製品基本Q&A

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エスラックス®(ロクロニウム臭化物)


製品情報

製品名の由来は以下の下線の文字を取り、名付けています。
Esmeron:海外製品名
relax:弛緩する

<引用>
インタビューフォーム

麻酔時の筋弛緩、気管挿管時の筋弛緩です。

<引用>
添付文書

ロクロニウム臭化物は、神経筋接合部のシナプス後膜に存在するニコチン性アセチルコリン受容体にアンタゴニストとして作用し、アセチルコリンによる神経から筋への興奮伝達を遮断する、非脱分極性神経筋遮断剤です。

<引用>
インタビューフォーム

使用方法

通常、成人には挿管用量としてロクロニウム臭化物 0.6mg/kgを静脈内投与し、術中必要に応じて0.1 〜 0.2mg / kg を追加投与を行ってください。持続注入により投与する場合は、7μg/kg/分の投与速度で持続注入を開始してください。なお、年齢、症状に応じて適宜増減ですが、挿管用量の上限は 0.9mg/kg までとしてください。

<引用>
添付文書

本剤の排泄が遅れるため作用が遷延することがあります。
患者の状態を観察しながら、挿管用量を 0.6mg/kg として慎重に投与してください。また、術中必要に応じて追加投与する場合は、挿管用量での作用持続時間を考慮の上、用量を決定してください。本剤 0.6mg /kgを投与したとき、高齢者では非高齢者と比較してクリアランスが約16%(高齢者:3.45mL/min/kg、非高齢者:4.11mL/min/kg)低下し、高齢者の作用持続時間は非高齢者と比較して約1.5倍(高齢者:42.4分、非高齢者:27.5分)延長しています。

<引用>
添付文書

〔妊婦〕
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与してください。

〔授乳婦〕
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討してください。 動物実験(ラット)で乳汁中に移行することが報告されています。

<引用>
添付文書

小児等を対象とした国内臨床試験は実施していません。小児患者(704例)を対象とした本剤(投与量上限1mg/kg)(*)の11の海外臨床試験のメタアナリシスでは、副作用として頻脈(1.4%)が認められました。
作用発現時間が早く、また小児では作用持続時間が短いです。

(*)国内で承認されている成人における挿管用量の上限は0.9mg/kgです。

<引用>
添付文書

〔症状〕
筋弛緩作用が遷延することがあります。

〔処置〕
自発呼吸が回復するまで呼吸管理を行ってください。また、筋弛緩モニターを必要に応じて行ってください。

<引用>
添付文書

筋弛緩モニタリングをせずに、エスラックス®追加のタイミングをはかるのは困難です。

エスラックス®をご使用の際には筋弛緩モニターで筋弛緩状態の確認をお願いします。

緊急時のブリディオン®(16mg/kg)でリバース後、再手術のためにエスラックス®が投与された報告がなく、明確にはわかりません。

ブリディオン®分子とエスラックス®分子は1:1で包接しますので、体内に残存している非包接体のブリディオン®の量により、再手術で必要なエスラックス®の量は異なります。

リバース後の再手術時には筋弛緩モニターで筋弛緩状態を確認しながらエスラックス®を投与してください。

エスラックス®の作用発現時間(投与から完全な筋弛緩状態が得られるまで)に影響を及ぼす因子として、心機能が考えられます。
エスラックス®の作用持続時間(投与からT1 25%に回復するまでの時間と定義)は、年齢、肝機能及び腎機能、体温、併用薬剤、BMIなどによって影響を受けます。

筋肉量や体脂肪量による影響を検討した報告はみあたりません。

病的肥満患者(BMI>40kg/m2)に対してロクロニウム(エスラックス®)を実体重換算で0.6mg/kg投与した結果、正常体重患者に比べて作用持続時間(T1 25%までの回復時間)は延長していました(55.5分 vs. 25.4分、p=0.003)(1)。一方、作用発現時間は両群で差はありませんでした(77.0秒 vs. 66.5秒、p=0.201)(1)。

<引用>
(1)Leykin Y et al. Anesth Analg 2004;99(4):1086–1089.

エスラックス®に対する各筋肉の反応性は、喉頭筋<横隔膜<皺眉筋<眼輪筋<拇指内転筋の順番で強くなると報告されています(1)。また咬筋やオトガイ舌筋は拇指内転筋よりも反応性は強いと報告されています(2)(3)。

<引用>
(1)Hemmerling TM et al. Br J Anaesth. 2000;85:856-860.
(2)Vega EA et al. Acta Anaesth Scand. 2016;60:734–746.
(3)Eikermann M et al. Am J Respir Crit Care Med. 2007;175:9–15.

安全性

主な副作用は、臨床検査値の変動、心臓障害に関するもの、血管障害などが報告されています。

<引用>
インタビューフォーム

禁忌
「本剤の成分又は臭化物に対して過敏症の既往歴のある患者」には禁忌です。

次回の手術時では、筋弛緩薬を使用しない麻酔方法をご検討いただくようお願いします。

特別な対処法はありません。

また、漏出部位の壊死等の副作用報告はありません。

なお、皮下投与した場合の薬物動態パラメータを検討した報告はなく、作用発現時間や作用持続時間は不明ですが、皮下に漏出した場合は、作用発現時間の遅延や作用持続時間の遷延がある可能性があります。抜管時には、筋弛緩モニターで十分回復したことを確認していただくようお願いします。

ベクロニウムと交差反応を示した報告(1)があります。

<引用>
(1)Ebo DG et al. Allergy. 2006;61(8):935-9.

その他

薬剤投与時の注意
アムホテリシン、エリスロマイシンラクトビオン酸塩、クロキサシリン、ヒドロコルチゾンコハク酸エステルナトリウム、メチルプレドニゾロンコハク酸エステル、セファゾリン、チアミラールナトリウム、チオペンタールナトリウム、デキサメタゾン、ドパミン塩酸塩、バンコマイシン、フロセミドと混合すると沈殿を生じますので、別々の投与経路で使用するか、又は同一点滴回路を使用する場合は回路内を生理食塩水等の中性溶液を用いて洗浄するなど混合しないようにしてください。

<引用>
添付文書

2〜8℃で保存してください。

取扱い上の注意
バイアルを開封後は速やかに使用してください。

<引用>
添付文書

フィルターの透過性(通過性)データはありません。

[製剤の規制区分:毒薬、処方箋医薬品]

医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 第九章 医薬品等の取扱い 1節 毒薬及び劇薬の取扱い(1)に記載があります。 (第44条~第48条)

<毒薬及び劇薬の取扱い (第44条~第48条)>
毒薬については、第48条の規定に基づき、適正に貯蔵、陳列、施錠の保管理を行うとともに毒薬の数量の管理方法について検討し、これを実施すること。
毒薬の受払い簿等を作成し、帳簿と在庫現品の間で齟齬がないように定期的に点検する等、適正に保管管理すること。
毒薬は決められた書式で品名及び「毒」の文字を表示し、他のものと区別し、帳簿を作成すること。
第47条  毒薬または劇薬は、14歳未満の者その他安全な取り扱いをすることに不安があると認められる者には、交付してはならない。
第48条  業務上毒薬又は劇薬を取り扱う者は、これを他の物と区別して、貯蔵し、又は陳列しなければならない。

<引用>
(1)医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 第九章 医薬品等の取扱い 1節 毒薬及び劇薬の取扱い (第44条~第48条)

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