10歳未満の小児
「接種不適当者を含む接種上の注意」等は、組成・性状・効能又は効果/用法及び用量・接種上の注意をご参照ください。
本剤は、国内承認外の用法・用量を含む臨床成績を基に承認されましたが、ここでは国内承認内の用法・用量の臨床成績のみ紹介しています。
臨床成績(10歳未満の小児)
ヘプタバックス®-Ⅱの国内第Ⅲ相臨床試験結果(小児)

なお、HBs抗原、HBs抗体及びHBc抗体が陰性の小児(5μg接種群)における3回接種後の抗体陽転率*は、100%(88/88例)を示した。1)、2)
安全性:副反応は全接種回数351回中のべ13例(3.7%)に発現した。主なものは局所の発赤(6件)、疼痛(4件)、硬結(3件)で、37度以上の発熱は3例に認め、その持続は1~2日であった。
【目 的】
小児におけるヘプタバックス®-Ⅱ接種の抗体反応および安全性について検討する。
【対 象】
国内6施設におけるHBV未罹患児118例
安全性評価対象例:初回118例、2回目118例、3回目115例(計351回)
有効性評価対象例:115例(初回接種後にHBV既感染が判明した2例と投与量規定違反の1例を除外)
【方 法】
ヘプタバックス®-Ⅱ*2は計3回上腕外側皮下に接種し、HBs抗体を接種前、1、6、7カ月後に定量した(EIA法:Enzyme Immunoassay)。
【評価項目】
副反応(局所反応、全身反応出現の有無、体温)、HBVマーカー:原則としてRIA法〔HBs抗体(一部RPHA法、PHA法含む)、HBs抗体価(EIA法、幾何平均値)、HBs抗原(一部にRPHA法、PHA法含む)、HBc抗体〕など
【解析計画】
EIA法により定量したHBs抗体の抗体価(幾何平均値)を求め、その推移を有効性評価対象のうち5μg投与群(95例)について検討した。
*1:抗体陽転率は、測定可能なHBs抗体が検出された被接種者の割合を示すもので、B型肝炎に対する感染防御を示す被接種者の割合ではない。
*2:本試験で使用されたヘプタバックス®-Ⅱはチメロサールを含んだ製剤である。
HBs抗体:B型肝炎ウイルスの表面(surface)抗原に対する抗体
1)中尾 亨 他 : 小児科臨床 1987 ; 40(12) : 3377-3383
2)ヘプタバックス®-Ⅱ電子添文:17.1.1 国内臨床試験より