診療ガイドライン紹介 子宮頸がん
日経メディカルOnline『疾患解説 for GP』より転載
監修・青木大輔(慶應義塾大学医学部産婦人科学教室教授)
アブストラクト
子宮は、子宮の出入り口に相当する部位で腟に面する「子宮頸部」と骨盤内に突出し、妊娠すると胎児が発育する「子宮体部」に分けることができる。子宮頸部に発生する癌を子宮頸癌といい、子宮体部に発生する癌を子宮体癌という。
子宮頸癌の発生には、その大部分にヒトパピローマウイルス(HPV)の感染が関与していることから、その1次予防対策としておもに思春期の女性を対象にHPVワクチンの接種が行われている。
子宮体癌は、子宮内膜から発生する癌で、子宮内膜の性質を残す子宮内膜(腺)癌が全体の85%を占める。
子宮頸癌と子宮体癌は発生の原理も治療法も異なっている。