疾患啓発小冊子 大人の肺炎
肺炎球菌性肺炎の疾病負担、罹患しやすいリスク因子、予防方法等について解説している疾患啓発小冊子です。
承認時評価資料:国内第Ⅲ相試験(009試験)
無作為化、実薬対照、並行群間、多施設共同、二重盲検比較試験
PPSV23:23価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチン
目的 | 肺炎球菌ワクチン接種歴がない65歳以上の日本人成人を対象に、キャップバックス®の安全性、忍容性および免疫原性を検討する。 |
対象 | 侵襲性肺炎球菌感染症の既往歴および肺炎球菌ワクチン接種歴がない65歳以上の日本人成人450例 |
方法 | キャップバックス® 群またはPPSV23群に年齢(65〜74歳、75〜84歳および85歳以上)で層別し、1:1の比で無作為に割り付け、キャップバックス®またはPPSV23 0.5mLを単回筋肉内接種した。 免疫原性は、ワクチン接種後30日目に評価した。安全性は、ワクチン接種後1〜5日目までの事前に規定した有害事象、試験期間中の重篤な副反応を検討した。 |
評価項目 | 【免疫原性】 主要評価項目: ①キャップバックス®またはPPSV23 接種前から接種後30日目までの血清型15Cを除くキャップバックス®固有の8血清型(6A、15A、16F、23A、23B、24F、31、35B)に対する血清型特異的OPA応答の上昇倍率が4倍以上であった被験者割合 ②キャップバックス® またはPPSV23接種後30日目におけるキャップバックス® 固有の血清型15Cに対する血清型特異的OPA GMT比 ③キャップバックス® またはPPSV23接種後30日目における交差反応性血清型15Bに対する血清型特異的OPA GMT比 ④キャップバックス®またはPPSV23 接種後30日目における共通の12 血清型(3、7F、8、9N、10A、11A、12F、17F、19A、20A、22F、33F)に対する血清型特異的OPA GMT比 副次評価項目: ①キャップバックス® またはPPSV23接種前から接種後30日目におけるキャップバックス® 固有の血清型15C、交差反応性血清型15B、共通の12 血清型(3、7F、8、9N、10A、11A、12F、17F、19A、20A、22F、33F)に対する血清型特異的OPA応答の上昇倍率が4倍以上であった被験者割合 ②キャップバックス® またはPPSV23接種後30 日目における血清型15Cを除くキャップバックス® 固有の8血清型(6A、15A、16F、23A、23B、24F、31、35B)に対する血清型特異的OPA GMT比 【安全性】 主要評価項目:キャップバックス® またはPPSV23接種後1〜5日目までの事前に規定した注射部位の有害事象(疼痛、腫脹、紅斑)、接種後1〜5日目までの事前に規定した全身性の有害事象(疲労、頭痛、筋肉痛、発熱)、試験期間中の重篤な副反応 |
解析計画 | 【免疫原性】 免疫原性の解析には治験実施計画書を逸脱していない全ての被験者(PP集団)を用いた。 主要評価項目: ①血清型15Cを除くキャップバックス® 固有の8血清型(6A、15A、16F、23A、23B、24F、31、35B)のOPA応答の上昇倍率が4倍以上であった被験者割合を求め、PPSV23群に対するキャップバックス®群の優越性を検証した。優越性基準は、被験者割合の群間差の両側95%CIの下限>0%(片側p 値< 0.025)としたa。 ②キャップバックス®固有の血清型15Cの血清型特異的OPA GMT比を求め、PPSV23群に対するキャップバックス®群の優越性を検証した。優越性基準は、OPA GMT比の両側95%CIの下限>1.0(片側p値<0.025)としたb。 ③交差反応性血清型15Bの血清型特異的OPA GMT比を求め、PPSV23群に対するキャップバックス®群の非劣性を検証した。非劣性基準は、OPA GMT比の両側95%CIの下限>0.5(片側p 値< 0.025)としたb。 ④PPSV23 との共通の12血清型(3、7F、8、9N、10A、11A、12F、17F、19A、20A、22F、33F)の血清型特異的OPA GMT比を求め、PPSV23群に対するキャップバックス®群の非劣性を検証した。非劣性基準は、OPA GMT比の両側95%CIの下限> 0.5(片側p 値< 0.025)としたb。 副次評価項目: ①キャップバックス®固有の血清型15C、交差反応性血清型15B、PPSV23 との共通の12 血清型(3、7F、8、9N、10A、11A、12F、17F、19A、20A、22F、33F)の血清型特異的OPA応答の上昇倍率が4倍以上であった被験者割合についてキャップバックス® 群とPPSV23群を比較したa。 ②血清型15C を除くキャップバックス® 固有の8血清型(6A、15A、16F、23A、23B、24F、31、35B)の血清型特異的OPA GMT比についてキャップバックス®群とPPSV23 群を比較したb。 a 層別Miettinen & Nurminen法(層別因子:無作為時の年齢区分)により算出。 b 制約付き経時データ解析(cLDA)法により算出。 【安全性】 安全性の解析には無作為化され、ワクチンを接種した全ての被験者(APaT集団)を用いた。安全性および忍容性は有害事象及びワクチン接種後の体温を含む全ての安全性評価項目を用いて、臨床的な観点から評価した。 |
安全性
有害事象を1件以上発現した被験者の割合は、キャップバックス® 群(APaT集団225例)で86例(38.2%)、PPSV23群(APaT集団225例)で100例(44.4%)でした。
APaT(All participants as treated)集団:無作為化され、ワクチンを接種した全ての被験者
免疫原性
※非劣性基準:OPA GMT比(キャップバックス®群/PPSV23群)の両側95%CIの下限>0.5(片側p値<0.025)
*1 APaT( All Participants as Treated)集団:ワクチンを接種した全ての被験者
*2 接種後1~5日までに疼痛、腫脹、紅斑のいずれかが1件以上発現した数
*3 接種後1~5日までに疲労、頭痛、筋肉痛、発熱のいずれかが1件以上発現した数
*4 体温は接種後1~5日目に測定され、38.0℃以上を発熱とみなした。
本試験期間中にキャップバックス® 群、PPSV23群ともに、重篤な副反応は認められませんでした。
有害事象を1件以上発現した被験者の割合は、キャップバックス®群(APaT集団225例)で86例(38.2%)、PPSV23群(APaT集団225例)で100例(44.4%)でした。主な有害事象は、キャップバックス®群では、注射部位疼痛60例(26.7%)、注射部位紅斑19例(8.4%)、疲労15例(6.7%)、PPSV23群では、注射部位疼痛81例(36.0%)、疲労25例(11.1%)、注射部位紅斑24例(10.7%)でした。
重篤な有害事象がキャップバックス®群でラクナ梗塞1例(0.4%)に認められましたが、キャップバックス®との関連なしと判定されました。PPSV23群は認められませんでした。死亡はキャップバックス®群、PPSV23群ともに認められませんでした。
血清型特異的OPA応答の上昇倍率が4倍以上であった被験者割合の群間差は、キャップバックス®固有の8血清型において両側95%CIの下限が0%を超え、PPSV23群に対するキャップバックス®群の優越性が検証されました(いずれの血清型においても片側p値<0.001、層別Miettinen & Nurminen法)。
PP集団
群間差(キャップバックス®群/PPSV23群)、95%CIおよびp値は、層別Miettinen & Nurminen法( 層別因子:無作為時の年齢区分)により算出した。
優越性基準:群間差の両側95%CIの下限>0%(片側p値<0.025)
本試験で、キャップバックス®固有の血清型のうち15Cを除く8血清型と15Cで主要評価項目の中で評価方法が異なる理由
血清型15Cはキャップバックス®固有の血清型である一方、PPSV23には血清型15Cと構造的に類似した血清型15Bが含まれているため、実質的には共通血清型と同等と考えられます。したがって、血清型15C に対する免疫原性の主要目的は共通する12 血清型と同様に、本ワクチン接種後30 日目の血清型特異的 OPA GMT 比を評価項目としてPPSV23に対する優越性を示すことを検証することとしました。
▶血清型15C に対する主要評価項目の結果は「キャップバックス®固有の血清型15Cに対する血清型特異的OPA GMT比(優越性)【主要評価項目:検証的解析結果】」 を参照
キャップバックス®固有の血清型15Cに対して、接種後30日目OPA GMT比で、両側95%CIの下限が1.0を超え、PPSV23群に対するキャップバックス®群の優越性が検証されました(片側p値<0.001、cLDA法)。
PP集団
GMT比、95%CIおよびp値は、cLDA法により算出した。
優越性基準:OPA GMT比(キャップバックス®群/PPSV23群)の両側95%CIの下限>1.0(片側p値<0.025)
交差反応性血清型15Bに対して、接種後30日目OPA GMT比で、両側95%CIの下限が0.5を超え、PPSV23群に対するキャップバックス®群の非劣性が検証されました(片側p値<0.001、cLDA法)。
PP集団
GMT比、95%CIおよびp値は、cLDA法により算出した。
非劣性基準:OPA GMT比(キャップバックス®群/PPSV23群)の両側95%CIの下限>0.5(片側p値<0.025)
PPSV23 と共通の12 血清型に対して、接種後30 日目OPA GMT 比で、両側95%CI の下限が0.5を超え、PPSV23 群に対するキャップバックス® 群の非劣性が検証されました(いずれの血清型においても片側p 値<0.001、cLDA法)。
PP集団
GMT比、95%CIおよびp値は、cLDA法により算出した。
非劣性基準:OPA GMT比(キャップバックス®群/PPSV23群)の両側95%CIの下限>0.5(片側p値<0.025)
肺炎球菌性肺炎の疾病負担、罹患しやすいリスク因子、予防方法等について解説している疾患啓発小冊子です。
キャップバックス®︎接種時の注意点を確認していただくためのリーフレットです。接種日等を記録するための接種記録カードが付いています。
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