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製品特性

食道癌:製品特性

*根治切除不能な進行・再発の食道癌

1.キイトルーダ®は、免疫チェックポイント(PD-1経路)を阻害し抗腫瘍効果を示すと考えられます。

キイトルーダ®は免疫チェックポイント分子であるPD-1に対するヒト化抗ヒトPD-1モノクローナル抗体であり、PD-1とPD-L1及びPD-L2の結合を阻害し、T細胞の抗腫瘍免疫を再活性化することにより、抗腫瘍効果を示すと考えられます。

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2.根治切除不能な進行・再発の食道癌(食道扁平上皮癌及びSiewert分類type Ⅰ食道胃接合部腺癌含む食道腺癌)患者の1次治療として、キイトルーダ®化学療法併用群(キイトルーダ®とシスプラチン及び5-FUの併用)は化学療法群(プラセボとシスプラチン及び5-FUの併用)に対し、全生存期間(OS)及び無増悪生存期間(PFS)を有意に延長しました(優越性試験、検証的解析結果)。

OS
キイトルーダ®化学療法併用群の化学療法群に対するOSのハザード比は、ITT集団で0.73(95%CI:0.62, 0.86、p<0.0001、層別ログランク検定[片側]、有意水準α=0.01421)でした。
また、食道扁平上皮癌(ESCC)患者では0.72(95%CI:0.60, 0.88、p=0.0006、層別ログランク検定[片側]、有意水準α=0.01003)、PD-L1発現陽性(CPS≧10)患者で0.62(95%CI:0.49, 0.78、p<0.0001、層別ログランク検定[片側]、有意水準α=0.01414)、ESCCかつCPS≧10患者で0.57(95%CI:0.43, 0.75、p<0.0001、層別ログランク検定[片側]、有意水準α=0.0067)でした。いずれの患者集団においてもOSを有意に延長しました。[国際共同第Ⅲ相試験(KEYNOTE-590試験)]

PFS
キイトルーダ®化学療法併用群の化学療法群に対するPFSのハザード比は、ITT集団で0.65(95%CI:0.55, 0.76、p<0.0001、層別ログランク検定[片側]、有意水準α=0.02477)、ESCC患者で0.65(95%CI:0.54, 0.78、p<0.0001、層別ログランク検定[片側]、有意水準α=0.002)、CPS≧10患者で0.51(95%CI:0.41, 0.65、p<0.0001、層別ログランク検定[片側]、有意水準α=0.002)であり、いずれの患者集団においてもPFSを有意に延長しました。[国際共同第Ⅲ相試験(KEYNOTE-590試験)]

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3.1次治療として全身治療歴のある切除不能進行・再発食道扁平上皮癌(ESCC)のうち、PD-L1発現陽性(CPS≧10)が認められた患者において、全生存期間(OS)の中央値はキイトルーダ®群で10.3ヵ月(95%CI:7.0, 13.5)、化学療法群で6.7ヵ月(95%CI:4.8, 8.6)、ハザード比は0.64でした(優越性試験)。[国際共同第Ⅲ相試験(KEYNOTE-181試験)]

KEYNOTE-181試験の主要評価項目はCPS≧10患者、ESCC患者、ITT集団それぞれにおける全生存期間(OS)でした。

*治験担当医師がパクリタキセル、ドセタキセル、イリノテカン#から選択
(#:食道癌に対して国内適応外)

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4.キイトルーダ®は、1回200mgを3週間間隔又は1回400mgを6週間間隔で30分間かけて点滴静注します。

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5. 安全性

重大な副作用
重大な副作用として、間質性肺疾患、大腸炎・小腸炎・重度の下痢、中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)・皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)・多形紅斑、類天疱瘡、神経障害、劇症肝炎・肝不全・肝機能障害・肝炎・硬化性胆管炎、甲状腺機能障害、下垂体機能障害、副腎機能障害、1型糖尿病、腎障害、膵炎、筋炎・横紋筋融解症、重症筋無力症、心筋炎、脳炎・髄膜炎、重篤な血液障害、重度の胃炎、ぶどう膜炎、血球貪食症候群、結核、infusion reactionが報告されています。

主な副作用
主な副作用(発現率10%以上)として、好中球減少、貧血、血小板減少、悪心、下痢、嘔吐、疲労、無力症、食欲減退、そう痒症、発疹、脱毛症が報告されています。

詳細につきましては電子添文の副作用及び臨床成績の安全性の結果をご参照ください。

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4. 効能又は効果(抜粋) 根治切除不能な進行・再発の食道癌

5. 効能又は効果に関連する注意(抜粋)
〈根治切除不能な進行・再発の食道癌〉
5.17 がん化学療法後に増悪したPD-L1陽性の根治切除不能な進行・再発の食道扁平上皮癌に対して、本剤を単独で投与する場合には、PD-L1発現率(CPS)について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、十分な経験を有する病理医又は検査施設における検査により、PD-L1の発現が確認された患者に投与すること。検査にあたっては、承認された体外診断用医薬品又は医療機器を用いること。なお、承認された体外診断用医薬品又は医療機器に関する情報については、以下のウェブサイトから入手可能である:
https://www.pmda.go.jp/review-services/drug-reviews/review-information/cd/0001.html
[17.1.21参照]
5.18 本剤の手術の補助療法における有効性及び安全性は確立していない。

6. 用法及び用量(抜粋)
〈根治切除不能な進行・再発の食道癌〉
フルオロウラシル及びシスプラチンとの併用において、通常、成人には、ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)として、1回200mgを3週間間隔又は1回400mgを6週間間隔で30分間かけて点滴静注する。がん化学療法後に増悪したPD-L1陽性の根治切除不能な進行・再発の食道扁平上皮癌に対しては、本剤を単独投与することもできる。

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