警告・禁忌を含む注意事項等情報
警告・禁忌を含む注意事項等情報
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1. 警告
1.1 本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の使用が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に本剤の有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。
1.2 間質性肺疾患があらわれ、死亡に至った症例も報告されているので、初期症状(息切れ、呼吸困難、咳嗽等)の確認及び胸部X線検査の実施等、観察を十分に行うこと。また、異常が認められた場合には本剤の投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。[8.2、9.1.2、11.1.1参照]
2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
8. 重要な基本的注意
8.1 ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)のT細胞活性化作用により、過度の免疫反応に起因すると考えられる様々な疾患や病態があらわれることがある。観察を十分に行い、異常が認められた場合には、過度の免疫反応による副作用の発現を考慮し、適切な鑑別診断を行うこと。過度の免疫反応による副作用が疑われる場合には、副腎皮質ホルモン剤の投与等を考慮すること。また、本剤投与終了後に重篤な副作用があらわれることがあるので、本剤投与終了後も観察を十分に行うこと。
8.2 間質性肺疾患があらわれることがあるので、初期症状(息切れ、呼吸困難、咳嗽等)の確認及び胸部X線検査の実施等、観察を十分に行うこと。また、必要に応じて胸部CT、血清マーカー等の検査を実施すること。[1.2、9.1.2、11.1.1参照]
8.3 甲状腺機能障害、下垂体機能障害及び副腎機能障害があらわれることがあるので、内分泌機能検査(TSH、遊離T3、遊離T4、ACTH、血中コルチゾール等の測定)を定期的に行うこと。また、必要に応じて画像検査等の実施も考慮すること。[11.1.7-11.1.9参照]
8.4 劇症肝炎、肝不全、肝機能障害、肝炎、硬化性胆管炎があらわれることがあるので、肝機能検査を定期的(特にアキシチニブとの併用投与時は頻回)に行い、患者の状態を十分に観察すること。[11.1.6参照]
8.5 1型糖尿病があらわれることがあるので、口渇、悪心、嘔吐等の症状の発現や血糖値の上昇に十分注意すること。[11.1.10参照]
8.6 腎障害があらわれることがあるので、腎機能検査を定期的に行い、患者の状態を十分に観察すること。[11.1.11参照]
8.7 筋炎、横紋筋融解症があらわれることがあるので、筋力低下、筋肉痛、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇等の観察を十分に行うこと。[11.1.13参照]
8.8 重症筋無力症があらわれることがあるので、筋力低下、眼瞼下垂、呼吸困難、嚥下障害等の観察を十分に行うこと。[11.1.14参照]
8.9 心筋炎があらわれることがあるので、胸痛、CK上昇、心電図異常等の観察を十分に行うこと。[11.1.15参照]
8.10 ぶどう膜炎等の重篤な眼障害があらわれることがあるので、眼の異常の有無を定期的に確認すること。また、眼の異常が認められた場合には、速やかに医療機関を受診するよう患者を指導すること。[11.1.19参照]
8.11 本剤の使用にあたっては、ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)点滴静注製剤との取り違えに注意すること。
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 自己免疫疾患の合併又は慢性的若しくは再発性の自己免疫疾患の既往歴のある患者
免疫関連の副作用が発現又は増悪するおそれがある。
9.1.2 間質性肺疾患のある患者又はその既往歴のある患者
間質性肺疾患が発現又は増悪するおそれがある。[1.2、8.2、11.1.1参照]
9.1.3 臓器移植歴(造血幹細胞移植歴を含む)のある患者
本剤の投与により移植臓器に対する拒絶反応又は移植片対宿主病が発現するおそれがある。
9.1.4 結核の感染又は既往を有する患者
結核を発症するおそれがある。[11.1.22参照]
9.4 生殖能を有する者
妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後4ヵ月間において避妊する必要性及び適切な避妊法について説明すること。[9.5参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)を用いた生殖発生毒性試験は実施されていない。妊娠マウスに抗PD-1抗体又は抗PD-L1抗体を投与すると、流産率が増加することが報告されていることから、妊娠中の女性に対する本剤の投与は、胎児に対して有害な影響を及ぼす可能性がある。また、ヒトIgGは母体から胎児へ移行することが知られている。[9.4参照]
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)又はベラヒアルロニダーゼアルファ(遺伝子組換え)のヒト母乳中への移行に関するデータはないが、ヒトIgGは母乳中に移行することが知られている。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。
11. 副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
11.1 重大な副作用
11.1.1 間質性肺疾患(5.2%)
[1.2、8.2、9.1.2参照]
11.1.2 大腸炎(0.8%)、小腸炎(頻度不明注))、重度の下痢(0.8%)
腸炎から穿孔、イレウスに至る例が報告されている。持続する下痢、腹痛、血便等の症状が認められた場合には、本剤の投与中止等の適切な処置を行うこと。
11.1.3 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)(頻度不明注))、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明注))、多形紅斑(0.4%)
11.1.4 類天疱瘡(頻度不明注))
水疱、びらん等が認められた場合には、皮膚科医と相談すること。
11.1.5 神経障害
末梢性ニューロパチー(4.4%)、ギラン・バレー症候群(頻度不明注))等の神経障害があらわれることがある。
11.1.6 劇症肝炎、肝不全、肝機能障害、肝炎、硬化性胆管炎
劇症肝炎(頻度不明注))、肝不全(0.4%)、AST、ALT、γ-GTP、Al-P、ビリルビン等の上昇を伴う肝機能障害(21.1%)、肝炎(頻度不明注))、硬化性胆管炎(頻度不明注))があらわれることがある。[8.4参照]
11.1.7 甲状腺機能障害
甲状腺機能低下症(12.4%)、甲状腺機能亢進症(7.2%)、甲状腺炎(0.4%)等の甲状腺機能障害があらわれることがある。[8.3参照]
11.1.8 下垂体機能障害
下垂体炎(頻度不明注))、下垂体機能低下症(頻度不明注))等の下垂体機能障害があらわれることがある。[8.3参照]
11.1.9 副腎機能障害
副腎機能不全(1.6%)等の副腎機能障害があらわれることがある。[8.3参照]
11.1.10 1型糖尿病
1型糖尿病(劇症1型糖尿病を含む)(0.4%)があらわれ、糖尿病性ケトアシドーシスに至るおそれがある。1型糖尿病が疑われた場合には、本剤の投与を中止し、インスリン製剤の投与等の適切な処置を行うこと。[8.5参照]
11.1.11 腎障害
腎不全(0.4%)、尿細管間質性腎炎(頻度不明注))、糸球体腎炎(頻度不明注))等の腎障害があらわれることがある。[8.6参照]
11.1.12 膵炎(頻度不明注))、膵外分泌機能不全(頻度不明注))
11.1.13 筋炎(頻度不明注))、横紋筋融解症(頻度不明注))
心筋炎、筋炎、重症筋無力症が併発した症例も報告されている。[8.7参照]
11.1.14 重症筋無力症(頻度不明注))
重症筋無力症によるクリーゼのため急速に呼吸不全が進行することがあるので、呼吸状態の悪化に十分注意すること。心筋炎、筋炎、重症筋無力症が併発した症例も報告されている。[8.8参照]
11.1.15 心筋炎(頻度不明注))
心筋炎、筋炎、重症筋無力症が併発した症例も報告されている。[8.9参照]
11.1.16 脳炎、髄膜炎、脊髄炎
脳炎(頻度不明注))、髄膜炎(頻度不明注))、脊髄炎(頻度不明注))があらわれることがある。また、多発性硬化症の増悪(頻度不明注))、視神経脊髄炎スペクトラム障害(頻度不明注))も報告されている。
11.1.17 重篤な血液障害
免疫性血小板減少症(頻度不明注))、溶血性貧血(頻度不明注))、赤芽球癆(頻度不明注))、無顆粒球症(頻度不明注))等の重篤な血液障害があらわれることがある。
11.1.18 重度の胃炎(0.4%)
免疫反応に起因すると考えられる重度の胃炎があらわれることがある。異常が認められた場合には、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
11.1.19 ぶどう膜炎(頻度不明注))
[8.10参照]
11.1.20 血管炎(頻度不明注))
大型血管炎、中型血管炎、小型血管炎[抗好中球細胞質抗体(ANCA)関連血管炎、IgA血管炎を含む]があらわれることがある。
11.1.21 血球貪食症候群(頻度不明注))
11.1.22 結核(頻度不明注))
[9.1.4参照]
11.1.23 Infusion reaction(2.4%)
アナフィラキシーを含むInfusion reactionが認められた場合には、本剤の投与中止等の適切な処置を行うとともに、症状が回復するまで患者の状態を十分に観察すること。
11.2 その他の副作用

注)本剤の臨床試験では認められていない副作用であり、ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)点滴静注製剤の臨床試験における発現割合については、ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)点滴静注製剤の電子添文を参照すること。
14. 適用上の注意
14.1 薬剤調製前の注意
14.1.1 本剤を希釈しないこと。
14.1.2 バイアルを振盪しないこと。
14.1.3 バイアルを少なくとも30分間常温に戻すこと。未穿刺バイアルは常温で最長24時間保存できる。
14.1.4 調製前に、粒子状物質や変色の有無を目視により確認すること。微粒子が認められる場合には、バイアルを廃棄すること。
14.2 薬剤調製時の注意
14.2.1 本剤の採取及び投与には、ポリプロピレン又はポリカーボネートのシリンジとステンレス鋼製の採液針及び皮下注射針を用いること。
14.2.2 滅菌シリンジ及び採液針(18~21Gを推奨)を使用して2.4mL[ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)及びベラヒアルロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え)として、それぞれ395mg及び4,800単位]又は4.8mL[ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)及びベラヒアルロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え)として、それぞれ790mg及び9,600単位]をバイアルから採取する。針の詰まりを避けるために、投与直前に25~30G、13mmの皮下注射針に交換する。
14.2.3 本剤は保存料を含まない。バイアルから採取した後はすぐに使用すること。すぐに使用しない場合は、薬液入りシリンジを採液針と注射筒キャップを付けたまま常温で最長8時間又は2~8℃で最長24時間(最長24時間には常温での最長8時間を含めてもよい)保存することができる。これらの保存時間を超えた場合は廃棄すること。
14.2.4 無菌的に調製した場合、使用時の物理化学的安定性に基づき、キャップを付けたシリンジは2~8℃の遮光下で最長30日間、常温の室内光下で最長24時間保存できる。
14.2.5 調製後に冷所保存した場合、使用前に薬液入りシリンジを少なくとも30分間常温に戻すこと。
14.2.6 薬液入りシリンジは凍結させないこと。
14.3 薬剤投与時の注意
14.3.1 ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)及びベラヒアルロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え)として、それぞれ1回395mg及び4,800単位を3週間間隔で約1分かけて又はペムブロリズマブ(遺伝子組換え)及びベラヒアルロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え)として、それぞれ1回790mg及び9,600単位を6週間間隔で約2分かけて皮下投与する。
14.3.2 本剤を大腿部又は腹部の皮下に投与すること。臍部から5cm以内に本剤を投与しないこと。
14.3.3 皮膚の損傷、疼痛、打撲、瘢痕、鱗屑又は発赤がある部位には注射しないこと。
14.3.4 投与毎に注射部位を変えること。
14.3.5 本剤投与中は、同一部位に他の薬剤を皮下投与しないこと。
14.3.6 未使用残液については適切に廃棄すること。
15. その他の注意
15.1 臨床使用に基づく情報
15.1.1 国際共同第Ⅲ相試験(MK-3475A-D77試験)において、本剤投与により、ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)に対する抗体の産生が認められた患者の割合は、1.4%(211例中3例)であり、そのうち0.5%(211例中1例)でペムブロリズマブ(遺伝子組換え)に対する中和抗体を認めた。また、ベラヒアルロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え)に対する抗体の産生が認められた患者の割合は、1.5%(194例中3例)であった。
15.1.2 臨床試験において、ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)による治療後に同種造血幹細胞移植が実施された症例で、重篤な移植片対宿主病等の移植関連合併症が認められた。
ペムブロリズマブ点滴静注製剤