開発の経緯

開発の経緯

ラルテグラビルカリウム(以下、ラルテグラビル)は、Merck Sharp & Dohme Corp., a subsidiary of Merck & Co., Inc., Whitehouse Station, N.J., U.S.A.によって創製され、2007年10月に米国で承認された世界初のヒト免疫不全ウイルス(HIV)インテグラーゼ阻害剤であり、以来、世界各国で承認・市販され、HIV感染症治療に広く用いられてきました。日本国内においては、ラルテグラビルの400mg錠(アイセントレス®錠400mg)が、HIV感染症を効能・効果として、成人には400mgを1日2回経口投与する用法・用量で、2007年11月に希少疾病医薬品指定申請を受け、海外で得られた非臨床試験および臨床試験のデータを基に承認申請を行い、2008年6月に承認、同年7月から販売されています。
アイセントレス®錠400mgは、抗HIV薬の治療経験がない患者および抗HIV薬の治療経験がある患者での豊富な治療実績を有し、有効性および安全性に関し広範で良好なエビデンスが蓄積されていることから、国内外のHIV感染症治療ガイドラインにおいて、初回治療として選択すべき薬剤の組み合わせとして推奨されています。一方、抗HIV治療では、服薬率を維持するために、患者の服薬負担を軽減させることが望ましいため、アイセントレス®錠400mg 1日2回経口投与の有効性、安全性および薬物相互作用の面での特性を維持しながら、服薬回数を減らしたラルテグラビル1日1回経口投与による治療レジメンの開発を行うこととしました。
新処方のアイセントレス®錠600mgについて、バイオアベイラビリティの向上1)が確認された海外第Ⅰ相試験に続き、抗HIV薬の治療経験がない18歳以上のHIV感染者を対象とした海外第Ⅲ相臨床試験(ONCEMRK)を実施した結果、アイセントレス®錠600mg 1日1回2錠経口投与は、有効性において、アイセントレス®錠400mg 1日2回経口投与に対して非劣性であることが検証されました。これらの試験成績および3つの薬物相互作用試験のデータを基に、アイセントレス®錠600mg 1日1回2錠経口投与の用法・用量について、米国(2017年5月)、欧州(2017年7月)等で承認を取得しました。日本国内においても、「HIV感染症治療薬の製造又は輸入承認申請の取扱いについて(平成10年11月12日付 医薬審第1015号)」に基づき、海外における承認申請資料を用いて新用量医薬品および剤形追加に係る医薬品としての製造販売承認申請を行い、2018年5月に承認を取得しました。

1)Krishna R, et al. Clin Pharmacol Drug Dev 2018;7(2):196-206.
(利益相反:本研究はMerck Sharp & Dohme Corp., a subsidiary of Merck & Co., Inc., N.J., U.S.A.から研究助成を受けた。Krishna、Rizk、Larson、Schulz、KesisoglouはMerck Sharp & Dohme Corp., a subsidiary of Merck & Co., Inc., N.J., U.S.A.米国研究所員。)

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