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国際共同第Ⅲ相試験(008試験)

国際共同第Ⅲ相試験(STRIDE-8試験)

肺炎球菌感染症に罹患するリスクを有する肺炎球菌ワクチン接種歴がない18~64歳の成人を対象とした試験

承認時評価資料:国際共同第Ⅲ相試験(008試験)

試験デザイン

無作為化、実薬対照、並行群間、多施設共同、二重盲検比較試験

肺炎球菌感染症に罹患するリスクを有する肺炎球菌ワクチン接種歴がない18~64歳の成人を対象とした試験(STRIDE-8試験)の試験デザイン

PCV15:沈降15価肺炎球菌結合型ワクチン
PPSV23:23価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチン
※リスク因子は、糖尿病、慢性心疾患、慢性腎臓病、慢性肝疾患又は慢性肺疾患のいずれか1つ以上に罹患していることとした。

試験概要

*キャップバックス®+プラセボ群はキャップバックス®接種後30日目(30日目)、PCV15+PPSV23群はPPSV23接種後30日目(12週目)。
**キャップバックス®+プラセボ群、PCV15+PPSV23群ともにワクチン接種前(1日目)からキャップバックス®+プラセボ群はキャップバックス®、PCV15+PPSV23群はPCV15接種から30日後(30日目)。

本剤の国内における効能又は効果に関する注意(抜粋)
5. 効能又は効果に関連する注意(抜粋)
5.3 肺炎球菌による疾患に罹患するリスクが高いと考えられる成人とは、以下のような状態の者を指す。

慢性的な心疾患、肺疾患、肝疾患又は腎疾患
・ 糖尿病
・ 基礎疾患若しくは治療により免疫不全状態である又はその状態が疑われる者
・ 先天的又は後天的無脾症
・ 鎌状赤血球症又はその他の異常ヘモグロビン症
・ 人工内耳の装用、慢性髄液漏等の解剖学的要因により生体防御能が低下した者
・ 上記以外で医師が本剤の接種を必要と認めた者

臨床試験結果

安全性

有害事象を1件以上発現した被験者の割合は、キャップバックス® +プラセボ群(APaT集団386例)で265例(68.7%)、PCV15+PPSV23群(APaT集団130例)で118例(90.8%)でした。

免疫原性

  • PCV15+PPSV23と共通する13血清型(主要評価項目)
    接種後30日目の血清型特異的OPA GMT について、キャップバックス®はPCV15+PPSV23と共通する13血清型全てに対して免疫応答を誘導しました。
  • キャップバックス® 固有の8血清型(主要評価項目)
    接種後30日目の血清型特異的OPA GMTについて、キャップバックス®はキャップバックス®固有の8血清型全てに対して免疫応答を誘導しました。

安全性 主要評価項目

事前に規定した有害事象(接種後5日間)(APaT集団*1)【主要評価項目】

STRIDE-8の事前に規定した有害事象

*1 APaT(All Participants as Treated)集団:少なくとも1回ワクチンを接種した全ての被験者
*2 接種後1~5日までに疼痛、腫脹、紅斑のいずれかが1件以上発現した数
*3 接種後1~5日までに疲労、頭痛、筋肉痛、発熱のいずれかが1件以上発現した数
*4 体温は接種後1~5日目に測定され、38.0℃以上を発熱とみなした。

重篤な副反応【主要評価項目】

本試験期間中に、キャップバックス®+プラセボ群、PCV15+PPSV23群ともに、重篤な副反応は認められませんでした。

試験期間中に認められた有害事象

有害事象を1件以上発現した被験者の割合は、キャップバックス®+プラセボ群(APaT集団386例)で265例(68.7%)、PCV15+PPSV23群(APaT集団130例)で118例(90.8%)でした。主な有害事象は、キャップバックス®+プラセボ群で注射部位疼痛200例(51.8%)、疲労118例(30.6%)、頭痛94例(24.4%)、筋肉痛42例(10.9%)注射部位紅斑39例(10.1%)、注射部位腫脹33例(8.5%)、PCV15+PPSV23群では注射部位疼痛102例(78.5%)、疲労59例(45.4%)、注射部位腫脹46例(35.4%)、頭痛36例(27.7%)、注射部位紅斑33例(25.4%)、筋肉痛20例(15.4%)でした。​
投与中止に至った有害事象は両群ともに認められませんでした。重篤な有害事象はキャップバックス®+プラセボ群で10例(2.6%)に認められ、逆流性食道炎、閉塞性膵炎、急性腎盂腎炎、尿路性敗血症、四肢損傷、低血糖症、悪性黒色腫、喘息、肺疾患、肺水腫、睡眠時無呼吸症候群、大動脈弁狭窄症、各1件でした。PCV15+PPSV23群では7例(5.4%)に認められ、冠動脈狭窄症、心室頻拍、急性膵炎、細菌性肺炎、痙攣発作、失神、急性腎障害、深部静脈血栓症、各1件でした。死亡例は両群ともに認められませんでした。

免疫原性

キャップバックス®とPCV15+PPSV23共通の13血清型、キャップバックス®固有の8血清型に対する血清型特異的OPA GMT【主要評価項目】

PCV15+PPSV23と共通する13血清型
接種後30日目の血清型特異的OPA GMT について、キャップバックス®はPCV15PPSV23と共通する13血清型全てに対して免疫応答を誘導しました。

キャップバックス®とPCV15+PPSV23共通の13血清型、キャップバックス®固有の8血清型に対する血清型特異的OPA GMT_PCV15+PPSV23と共通する13血清型

キャップバックス®固有の8血清型
接種後30日目の血清型特異的OPA GMTについて、キャップバックス®はキャップバックス®固有の8血清型全てに対して免疫応答を誘導しました。

キャップバックス®とPCV15+PPSV23共通の13血清型、キャップバックス®固有の8血清型に対する血清型特異的OPA GMT_キャップバックス®固有の8血清型

PP集団
接種群内95%CIは、t分布に基づく自然対数尺度上の平均値のCIを逆変換して算出した。
* キャップバックス®+プラセボ群はキャップバックス®接種後30日目(30日目)、PCV15+PPSV23群はPPSV23接種後30日目(12週目)。

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