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製品基本Q&A

製品基本Q&A

ラゲブリオ®カプセル200mg

薬基準収載および一般流通等に関するFAQはこちら


製品情報

本剤の添付文書には、以下のとおり記載されています。

4. 効能又は効果
SARS-CoV-2による感染症

5. 効能又は効果に関連する注意
5.1 臨床試験における主な投与経験を踏まえ、SARS-CoV-2による感染症の重症化リスク因子を有する等、本剤の投与が必要と考えられる患者に投与すること。また、本剤の投与対象については最新のガイドラインも参考にすること。[17.1.1参照]
5.2 重症度の高いSARS-CoV-2による感染症患者に対する有効性は確立していない。

<引用>
添付文書

本剤の添付文書には、以下のとおり記載されています。

18. 薬効薬理 より
18.1 作用機序
モルヌピラビルはプロドラッグであり、NHCに代謝され細胞内に取り込まれた後、活性型であるNHC-TPにリン酸化される。NHC-TPがウイルス由来RNA依存性RNAポリメラーゼによりウイルスRNAに取り込まれた結果、ウイルスゲノムのエラー頻度が増加し、ウイルスの増殖が阻害される(1)(2)。[5.参照]

<引用>
(1)Crotty S et al. Nat Med. 2000;6:1375-1379.
(2)Tejero H et al. Curr Top Microbiol Immunol. 2016;392:161-179.

In vitroにおいて、NHCはアルファ株、ベータ株、ガンマ株、デルタ株に対して、従来株と同様の抗ウイルス活性を示しました(1)。
また、第Ⅱ/Ⅲ相臨床試験(002試験)(*)において、変異株(ガンマ株、デルタ株、ミュー株)に感染患者に対するサブグループ解析では、全体と一致した有効性を示しました。

(*)002試験: SARS-CoV-2による感染症患者(非入院患者)を対象とした国際共同第Ⅱ/Ⅲ相試験(MOVe-OUT試験)

<引用>
(1)Merck Briefing Information for the November 30, 2021 Meeting of the Antimicrobial Drugs Advisory Committee

非臨床試験において、オミクロン株BA.1、BA.1.1、BA.2、BA.4、及びBA.5系統への抗ウイルス活性が報告されています(1)(2)(3)。
また、実臨床においてもオミクロン株流行期での有効性が報告されています(4)(5)(6)(7)。

<オミクロン株流行下での英国でのリアルワールド研究: PANORAMIC試験(4)※>
PANORAMIC試験は、オックスフォード大学が国立衛生研究所(NIHR)の助成を受けて実施した全英のリアルワールド研究で、実施期間は主にオミクロン株が流行していました。
ワクチン接種の有無は問わず、COVID-19の症状発現から5日以内の50歳以上又は18歳以上で重症化リスク因子を有する非入院患者を対象として実施されました。
その結果、28日目までの入院及び死亡の割合(主要評価項目)は、ラゲブリオ®+通常治療(*1)群 0.8%(103/12516例)、通常治療群 0.8%(96/12484例)と差は認められませんでしたが、患者報告による最初の回復までの時間(副次評価項目)(*2)は中央値でラゲブリオ®+通常治療群 9日(7日~未回復)、通常治療群15日(5~23日)で、ラゲブリオ®+通常治療群で6日(調整後4.2日(*3))短縮されました。

(*1)通常治療:解熱剤投与が中心でしたが、ハイリスク患者には中和抗体薬、レムデシビル等の投与が可能とされました。
(*2)患者報告による最初の回復までの時間(副次評価項目):患者が「COVID-19から完全に回復した」と最初に報告するまでの日数
(*3)調整:「ベイズ区分指数モデル」を用いた。(estimated benefit of 4.2 (95% BCI: 3.8-4.6) days)

<オミクロン株流行下でのイスラエルでの後ろ向きコホート研究:Clalit試験(5)※>
Clalit試験は、イスラエル保険加入者データベースを用いた後ろ向きコホート研究です。
オミクロン株に感染し、重症化のリスクが高く(*4)、40歳以上で、薬物相互作用又は腎機能障害のためにニルマトレルビル・リトナビルによる治療が不適格とされたCOVID-19外来患者にラゲブリオ®を投与したデータを解析しました。
その結果、ラゲブリオ®投与は65歳以上の患者において、COVID-19による入院率や死亡率の低減との関連性が認められました。一方、40歳から64歳の患者では、入院率や死亡率の評価項目におけるベネフィットは認められませんでした。
なお、Clalit試験では患者の92%が2回以上のワクチン接種やSARS-CoV-2感染歴によりCOVID-19の免疫を有していました。

(*4)イスラエルの大規模な保健機関であるClalit Health Servicesによるリスク予測スコアにより定義

<香港の後ろ向きコホート研究(6)>
香港の病院管理局及び保健省の診療記録、死亡登録のデータベースを用いた後ろ向きコホート研究です。
酸素療法が必要ない軽症~中等症の18歳以上のCOVID-19入院患者にラゲブリオ®を投与したデータを解析しました。
その結果、ラゲブリオ®投与(n=1856)は、コントロール(n=1856)と比較し、理由を問わない死亡及び疾患進行の有意な低下と関連していました(それぞれ、HR 0.48 [95% CI: 0.40–0·59], p<0·0001及びHR 0.60 [95% CI: 0.52–0.69], p<0.0001)。
また、低ウイルス量に達するまでの時間(*5)も有意に短縮しました(HR: 1.38 [95% CI 1.15–1.64], p=0·0005)。

(*5)低ウイルス量に達するまでの時間:[RT-PCR Ct値(cycle threshold)] ≧30 と定義

<福島の後ろ向きコホート研究(7)※>
福島県内の23病院に入院した高リスクの軽症~中等症のCOVID-19患者にラゲブリオ®を投与したデータを解析しました。
ラゲブリオ®投与は、コントロールと比較し、臨床症状が悪化した患者の割合が有意に低くなりました(3.86% vs 9.65%; p =0.008)。また、重症化予防に寄与していたラゲブリオ®投与はCOVID-19の臨床症状の悪化を抑制する因子であることが示されました(オッズ比(OR): 0.426(0.208-0.871); p=0.019)。
なお、患者全体の77.1%が2回以上のワクチン接種を受けていました。

※査読前の文献(Preprint)であることにご注意ください。

<引用>
(1)インタビューフォーム Ⅵ.薬効薬理に関する項目 2.薬理作用
(2)Takashita E et al. N Engl J Med. 2022;387(5):468-470. Correspondence
(3)Takashita E et al. N Engl J Med. 2022;387(13):1236-1238. Correspondence
(4)Butler CC et al. 2022 (PANORAMIC試験 Preprint)
https://papers.ssrn.com/sol3/papers.cfm?abstract_id=4237902
(5)Arbel R et al. 2022 (Clalit試験 Preprint)
(6)Wong CKH et al. Lancet Infect Dis. 2022;22(12):1681-1693.
(7)Suzuki Y et al. Preprint
https://www.researchsquare.com/article/rs-2118653/v1

使用方法

本剤の添付文書には、以下のとおり記載されています。

6. 用法及び用量
通常、18歳以上の患者には、モルヌピラビルとして1回800 mgを1日2回、5日間経口投与する。

7. 用法及び用量に関連する注意
SARS-CoV-2による感染症の症状が発現してから速やかに投与を開始すること。臨床試験において、症状発現から6日目以降に投与を開始した患者における有効性を裏付けるデータは得られていない。[17.1.1参照]

<引用>
添付文書

本剤を脱カプセルや懸濁、簡易懸濁して投与することは、十分に検討したデータがないため、やむを得ない場合を除き、おすすめしていません(1)。
これまでの臨床試験における使用経験は以下のとおりです。

<使用経験:懸濁液の経口投与※(1)(2)>
第Ⅰ相臨床薬理試験において外国人健康成人にボトル入りの粉末モルヌピラビル(有効成分)(*1) 50~800 mg※を水に用時溶解し単回経口投与しました。
その結果、懸濁液を単回投与した被験者の血漿中NHC(*2)の曝露量(AUC)は、カプセルで同じ用量のモルヌピラビルを単回投与した他の被験者の血漿中NHCの曝露量と類似していました。
なお、評価したすべての用量のモルヌピラビルの忍容性は概して良好で、重篤な有害事象は認められませんでした。

<使用経験:脱カプセル後に懸濁し、経鼻胃管/経口胃管で投与※(1)>
外国人入院患者を対象とした臨床試験(001試験)(*3)では、カプセルを嚥下できなくなった患者には、本剤の懸濁液(*4)を経鼻胃管又は経口胃管にて投与することが許容されていました。
懸濁液を経管投与された5症例のNHCの血中濃度は、カプセル製剤を経口投与された患者の血中濃度の範囲内であり投与方法による差は示唆されませんでした。

なお、脱カプセルした粉末を直接経口投与した経験はありません。
簡易懸濁法(カプセル剤そのままを微温湯に入れる)での投与経験もありません。
また、懸濁後の安定性データはなく、「何度まで安定か」など安定な温度に関する情報もありません。
胃瘻、腸瘻での使用経験もありません。

※承認外の用法・用量を含みます。
本剤のご使用にあたっては最新の製品添付文書をご確認ください。
本剤の承認された用法・用量は「通常、18歳以上の患者には、モルヌピラビルとして1回800 mgを1日2回、5日間経口投与する。」です。

(*1)使用したボトル入粉末は有効成分のみを含有し、不溶性の添加剤は含まれておらず、現在市販されている製剤のカプセルの内容物とは異なります。なお、添加剤はモルヌピラビルの溶出性に影響を及ぼしません。
(*2)NHC: モルヌピラビルの主要代謝物。N-ヒドロキシシチジンの略。
(*3)001試験: SARS-CoV-2による感染症患者(入院患者)を対象とした国際共同第Ⅱ/Ⅲ相試験 (MOVe-IN試験)
(*4)懸濁液の調製、投与:
個人防護具(*5)を着用の上、4カプセルを脱カプセルし、滅菌水40mLを調製用ボトルに加え調製。
懸濁液の投与は調製後できるだけ早く、遅くとも調製後1時間以内に行うこと。
なお、懸濁後の安定性データはありません。
(*5)個人防護具:ゴーグル、マスク、手袋、長袖ガウン、帽子など(妊婦、妊娠の可能性がある女性への曝露を避けるため)

<引用>
(1)インタビューフォーム ⅩⅢ. 備考
(2)治験薬概要書 5.6.1 臨床薬理試験のまとめ、5.6.3安全性のまとめ

本剤を脱カプセルし懸濁して投与することは、十分に検討したデータがないため、やむを得ない場合を除き、おすすめしていません(1)。

<懸濁液投与に関する情報>
懸濁液によるモルヌピラビル投与は臨床試験では評価されていません。
本剤は食事の有無にかかわらずカプセルとして経口投与します。
経鼻胃管/経口胃管[(NG/OG)チューブ] を用いたモルヌピラビル懸濁液の投与は、P001試験(*)の第Ⅱ相パートの被験者5例に限定されます。
なお、胃瘻、腸瘻での使用経験はありません。
臨床試験における使用経験から、参考となる投与方法は以下のとおりです。

<懸濁液の調製>
1) 4カプセル全てを開封し、内容物をカップ又はシリンジに移す。空になったカプセルは、各実施医療機関の手順に従って廃棄する。
2) カップ又はシリンジに滅菌水40mLを加える。
3) カプセル内容物と滅菌水を3分間混和する。
[注意]
a.不溶性のカプセル内容物が完全に溶解しないことがある。
b.指示に従って調製した経口懸濁液は、目に見える未溶解微粒子が残留している可能性があるが経口投与可能である。
4) 調製後はできるだけ速やかに、遅くとも調製後1時間以内に投与する。

<投与手順:経口>
1) 経口投与は、各実施医療機関の基準に従って必要な個人用保護具を着用して実施する。
2) 投与の1分前に懸濁液を撹拌し、再度混和する。
3) 経口投与後、全ての懸濁物を確実に飲み込むため、合計240 mLまで追加の水を投与可能である。
4) 危険廃棄物 及び/又はバイオハザード廃棄物の処分については、現地の手順に従う。
5) 投与後は手を洗う。

<投与手順:経鼻胃管/経口胃管(NG/OG)>
1) 投与前に1分間投与用シリンジを混和/振り混ぜた後、懸濁液を再混合する。
2) 投与前にNG/OGチューブを5mLの水で洗い流す。
3) 投与シリンジから全量を投与する。
4) 懸濁液投与後、水5mLで2回(計10mL)、チューブをフラッシュする。

※承認外の用法・用量を含みます。
本剤のご使用にあたっては最新の製品添付文書をご確認ください。
本剤の承認された用法・用量は「通常、18歳以上の患者には、モルヌピラビルとして1回800 mgを1日2回、5日間経口投与する。」です。

(*)001試験: SARS-CoV-2による感染症患者(入院患者)を対象とした国際共同第Ⅱ/Ⅲ相試験 (MOVe-IN試験)

<引用>
(1)インタビューフォーム ⅩⅢ. 備考

決して2回分を一度に飲まないでください。
気がついた時に、1回分を飲んでください。ただし次の飲む時間が近い場合(*)は1回とばして、次の時間に1回分飲んでください(1)。

また、とばして余った分は服用せずに、添付文書「6. 用法及び用量」に記載のあるとおり、5日間で服用を終了してください。
臨床試験において、5日間を超えた場合の有効性及び安全性は十分には検討されていません。

(*)海外添付文書においては、服用間隔は2時間以上設けることが規定されています(2)。

<引用>
(1)患者向け医薬品ガイド
(2)英国添付文書 [SPC(Summaries of Product Characteristics)]

本剤の投与は18歳以上の患者に行ってください。

18歳未満の患者に投与した経験はありません。

<引用>
添付文書

添付文書上、具体的な重症化リスク因子は設定しておらず、「本剤の投与対象については最新のガイドラインも参考にすること」としています。

参考までに、厚生労働省による事務連絡(1)(令和4年8月15日最終改正)では下記の基準が想定されるとしています。

・日本感染症学会の「COVID-19 に対する薬物治療の考え方 」の記載(2)
・国際共同第Ⅱ/Ⅲ相試験(MOVe-OUT(002)試験)の組み入れ基準(3)
・新型コロナウイルス感染症に係る国内の主要な診療ガイドラインである「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き」の記載(4)
・既に承認を受けている英国での臨床試験(PANORAMIC試験)の組み入れ基準(5)

詳細については事務連絡(1)に記載があります。

なお、保険給付につきましては、各都道府県の審査の先生方の判断が異なる可能性もありますので、地域の審査支払機関に状況をご確認ください。

<引用>
(1)事務連絡 医薬・生活衛生局総務課 厚生労働省新型コロナウイルス感染症対策推進本部 (令和3年 12 月 24 日): 新型コロナウイルス感染症における経口抗ウイルス薬(ラゲブリオカプセル)の 医療機関及び薬局への配分について(別紙及び質疑応答集の追加・修正)
(2)日本感染症学会:COVID-19に対する薬物治療の考え方
(3)添付文書
(4)厚生労働省:新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き
(5)英国PANORAMIC試験 (Platform Adaptive trial of Novel antiviRals for eArly treatment of COVID-19 in the Community)

添付文書上、本剤の投与対象は重症化リスク因子を有する患者が中心ですが、審査の過程における議論からは、高熱や呼吸器症状等の相当の症状を呈し重症化のおそれがある場合など、本剤の投与が必要と判断された患者に対しては投与可能と考えられます(1)。

なお、国購入品の処方にあたっては、令和4年8月15日最終改正の事務連絡において、「適格性情報のチェックリスト」の「SARS-CoV-2による感染症の重症化リスク因子に該当しない」にチェックが入るような場合は、本剤の投与対象として適切とは考えられない、と記載されており、処方は勧められません。

投与にあたっては、最新のガイドラインも参考※の上、ご判断ください。

※ 添付文書 5. 効能又は効果に関連する注意 より
5.1 臨床試験における主な投与経験を踏まえ、SARS-CoV-2による感染症の重症化リスク因子を有する等、本剤の投与が必要と考えられる患者に投与すること。また、本剤の投与対象については最新のガイドラインも参考にすること。[17.1.1 参照]

<引用>
(1)審査報告書(2021年12月24日) [特例承認に係る報告書] 3.3 効能・効果、用法・用量及び臨床的位置付けについて

本剤の添付文書には、以下のとおり記載されています。

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
2.2 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5参照]

<引用>
添付文書

<ワクチン接種者への投与の可否>
添付文書上、ワクチン接種済み患者に対する制限はありません。ワクチン接種者への投与は可能です。

<ワクチン接種者での有効性>
・国際共同第Ⅱ/Ⅲ相試験 (MOVe-OUT試験) (*1)ではワクチンを接種した患者は、除外されていたため(1)ワクチン接種者でのデータはありません。

・PANORAMIC試験という英国でオミクロン株の流行期に実施された本剤群(通常治療+本剤投与)と通常治療(*2)群とを比較する非盲検の無作為化試験では、登録された患者のワクチンの接種歴は98.9%であり、3回以上の接種を受けた患者が94.4%でした。
主要評価項目である「28日目までの入院及び死亡の割合」は両群とも 0.8%(*3)で差はみられなかったものの、副次評価項目である「患者報告による最初の回復までの時間」(*4)は中央値が6日間短縮し、かかりつけ医などへの相談回数の減少、ウイルスの陰性化やウイルス量などに差があったことが予備的な解析にて報告されています(2)※。

・Clalit試験といわれるイスラエルで実施された後ろ向きコホート研究では、被験者の92%がCOIVD-19に対する免疫(ワクチン接種あるいは感染による免疫獲得)を持っていました。この試験では65歳以上の患者において、ラゲブリオ®投与により入院率や死亡率の低減が認められました。一方、65歳より若い成人では、入院率や死亡率の評価項目におけるベネフィットは認められませんでした(3)※。

(*1)002試験: SARS-CoV-2による感染症患者(非入院患者)を対象とした国際共同第Ⅱ/Ⅲ相試験 (MOVe-OUT試験)
(*2)通常治療:解熱剤投与が中心でしたが、ハイリスク患者には中和抗体薬、レムデシビル等の投与が許容されていました。
(*3)主要評価項目[28日目までの入院及び死亡の割合]:本剤群 0.8%(103/12,516例)、通常治療群 0.8%(96/12,484例)
(*4)患者報告による最初の回復までの時間(副次評価項目):患者が「COVID-19から完全に回復した」と最初に報告するまでの日数

※査読前の文献(Preprint)であることにご注意ください。

<引用>
(1)治験実施計画書 6.5併用療法
(2)Butler CC et al. 2022 (PANORAMIC試験 Preprint)
(3)Arbel R et al. 2022 (Clalit試験 Preprint)

効能又は効果は、「SARS-CoV-2による感染症」です。
用法及び用量に関連する注意には、症状が発現してから速やかに投与を開始することとありますので、症状のある患者への投与となります。

また、無症状の患者は臨床試験に組み入れられておらず、有効性及び安全性が確認されていません。

SARS-CoV-2のウイルス動態及びモルヌピラビルの作用メカニズムに基づくと、抗ウイルス療法を早期(発症から5日間以内)に行うことで治療後期(5日間超)に行う場合に比べて治療のベネフィットが大きいと考えられるためです(1)(2)。

実際に第Ⅱ/Ⅲ相試験(002試験)において、発症から5日以内にモルヌピラビルを投与した患者群で、5日目以降に投与した患者群と比較してより顕著な抗ウイルス効果が示されました(3)。

このことから症状発症から5日目までの投与が望ましいと考えられますが、実臨床下では正確な発症日時を特定することは困難であると考えられることから、具体的な日数は設けていません(2)。

<引用>
(1)治験実施計画書 6.3.2 層別
(2)申請資料概要 1.8.3.4 用法及び用量に関連する注意(案)の設定根拠
(3)Merck Briefing Information for the November 30, 2021 Meeting of the Antimicrobial Drugs Advisory Committee (Figure 4)

添付文書上、「相互作用:併用禁忌、併用注意」の薬剤は記載されていません。

In vitroの試験成績により、モルヌピラビル及びNHC(*)は主要な薬物代謝酵素及びトランスポーターの基質ではなく、また、主要な薬物代謝酵素及びトランスポーターに対する阻害作用又は誘導作用を示さなかったことが確認されました(1)。

(*)NHC: モルヌピラビルの主要代謝物。N-ヒドロキシシチジンの略。

<引用>
(1)添付文書

添付文書上、他のCOVID-19治療薬との併用に関する制限はありません。

厚労省の「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き」(1)では、「抗ウイルス薬と中和抗体薬の併用については,十分な知見がなく、各薬剤の供給も限られることから,現時点で併用療法は推奨されない。」と記載されています。

感染症学会の「COVID-19 に対する薬物治療の考え方」(2)では、「薬効の異なる治療薬は併用されうる。」とし、以下のように記載されています。

「軽症患者への抗ウイルス薬と中和抗体薬については、併用に関するリスク及びベネフィットに関する臨床的知見は十分に集積していないこと、需要と供給のバランスから流通に制限が生じうること等を考慮の上、通常、併用療法は推奨されない。これまでの知見においては、高齢者、複数の重症化リスク因子がある患者、ワクチンの未接種者等では症状が進行しやすいことを踏まえ、患者ごとの評価において、中等症への急速な病状の進行等、非典型的な臨床経過の症例や免疫抑制状態などの重症化リスクが特に高い症例等では、併用投与又は逐次投与の適応を考慮する。」

<引用>
(1)厚生労働省:新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き
(2)日本感染症学会:COVID-19 に対する薬物治療の考え方

基本的には、ボトル包装単位での処方が推奨されます。
ただし、無包装安定性試験により、90日まで安定である結果が得られています。

実際のご使用にあたっては、各ご施設でご判断ください。

分包機を用いた一包化は実施した経験はなく、データも無いため、基本的には分包機の使用はおすすめしていません。

なお、臨床試験においては手作業による分包のみ許容されていました。

実際のご使用にあたっては、各ご施設でご判断ください。

ボトルごとの提供が可能です。
本剤は1ボトル 40カプセル包装であり、1人当たりの総投与カプセル量が1ボトルに含まれます。

キャップをしっかり下方向に押しながら左回り(反時計回り)に回してください。

開ける際には指でキャップをしっかりとつかみながら、手のひらでキャップを上から押すと力が入り開けやすくなります。

動画「ラゲブリオ®カプセル200mg~ボトルの開け方~」をご参考ください。
https://www.msdconnect.jp/videos/lagevrio-how-to-open/

患者用小冊子「ラゲブリオ®カプセル200mgを服用する患者さん・ご家族の方へ」に、開閉方法を図示していますのであわせてご参考ください。
https://www.msdconnect.jp/lagevrio-dosing-guide/

<開けるとき>
キャップをしっかり下方向に押しながら左回り(反時計回り)に回してください。
開ける際には指でキャップをしっかりとつかみながら、手のひらでキャップを上から押すと力が入り開けやすくなります。

<閉めるとき>
キャップを閉めるときは、押さずに回してください。
このとき、きつく締めすぎないようにしてください。
閉めるときにキャップを押したりきつく締めすぎると、次回以降開けにくくなることがあります。

動画「ラゲブリオ®カプセル200mg~ボトルの開け方~」をご参考ください。
https://www.msdconnect.jp/videos/lagevrio-how-to-open/

ラゲブリオ®のボトルは誤開封を防ぐために特殊な形状となっています。
開かない場合はもう一度、しっかりとキャップをもって下方向に押しながら回してください。
開ける際には指でキャップをしっかりとつかみながら、手のひらでキャップを上から押すと力が入り開けやすくなります。

動画「ラゲブリオ®カプセル200mg~ボトルの開け方~」をご参考ください。
https://www.msdconnect.jp/videos/lagevrio-how-to-open/

はがしにくい場合は指等でアルミシートを押し破るようにしてください。
その際、できる限り道具は使わず、怪我やカプセルの破損には十分にご注意ください。

腎機能障害患者での用量調節は不要です。

モルヌピラビル及びNHC(*)の主要な消失経路は腎排泄ではないため、腎機能障害がこれらの排泄に影響を及ぼす可能性は低いと考えられます。

(*)NHC: モルヌピラビルの主要代謝物。N-ヒドロキシシチジンの略。

透析患者に対する投与制限はありません。

モルヌピラビル及びNHCの主要な消失経路は腎排泄ではないため、 腎機能障害がこれらの排泄に影響を及ぼす可能性は低く(1)、用量調節の必要はないと考えます。

ただし、重度腎機能障害患者(eGFR 30 mL/min/1.73m2未満)又は透析を必要とする患者に対するモルヌピラビル及びNHCの薬物動態評価は実施していません(1)。

(*)NHC: モルヌピラビルの主要代謝物。N-ヒドロキシシチジンの略。

<引用>
(1)添付文書 16.6.1 腎機能障害患者

肝機能障害患者での用量調節は不要です。

非臨床試験の結果、NHC(*)の主要な消失経路は肝代謝ではないと考えられました。また、モルヌピラビルは主に消化管及び肝臓でNHCへ代謝される一方、モルヌピラビルの加水分解に必要な代謝酵素は広範な組織に分布しているため、肝機能障害がモルヌピラビル及びNHCの曝露量に影響を及ぼす可能性は低いと考えられます。

(*)NHC: モルヌピラビルの主要代謝物。N-ヒドロキシシチジンの略。

高齢者での用量調節は不要です。

母集団薬物動態解析の結果、高齢者におけるNHC(*)の薬物動態は若年者と同様でした(外国人データ)(1)。

(*)NHC: モルヌピラビルの主要代謝物。N-ヒドロキシシチジンの略。

<引用>
(1)添付文書 16.6.3 高齢者

本剤の添付文書には、以下のとおり記載されています。

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
2.2 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。[9.5参照]

9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。
動物実験で胎児毒性が報告されている。妊娠ラットの器官形成期にモルヌピラビルを投与した実験において、N-ヒドロキシシチジン(NHC)の臨床曝露量の8倍に相当する用量で催奇形性及び胚・胎児致死が、3倍以上に相当する用量で胎児の発育遅延が認められている。また、妊娠ウサギの器官形成期にモルヌピラビルを投与した実験において、NHCの臨床曝露量の18倍に相当する用量で胎児体重の低値が認められている。[2.2、9.4参照]

本剤の添付文書には、以下のとおり記載されています。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.4 生殖能を有する者
妊娠可能な女性に対しては、本剤投与中及び最終投与後一定期間は適切な避妊を行うよう指導すること。[2.2、9.5参照]

<引用>
添付文書

本剤の最終投与から少なくとも4日間の避妊を行うように指導してください(1)。

<少なくとも4日間とした根拠>
本剤の活性本体であるNHC(1 ) の半減期の最大値(約19時間)(2 ) の5倍に相当する期間として設定しました。
一般的に、体内から薬物が消失する時間として、半減期の5倍が目安とされています(2)。
本剤の場合、個々の被験者におけるNHCの半減期の最大値が約19時間なので、約4日間が目安となると考えられます。

(*1)NHC: モルヌピラビルの主要代謝物。N-ヒドロキシシチジンの略。
(*2)モルヌピラビル800mgを12時間間隔で反復投与したときのNHCの血中半減期: 1.49~19.1時間

<引用>
(1)「妊娠している女性、妊娠している可能性のある女性、又は妊娠する可能性のある女性」への投与に関するお願い
(2)改訂2版薬物動態学;高田 寛治;じほう 3-16,2002

本剤を投与中の男性において、避妊の必要はありません。

本剤の添付文書には、以下のとおり記載されています。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
動物において、モルヌピラビルの乳汁移行試験は実施しておらず、ヒト乳汁中への移行の有無及び乳汁産生への影響に関するデータはない。

<引用>
添付文書

【適応外】
小児への投与は適応外です。
本剤のご使用にあたっては最新の製品添付文書をご確認ください。

本剤の投与は18歳以上の患者に行うことが用法及び用量で規定されています。

本剤は第Ⅲ相試験において18歳以上を対象に有効性・安全性を検討しています。

18歳未満を対象とした臨床試験は実施しておらず、本剤の有効性及び安全性は確立されていません。

安全性

[回答]
国際共同第Ⅱ/Ⅲ相試験[MOVe-OUT(002)試験]における副作用発現頻度は、ラゲブリオ®800mg群で12.4%(48/386例)であり、主な副作用(発現割合1%以上)は、下痢3.1%、悪心2.3%、浮動性めまい1.3%、頭痛1.0%でした(1)。

本剤の添付文書「11. 副作用」の記載は、以下のとおりです。

11.副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.1 重大な副作用
アナフィラキシー(頻度不明)

11.2 その他の副作用

<引用>
(1)添付文書

過量投与の治療に関する情報は得られていません。
過量投与の場合には、標準的な支援、臨床モニタリングを採用し、必要に応じて支持療法を開始してください。
NHC(*)がどの程度透析可能かは不明です(1)。

(*)NHC: モルヌピラビルの主要代謝物。N-ヒドロキシシチジンの略。

<引用>
(1)治験薬概要書 6.2.3 過量投与

その他

特例承認とは、国民の生命及び健康に重大な影響を与える恐れのある疾病のまん延等を防止するための緊急の使用が必要な医薬品について、厚生労働大臣が、一定の要件のもと通常の承認の手続きを簡素化して承認する制度です。

本剤は、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」の特例承認に基づき、国内での使用が承認されています。

そのため、承認時において有効性、安全性、品質に係る情報は限られており、引き続き情報を収集中です。

<引用>
患者向医薬品ガイド

同意書の雛形(ひな形)は当社のホームページ(MSDConnect)及びPMDAのホームページに掲載されていますのでご参考ください。

ラゲブリオ®カプセル 200mgによる治療に係る同意説明文書(雛形(ひな形))
HP掲載場所:MSD Connect―ラゲブリオ®-医療関係者サポート
https://www.msdconnect.jp/products/lagevrio/

PMDAホームページ該当リンク
https://www.pmda.go.jp/RMP/www/170050/201cc49a-cc7d-482f-9178-d9c06f740932/170050_62500B6M1020_002RMP.pdf

貯法: 室温保存
有効期間: 30箇月

2022年8月30日、厚生労働省から事務連絡が発出され(1)、従来24ヵ月であった有効期間が30ヵ月に延長されました。

この「有効期間:30箇月」は、「有効期間:24 箇月」を前提に使用期限が外箱及びボトルラベルに印字されている製剤(国購入品)にも適用可能とされています。
なお、一般流通開始した薬価基準収載品には、有効期間 30箇月として使用期限が印字されています。

<使用期限検索>
当社のホームページ MSDConnectで、使用期限が検索可能ですのでご利用ください。
https://www.msdconnect.jp/product-product-lotnum/

<国購入品と薬価基準収載品(一般流通品)との見分け方>
薬価基準収載品(一般流通品)は、外箱、ボトルに黒いラインが入りました。

<引用>
(1)事務連絡(令和4年8月30日) 「ラゲブリオカプセル200mgの使用期限の取扱いについて」

【販売名】 ラゲブリオ®カプセル200mg (LAGEVRIO® Capsules 200mg)
【一般名】 モルヌピラビル(Molnupiravir)
【特例承認日】 2021年12月24日
【承認番号】 30300AMX00467000
【日本標準商品分類番号】 87625
【薬効分類】 内625 抗ウイルス剤

【販売開始日】 2021年12月25日
【規制区分】劇薬
処方箋医薬品:注意―医師等の処方箋により使用すること

<政府購買品>
【個別医薬品コード (YJコード・販売名コード)】 62500B6M1020
【HOT番号 】
HOT-13: 1878547010101
HOT-11: 18785470101
HOT-9: 187854701
HOT-7: 1878547

<薬価基準収載品(※)>
【薬価収載日】 2022年8月18日
【薬価基準収載医薬品コード(厚生省コード)】 6250051M1028
【個別医薬品コード (YJコード)】 6250051M1028
【レセプト電算処理システム用コード(レセプトコード)】 628785401
【HOT番号】
HOT-13: 1878547010201
HOT-9: 187854701

(※)薬価基準収載品は、2022年9月16日(金)に一般流通開始しました。