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国内第Ⅲ相試験

国内第Ⅲ相試験(009試験:STRIDE-9試験)

肺炎球菌ワクチンの接種歴がない65歳以上の日本人成人を対象としたキャップバックス®とPPSV23の比較試験

承認時評価資料:国内第Ⅲ相試験(009試験)

試験デザイン

無作為化、実薬対照、並行群間、多施設共同、二重盲検比較試験

肺炎球菌ワクチンの接種歴がない65歳以上の日本人成人を対象としたキャップバックス®とPPSV23の比較試験(STRIDE-9試験)の試験デザイン

PPSV23:23価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチン

試験概要

臨床試験結果

安全性

有害事象を1件以上発現した被験者の割合は、キャップバックス® 群(APaT集団225例)で86例(38.2%)、PPSV23群(APaT集団225例)で100例(44.4%)でした。

APaT(All participants as treated)集団:無作為化され、ワクチンを接種した全ての被験者

免疫原性

  • PPSV23と共通の12血清型(非劣性)【主要評価項目:検証的解析結果】
    接種後30日のOPA GMT比でPPSV23群に対するキャップバックス®群の非劣性が検証されました。

※非劣性基準:OPA GMT比(キャップバックス®群/PPSV23群)の両側95%CIの下限>0.5(片側p値<0.025)

安全性

事前に規定した有害事象(接種後5日間)(APaT集団*1)【主要評価項目】

STRIDE-9試験の事前に規定した有害事象

*1 APaT( All Participants as Treated)集団:ワクチンを接種した全ての被験者
*2 接種後1~5日までに疼痛、腫脹、紅斑のいずれかが1件以上発現した数
*3 接種後1~5日までに疲労、頭痛、筋肉痛、発熱のいずれかが1件以上発現した数
*4 体温は接種後1~5日目に測定され、38.0℃以上を発熱とみなした。

重篤な副反応【主要評価項目】

本試験期間中にキャップバックス® 群、PPSV23群ともに、重篤な副反応は認められませんでした。

試験期間中に認められた有害事象

有害事象を1件以上発現した被験者の割合は、キャップバックス®群(APaT集団225例)で86例(38.2%)、PPSV23群(APaT集団225例)で100例(44.4%)でした。主な有害事象は、キャップバックス®群では、注射部位疼痛60例(26.7%)、注射部位紅斑19例(8.4%)、疲労15例(6.7%)、PPSV23群では、注射部位疼痛81例(36.0%)、疲労25例(11.1%)、注射部位紅斑24例(10.7%)でした。
重篤な有害事象がキャップバックス®群でラクナ梗塞1例(0.4%)に認められましたが、キャップバックス®との関連なしと判定されました。PPSV23群は認められませんでした。死亡はキャップバックス®群、PPSV23群ともに認められませんでした。

免疫原性

キャップバックス®固有の8血清型に対する血清型特異的OPA応答の上昇倍率が4倍以上であった被験者割合(優越性)【主要評価項目:検証的解析結果】

血清型特異的OPA応答の上昇倍率が4倍以上であった被験者割合の群間差は、キャップバックス®固有の8血清型において両側95%CIの下限が0%を超え、PPSV23群に対するキャップバックス®群の優越性が検証されました(いずれの血清型においても片側p値<0.001、層別Miettinen & Nurminen法)。

キャップバックス®固有の8血清型に対する血清型特異的OPA応答の上昇倍率が4倍以上であった被験者割合(優越性)

PP集団
群間差(キャップバックス®群/PPSV23群)、95%CIおよびp値は、層別Miettinen & Nurminen法( 層別因子:無作為時の年齢区分)により算出した。
優越性基準:群間差の両側95%CIの下限>0%(片側p値<0.025)

本試験で、キャップバックス®固有の血清型のうち15Cを除く8血清型と15Cで主要評価項目の中で評価方法が異なる理由
血清型15Cはキャップバックス®固有の血清型である一方、PPSV23には血清型15Cと構造的に類似した血清型15Bが含まれているため、実質的には共通血清型と同等と考えられます。したがって、血清型15C に対する免疫原性の主要目的は共通する12 血清型と同様に、本ワクチン接種後30 日目の血清型特異的 OPA GMT 比を評価項目としてPPSV23に対する優越性を示すことを検証することとしました。
▶血清型15C に対する主要評価項目の結果は「キャップバックス®固有の血清型15Cに対する血清型特異的OPA GMT比(優越性)【主要評価項目:検証的解析結果】」 を参照

キャップバックス®固有の血清型15Cに対する血清型特異的OPA GMT比(優越性)【主要評価項目:検証的解析結果】

キャップバックス®固有の血清型15Cに対して、接種後30日目OPA GMT比で、両側95%CIの下限が1.0を超え、PPSV23群に対するキャップバックス®群の優越性が検証されました(片側p値<0.001、cLDA法)。

キャップバックス®固有の血清型15Cに対する血清型特異的OPA GMT比(優越性)

PP集団
GMT比、95%CIおよびp値は、cLDA法により算出した。
優越性基準:OPA GMT比(キャップバックス®群/PPSV23群)の両側95%CIの下限>1.0(片側p値<0.025)

交差反応性血清型15Bに対する血清型特異的OPA GMT比(非劣性)【主要評価項目:検証的解析結果】

交差反応性血清型15Bに対して、接種後30日目OPA GMT比で、両側95%CIの下限が0.5を超え、PPSV23群に対するキャップバックス®群の非劣性が検証されました(片側p値<0.001、cLDA法)。

交差反応性血清型15Bに対する血清型特異的OPA GMT比(非劣性)

PP集団
GMT比、95%CIおよびp値は、cLDA法により算出した。
非劣性基準:OPA GMT比(キャップバックス®群/PPSV23群)の両側95%CIの下限>0.5(片側p値<0.025)

キャップバックス® とPPSV23 共通の12 血清型に対する血清型特異的OPA GMT比(非劣性)【主要評価項目:検証的解析結果】

PPSV23 と共通の12 血清型に対して、接種後30 日目OPA GMT 比で、両側95%CI の下限が0.5を超え、PPSV23 群に対するキャップバックス® 群の非劣性が検証されました(いずれの血清型においても片側p 値<0.001、cLDA法)。

キャップバックス® とPPSV23 共通の12 血清型に対する血清型特異的OPA GMT比(非劣性)

PP集団
GMT比、95%CIおよびp値は、cLDA法により算出した。
非劣性基準:OPA GMT比(キャップバックス®群/PPSV23群)の両側95%CIの下限>0.5(片側p値<0.025)

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