製品基本Q&A

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ブリディオン®(スガマデクスナトリウム)


製品情報

本剤の添付文書には、以下の通り記載されています。

ロクロニウム臭化物又はベクロニウム臭化物による筋弛緩状態からの回復です。

<効能・効果に関連する使用上の注意>
本剤はロクロニウム臭化物又はベクロニウム臭化物以外の筋弛緩剤による筋弛緩状態からの回復に対しては使用しないこと。

<引用>
添付文書

スガマデクスはγ-シクロデキストリンの各糖分子に側鎖(チオプロピオン酸)を付加して、空洞の長さを伸ばした構造を有する化合物です。この修飾によりロクロニウム分子のステロイド環全体の包接が可能となり、スガマデクスとロクロニウム間での疎水結合も増強されました。さらにロクロニウムが有する四級アミンの正の電荷とスガマデクスの側鎖末端にあるカルボキシル基の負の電荷との間で静電的な力も加わり、γ-シクロデキストリンと比較してスガマデクスではロクロニウムとの親和性が約1000倍に高まりました(それぞれ1.32×104M-1及び15.1×106M-1)。
なお、スガマデクスがシナプス間隙に到達するかどうかは不明ですが、血液中でスガマデクスがロクロニウム分子と1:1の複合体を形成することで、血液中の遊離ロクロニウムの濃度を速やかに減少させます。そして、ロクロニウムの濃度勾配が血管内外で起こることにより、神経筋接合部のロクロニウムが血管内に戻されて、ロクロニウムの作用部位濃度が減少して、速やかに筋弛緩状態から回復すると考えられています。

<引用>
インタビューフォーム

使用方法

本剤の添付文書には、以下のとおり記載されています。

用法及び用量
通常、成人にはスガマデクスとして、浅い筋弛緩状態(筋弛緩モニターにおいて四連(TOF)刺激による2回目の収縮反応(T2)の再出現を確認した後)では1回2mg/kg を、深い筋弛緩状態(筋弛緩モニターにおいてポスト・テタニック・カウント(PTC)刺激による1 〜2回の単収縮反応(1-2PTC)の出現を確認した後)では1回4mg/kg を静脈内投与する。また、ロクロニウム臭化物の挿管用量投与直後に緊急に筋弛緩状態からの回復を必要とする場合、通常、成人にはスガマデクスとして、ロクロニウム臭化物投与3分後を目安に1回16 mg/kgを静脈内投与する。

用法及び用量に関連する使用上の注意

  1. 筋弛緩モニターによる確認ができない場合は、十分な自発呼吸の発現を確認した後はスガマデクスとして2mg/kgを投与すること。十分な自発呼吸の発現を確認する前のロクロニウム臭化物による筋弛緩に対してはスガマデクスとして4mg/kgを投与するが、筋弛緩状態からの回復が遅延することがあるため、患者の状態を十分に観察すること。なお、筋弛緩モニターによる確認ができない場合の自発呼吸の発現を確認する前のベクロニウム臭化物による筋弛緩に対する本剤の有効性及び安全性は確立されていない。
  2. ベクロニウム臭化物の挿管用量投与直後に緊急に筋弛緩状態からの回復を必要とする場合の本剤の有効性及び安全性は確立していない。

<引用>
添付文書

本剤の添付文書には、以下のとおり記載されています。

外国の臨床試験において、高齢者で回復時間がわずかに遅延する傾向が認められたので、慎重に投与すること。

<引用>
添付文書

本剤の添付文書には、以下のとおり記載されています。

  1. 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]。
  2. 授乳婦等への投与は避けることが望ましい[動物実験(ラット)で乳汁中に移行することが報告されている。]。

<引用>
添付文書

本剤の添付文書には、以下のとおり記載されています。

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない[低出生体重児及び新生児に対しては使用経験がない。乳児、幼児又は小児に対しては使用経験が少ない。]。

<引用>
添付文書

【慎重投与】
腎機能障害のある患者には慎重投与です。

ブリディオンは腎排泄されるため、腎機能障害のある患者は、排泄が遅延するおそれがあることから、慎重投与となっています。

<透析による除去>
臨床試験において、本剤の血漿中濃度は high-flux膜による平均6時間の透析により約70%減少しました(1)。

<引用>
(1)インタビューフォーム Ⅶ.薬物動態に関する項目 8.透析等による除去率

肥満患者においても他の患者と同様、実体重換算での用量を投与してください。

理想体重換算では回復に時間を要します(1)(2)。

<引用>
(1)Van Lancker P et al. Anaesthesia. 2011;66:721-725.
(2)Llaurado S et al. Anesthesiology. 2012;117(1):93-98.

浅い筋弛緩(T2)からの回復、及び深い筋弛緩(1-2PTC)からの回復についてそれぞれ用量設定試験が行われています(1)。

また審査報告書(2)において『本剤の臨床推奨用量は、「不十分な回復(筋弛緩の残存)の可能性を最小にする」、「自然回復及び現時点で使用可能な拮抗薬と比べて回復時間を短縮する」及び「推奨用量の選択を制限し、混同の可能性を最小にする」の要件を満たす必要がある(73頁)』また、『筋弛緩薬の種類にかかわらない単一の用量を設定する必要があると考え、本剤の臨床推奨用量は、浅い筋弛緩(T2 再出現時)に対して2 mg/kg、深い筋弛緩(1-2PTC 出現時又はロクロニウム0.6 mg/kg 投与15 分後)に対して4 mg/kg と設定することが適切と判断している(74頁)』と記載されております。

<浅い筋弛緩(T2)からの回復(用量設定試験) (1)※>
浅い筋弛緩(T2)からの回復効果はブリディオン®0.5、1、2、4mg/kgの4用量で検討した結果、平均回復時間は、日本人ではそれぞれ3.9、2.5、2.2、1.8分、白人ではそれぞれ16.3、4.6、1.4、1.5分であり、2mg/kgと4mg/kgは同程度であったことから、適正用量は2mg/kgと設定されました。

<深い筋弛緩(1-2PTC)からの回復(用量設定試験) (1)※>
深い筋弛緩(1-2PTC)からの回復効果はブリディオン®0.5、1、2、4、8mg/kgの5用量で検討した結果、平均回復時間は、日本人ではそれぞれ66.9、4.7、3.4、1.6、1.3分、白人ではそれぞれ79.8、28.0、3.2、1.6、1.1分であり、4mg/kgと8mg/kgの回復効果に大差がないことから、適正用量は4mg/kgと設定されました。

※いずれもエスラックス®0.9mg/kg投与後の結果。
なお、第Ⅱ相用量設定試験では、ベクロニウム臭化物投与後のブリディオン®の効果も検討され(1)、用量が設定されています。

<引用>
(1)インタビューフォーム Ⅴ.治療に関する項目 (4)探索的試験
(2)ブリディオン審査報告書

安全性

主な副作用は、悪心、嘔吐などが報告されています。

<引用>
添付文書

[再クラーレ化(筋弛緩の再発)-添付文書記載外]

過少投与では、筋弛緩の再発(再クラーレ化)が起こる可能性があります。

当社としては、「適正使用のお願い(1)」として「本剤の投与量が不十分であった場合、筋弛緩の再発が起こるリスクがあるため、使用にあたっては添付文書の【用法・用量】に基づき、本剤投与時の筋弛緩状態の深さと体重に応じた適正用量の投与」をしていただくよう注意喚起しています。

なお、承認時、承認用量(2~16mg/kg)において、筋弛緩の再発は報告されませんでした。

<引用>
(1)適正使用のお願い(適正用量投与に関する注意喚起) 2018年10月

包接体からロクロニウムがはずれて、別の薬剤が置き換わる可能性はあります。

投与された薬剤のブリディオン®に対する親和性やその薬剤の血中濃度に依存します。

投与後の濃度及び親和性を考慮してシミュレーションを行った結果、置換の可能性が考えられる薬剤としては、トレミフェン、フルクロキサシリン、フシジン酸があります(1)。

<引用>
(1)Zwiers A et al. Clin Drug Investig. 2011;31(2):101-111

[ショック、アナフィラキシー(頻度不明)-重大な副作用]

ブリディオン®によるショック、アナフィラキシー様症状の発現機序は不明です。

その他

本剤の添付文書には以下の通り、記載されています。

投与時:他の薬剤と併用する場合には、別々の投与経路で使用するか、又は同一点滴回路を使用する場合は回路内を生理食塩水等の中性溶液を用いて洗浄するなど混合しないようにしてください。なお、オンダンセトロン塩酸塩水和物、ベラパミル塩酸塩及びラニチジン塩酸塩との混合において、配合変化が報告されています。

<引用>
添付文書

遮光、室温保存です。

<引用>
添付文書

フィルターの通過性データはありません。

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