
(1)添付文書

過量投与の治療に関する情報は得られていません。
過量投与の場合には、標準的な支援、臨床モニタリングを採用し、必要に応じて支持療法を開始してください。
NHC(*)がどの程度透析可能かは不明です(1)。

(*)NHC: モルヌピラビルの主要代謝物。N-ヒドロキシシチジンの略。

<引用>
(1)治験薬概要書 6.2.3 過量投与

その他

特例承認とは、国民の生命及び健康に重大な影響を与える恐れのある疾病のまん延等を防止するための緊急の使用が必要な医薬品について、厚生労働大臣が、一定の要件のもと通常の承認の手続きを簡素化して承認する制度です。

本剤は、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」の特例承認に基づき、国内での使用が承認されています。

そのため、承認時において有効性、安全性、品質に係る情報は限られており、引き続き情報を収集中です。

<引用>
患者向医薬品ガイド

同意書の雛形(ひな形)は当社のホームページ(MSDConnect)及びPMDAのホームページに掲載されていますのでご参考ください。

ラゲブリオ®カプセル 200mgによる治療に係る同意説明文書(雛形(ひな形))
HP掲載場所:MSD Connect―ラゲブリオ®-医療関係者サポート
https://www.msdconnect.jp/products/lagevrio/

PMDAホームページ該当リンク
https://www.pmda.go.jp/RMP/www/170050/201cc49a-cc7d-482f-9178-d9c06f740932/170050_62500B6M1020_01_001RMPm.pdf

貯法: 室温保存
有効期間: 24箇月

【販売名】 ラゲブリオ®カプセル200mg (LAGEVRIO® Capsules 200mg)
【一般名】 モルヌピラビル(Molnupiravir)
【特例承認日】 2021年12月24日
【承認番号】 30300AMX00467000
【日本標準商品分類番号】 87625
【薬効分類】 内625 抗ウイルス剤

【販売開始日】 2021年12月25日
【規制区分】劇薬
処方箋医薬品:注意―医師等の処方箋により使用すること

【個別医薬品コード (YJコード・販売名コード)】 62500B6M1020
【HOT番号 (13桁)】 1878547010101
HOT 7: 1878547
HOT 9: 18785470
HOT 11: 18785470101

<薬価未収載品のため、以下の情報はありません>
【薬価収載日】 なし
【薬価基準収載医薬品コード(厚生省コード)】 なし
【レセプト電算処理システム用コード(レセプトコード)】 なし