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教えて!てつこさ~ん 日焼け止めの使い方

日焼け止めの使い方

企画・執筆・監修:浅野みどり先生(名古屋大学大学院医学系研究科総合保健学専攻・副専攻長包括ケアサイエンス領域看護科学 教授)
協力:戸倉早織先生(名古屋市立大学医学部附属西部医療センター 看護師、小児アレルギーエデュケーター)/作画:松永えりか

* にちにちこれこうじつ:どんな日でも毎日は新鮮で最高にいい日である。

レクチャー

顔に使用する場合

クリーム状にでるタイプの日焼け止めは、パール粒1個分、液状にでるタイプは、1円硬貨1個分を手のひらに取る。顔、鼻の上、両頬、アゴに分けて置き、そこからまんべんなくていねいに塗り伸ばす。そのあともう一度同じ量を重ねづける。

腕や脚など広範囲に使用する場合

容器から直接、直線を描くようにつけてから、手のひらでらせんを描くように均一にムラなく伸ばす。

※説明書にある使用量をしっかり塗りましょう。

参考:「紫外線環境保健マニュアル2015」環境省


Q. 塗り薬や虫よけと一緒に使うときはどうすればいい?

A. ①塗り薬、②日焼け止め、③虫よけ、の順番で使いましょう。

塗り薬は皮膚に吸収されて効果を示すので、一番下に塗ります。日焼け止めは、紫外線を吸収・反射して効果を示します。塗り薬に紫外線が当たると、塗り薬に影響がある可能性があるので、塗り薬の上に日焼け止めを塗りましょう。虫よけは、揮発することで効果を示すので、一番外側に塗りましょう。


解説

SPF、PAについて

SPFは、肌を急激に日焼けさせるUV-Bという紫外線をどのくらい防げるかを0~50の数値で表したものです。
数値が大きいほど紫外線で皮膚が赤くなるのを防止する効果が強くなります。PA は、時間をかけて肌の内部
までじりじりと日焼けさせるUV-Aという紫外線を防ぐ力を表したもので、+~++++の4 段階で表しています。+の数が多いほど効果がありますが、肌への負担も大きくなります。

赤ちゃんや子どもへの日焼け止めの選び方のポイント

紫外線吸収剤入りは刺激が強く、肌に合わないと肌がかぶれる場合もあるので、子どもの日焼け止めはノンケミカルなもの(紫外線吸収剤が入っていないもの)を選ぶようにしましょう。
香料や色がついているものは肌にとって刺激となる成分が含まれていることもあります。無香料で無着色のものがおすすめです。
普段のお散歩や買い物での外出ではSPF20、PA++程度の低刺激の日焼け止めで十分です。海やプールなど炎天下で紫外線を長時間浴びるときはSPF30以上、PA+++の日焼け止めを使うなど、外出先の場面に合わせてSPF、PA の度数を選んで紫外線対策をしましょう。


  1. 生後3 か月未満の子どもの肌は特に敏感です。市販の日焼け止めを塗るのは生後3 か月以降にし「 ベビー用」「低刺激」を選ぶようにしましょう。
  2. 紫外線が強くなり始める4 月下旬~ 9 月頃までは日焼け止めを活用して肌を守ることが大切です。
  3. 子どもに日焼け止めを塗るのは至難のわざでもあります。日焼け止めにはさまざまなタイプがあるので、子どもの好きな感触のもの、保護者がケアしやすいものを選ぶようにしましょう。
  4. ミストやスプレータイプは便利ですが、噴射の勢いや音に驚いたり、吸い込んでしまうこともあるので、保護者の手にスプレーをしたものを塗るなどの配慮が必要です。
  5. 赤ちゃんや子どもは汗をかきやすいので、日焼け止めが落ちないよう2 ~ 3時間ごとに塗りなおすことが大切です。
  6. 肌にかぶれが起こる場合もあります。体の目立たない健康な皮膚に塗って様子をみてから、顔に塗るようにしましょう。
  7. 帰宅後は、なるべく早めに洗い流し、日焼け止めをきちんと落とすようにしましょう。
  8. UV カットの帽子、上着やサングラスなどの日よけグッズも一緒に使用することでより効果があります。