エヌフロンシア®承認のご案内
MSDが提供する医療関係者向けのRSウイルス(Respiratory Syncytial Virus)感染症による下気道疾患の発症抑制・予防を目的として開発され […]
承認時評価資料:国際共同第Ⅲ相試験(007試験)
| 目的 | RSウイルス感染症の重症化リスクが高い乳幼児を対象にエヌフロンシア®を投与した際の安全性、有効性及び薬物動態を検討する。 |
| 試験デザイン | 多施設共同、部分盲検、無作為化、実薬対照、第Ⅲ相試験[27ヵ国(日本を含む)、109施設] |
| 対象 | 生後1歳までに初回のRSウイルス感染流行期を迎える、在胎期間35週0日以下の早産児あるいはCLD(慢性肺疾患)又は血行動態に影響を及ぼすCHD(先天性心疾患)を有する乳幼児901例(日本人25例を含む) |
| 方法 | 治験参加者をエヌフロンシア®群又はパリビズマブ群に1:1の比で無作為に割り付けた。治験薬初回投与後1日目から投与後60日目の来院までは二重盲検、投与後60日目以降は非盲検とした。 初回RSウイルス感染流行期に盲検下で、エヌフロンシア®群では1日目にエヌフロンシア®105mgを、28日目にプラセボを投与した。パリビズマブ群ではパリビズマブ15mg/kgを1日目及び28日目に投与した。投与後60日目に二重盲検を解除し、パリビズマブ群に対してはパリビズマブを1ヵ月ごとに最大3回まで追加投与した。 RSウイルス感染流行期中に治験参加者のCHDに対して体外式膜型人工肺又は外科的介入を実施し、術中に人工心肺が必要となる場合、治験依頼者との協議に基づき、手術後に追加の治験薬投与を行う場合がある。 層別因子は、地域(北/南半球)及び治験参加者の状態(CLD、CHD、非CLDかつ非CHDかつ在胎期間が29週未満、非CLDかつ非CHDかつ在胎期間が29週以上)とした。 |
| 評価項目 | 【安全性】 主要評価項目 ・ 投与後5日目までの事前に規定した注射部位の有害事象(注射部位紅斑、注射部位疼痛、注射部位腫脹) ・ 投与後5日目までの事前に規定した発熱(直腸温が39.0℃以上又は腋窩温が38.7℃以上) ・ 投与後5日目までの事前に規定した全身性の有害事象(食欲減退、易刺激性、傾眠) ・ 投与後42日目までの特に注目すべき有害事象(アナフィラキシー/過敏症及び発疹) ・ 投与後42日目まで及びその後の各治験薬投与後14日目までの非重篤な有害事象 ・ 初回RSウイルス感染流行期の治験参加期間中の重篤な有害事象 【有効性】 副次評価項目 ・ 投与後150日目までのRSウイルスに関連する医療介入が必要な下気道感染症(外来及び入院)の発現率 ・ 投与後150日目までのRSウイルスに関連する入院率 探索的評価項目 ・ 投与後150日目までのRSウイルスに関連する重度の医療介入が必要な下気道感染症(外来及び入院)の発現率 ・ 投与後180日目までのRSウイルスに関連する医療介入が必要な下気道感染症(外来及び入院)の発現率 ・ 投与後180日目までのRSウイルスに関連する入院率 ・ 投与後150日目までのRSウイルスに関連する下気道感染症による入院率など 【免疫原性】 探索的評価項目 ・ 投与後150日目及び240日目のエヌフロンシア®に対する抗薬物抗体(ADA)の発現割合 |
| 解析計画 | ・本試験は、仮説検定を実施しない推定を目的とした試験であった。 ・安全性の解析は、APaT集団※1、有効性の解析はFAS※2、免疫原性の解析はPP集団※3を対象に実施した。 ・主要評価項目である安全性及び忍容性は、有害事象を含む全ての安全性評価項目を用いて、臨床的な観点から評価された。 ・副次評価項目である投与後150日目までのRSウイルスに関連する医療介入が必要な下気道感染症(外来及び入院)の発現率は、治療群、地域、治験参加者の状態を共変量としたロバスト分散を用いた修正ポアソン回帰モデルにより、有効率の推定値及び95%CIを算出した。 ・副次評価項目である投与後150日目までのRSウイルスに関連する入院率は、ポアソン変数のカイ二乗分布を用いて推定し、正確な95%CIを算出した。 ・探索的評価項目は、ポアソン変数のカイ二乗分布を用いて、各群の発現率の推定値と対応する95%CIを算出した。 ・事前規定に基づき、日本人集団の解析を実施した。 |
※1 APaT(all participants as treated)集団:無作為化後に治験薬が1回以上投与された全ての治験参加者
※2 FAS(full analysis set):無作為化後、治験薬を投与され、かつ特定の治験実施計画書の逸脱により有効性解析対象から除外されなかった全ての治験参加者
※3 PP(Per-protocol)集団:無作為化され、治験薬が1回以上投与され、かつ免疫原性評価項目の結果に重大な影響を与えうる治験実施計画書からの逸脱がない全ての治験参加者
4. 効能又は効果
1. 生後初回のRSウイルス(Respiratory Syncytial Virus)感染流行期の重篤なRSウイルス感染症のリスクを有する新生児及び乳児における、RSウイルス感染による下気道疾患の発症抑制
2. 生後初回のRSウイルス感染流行期の1.以外のすべての新生児及び乳児におけるRSウイルス感染による下気道疾患の予防
5. 効能又は効果に関連する注意
5.1 重篤なRSウイルス感染症のリスクを有する新生児及び乳児に使用する場合、以下のいずれかに該当することを確認した上で投与すること。
〇生後初回のRSウイルス感染流行期の、流行初期において
・在胎期間35週以下の早産で、12ヵ月齢以下の新生児及び乳児
・過去6ヵ月以内に慢性肺疾患の治療を受けた12ヵ月齢以下の新生児及び乳児
・ 12ヵ月齢以下の血行動態に異常のある先天性心疾患の新生児及び乳児
・ 12ヵ月齢以下のダウン症候群の新生児及び乳児
5.2 本剤の投与に際しては、学会等から提唱されているガイドライン等を参考とし、個々の症例ごとに本剤の適用を考慮すること。
5.3 既に発症したRSウイルス感染症に対する本剤の治療効果は確立されていない。
6. 用法及び用量
生後初回のRSウイルス感染流行期に、通常、クレスロビマブ(遺伝子組換え)として105mgを1回、筋肉内注射する。
7. 用法及び用量に関連する注意(抜粋)
7.1 RSウイルス感染流行期に心肺バイパスを用いた心臓手術又は体外式膜型人工肺(ECMO)を用いた処置を受けた乳児には、本剤の適切な血清中濃度を確保するため、術後又は処置後安定した時点で速やかに、本剤105mgを補充投与することが望ましい。[14.2.4参照]
副次評価項目である投与後150日目までのRSウイルスに関連する医療介入が必要な下気道感染症(外来及び入院)の発現率は、エヌフロンシア®群で3.6%、パリビズマブ群で3.0%であり、パリビズマブ群に対するエヌフロンシア®群の有効率の推定値は-18.0%(95%CI:-155.5,45.5)aでした。
日本人集団において、投与後150日目までのRSウイルスに関連する医療介入が必要な下気道感染症(外来及び入院)の発現率及び入院率は以下の通りでした。
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2026年6月、本邦でエヌフロンシア®(一般名:クレスロビマブ)が承認されました。本動画では、抗RSウイルスヒトモノクローナル抗体製剤であるエヌフロンシア®の作 […]
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