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BRCA検査

BRCA遺伝子変異陽性の治癒切除不能な膵癌における白金系抗悪性腫瘍剤を含む化学療法後の維持療法

膵癌:BRCA検査

MSD Connect「リムパーザ®製品ページ」の一部は、本製品の製造販売元であるアストラゼネカ株式会社の医療関係者向け情報サイト「MediChannel」に遷移し、同サイト掲載資料のダウンロードで表示されます。ご了承のほどお願い申し上げます。

膵癌コンテンツ: 製品特徴 臨床成績 BRCA検査 作用機序 On Demand Lecture

コンパニオン診断としてのBRCA遺伝学的検査

検査の対象

リムパーザの添付文書上の効能又は効果(膵癌)の要件を満たし、リムパーザの使用を検討する患者がBRCA遺伝学的検査(コンパニオン診断)の対象となり得る。

検査の対象

検査の結果と治療選択肢

BRCA遺伝学的検査で陽性と判定された治癒切除不能な膵癌で、プラチナ製剤を含む化学療法で疾患進行が認められていない場合に、リムパーザ単剤による維持療法が施行可能となる。

検査の結果と治療選択肢

検査の概要3

検査の概要

2021年12月時点

リムパーザの適応を判定するためのBRCA遺伝学的検査プロセス

BRCA遺伝学的検査プロセスとして、以下のようなフローを推奨する。

BRCA遺伝学的検査プロセス

Step1:検査の事前説明と同意取得

「医療における遺伝学的検査・診断に関するガイドライン(2011年2月)」に従い、リムパーザの適応注)を判定するためのBRCA遺伝学的検査は、がんの既発症者に限定されるため、原則として主治医が行う。詳細については、MSD株式会社が別途提供する患者説明ガイドや株式会社エスアールエルが提供している検査のための説明・同意書(案)などを参照すること。

Step2:検査の実施

原則として主治医がオーダーする。

Step3:検査結果の説明

BRCA遺伝学的検査では、ACMG(American College of Medical Genetics and Genomics)が発表した塩基配列変化の解釈および報告方法の標準化に関する提言に従い、BRCAの塩基配列変化の臨床的意義を解釈し、以下の5種に分類する。検査結果はPOSITIVE:+、NEGATIVE:-で報告される4

BRCA遺伝学的検査の結果4, 5

遺伝学的検査の結果

*リムパーザ®の効能又は効果(膵癌):BRCA遺伝子変異陽性の治癒切除不能な膵癌における白金系抗悪性腫瘍剤を含む化学療法後の維持療法

上記のうち、リムパーザの適応注)となるのは、POSITIVEのみである。VUSについては、リムパーザの適応注)とならない。VUSとは、検出された変異が病的であるか否かの判断が現在の科学水準では決定できないバリアントであり、数%がこのカテゴリーに該当すると言われている。結果がVUSの場合、将来データが集積された際には、そのバリアントが病的であるか否かが明らかになる可能性がある。
上記を踏まえ、主治医はリムパーザの投与可否(検査結果)と、遺伝医療に関する情報を患者に伝える。また必要に応じて、臨床遺伝専門医や認定遺伝カウンセラー等の専門家による遺伝カウンセリングを勧める。

Step4:リムパーザの処方

添付文書や適正使用のためのガイドを参照し、リムパーザの処方を開始する。

注)リムパーザの効能又は効果(一部抜粋)

4. 効能又は効果
BRCA遺伝子変異陽性の治癒切除不能な膵癌における白金系抗悪性腫瘍剤を含む化学療法後の維持療法

膵癌におけるBRCA遺伝子変異

固形癌におけるBRCA遺伝子変異陽性の割合(海外データ)6

次世代シーケンサー(NGS)を用いた包括的ゲノムプロファイリングの結果、膵癌患者から得られた腫瘍検体の5.2%(641/12,248 検体)にBRCA遺伝子変異が認められた。なお、同研究のコンピューター解析の結果から、膵癌におけるBRCA遺伝子変異の内訳は、生殖細胞系列(germline)のBRCA遺伝子変異(gBRCA遺伝子変異)が67.7%、体細胞(somatic)のBRCA遺伝子変異(sBRCA遺伝子変異)が32.3%と推察されている。

固形癌におけるBRCA遺伝子変異陽性の割合(海外データ)

Adapted from Sokol ES, et al: JCO Precis Oncol. 4, 2020: 442-465.
© 2020 American Society of Clinical Oncology. All rights reserved. Readers are encouraged to read the entire article for the correct context at ascopubs.org.

方法:2013年12月~2019年3月に実地臨床で固形癌患者から得られた腫瘍検体(234,154検体)を用いて、NGSによる包括的ゲノムプロファイリング(Foundation Medicine)を行い、BRCA1/2遺伝子変異の有無を評価した。

  1. リムパーザ錠 添付文書:2021年11月改訂(第2版)
  2. NCCN Guidelines® Genetic/Familial High-Risk Assessment: Breast, Ovarian, and Pancreatic. Version 1.2021.
  3. SRL News No.2021-02. 新規実施項目のお知らせ. 2021年1月.
  4. SRL News No.2019-31. 報告書変更のお知らせ. 2019年7月.
  5. BRACAnalysis 添付⽂書
  6. Sokol ES, et al. JCO Precis Oncol. 2020; 4: 442-465.

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