開発の経緯
開発の経緯
ゾリンザ®カプセル100mg(一般名:ボリノスタット、以下、本剤)は、経口投与可能なヒストン脱アセチル化酵素(histone deacetylase:HDAC)阻害剤です。抗悪性腫瘍剤としては、世界で初めてのHDAC阻害の作用機序を有する薬剤です。
本剤は、クラスI(HDAC1、2及び3)及びクラスⅡ(HDAC6)のHDACの触媒ポケットに直接結合し、その酵素活性を低濃度(IC50≦86nM)で阻害しました(in vitro)。また、培養細胞においてヒストンアセチル化を誘導し、種々の培養がん細胞において細胞周期の停止、アポトーシス又は分化を誘導することが示されました。
本剤の抗悪性腫瘍剤としての臨床開発は、2000年2月に米国で開始されました。再発又は難治性の皮膚T細胞性リンパ腫(以下、CTCL)患者を対象に実施した前期第Ⅱ相試験(005試験)及び後期第Ⅱ相試験(001試験)などの試験結果を基に、2006年4月に米国で承認申請が行われ、2006年10月に「2種類以上の全身療法の施行中又は施行後に再発又は難治性の病態を示すCTCL患者の皮膚病変の治療」を適応として承認されました。
本邦においては、2008年8月からCTCL患者を対象とした第Ⅰ相試験(089試験)が実施されました。ボリノスタットは2010年6月16日にCTCLに対する治療薬として希少疾病用医薬品の指定を受け、2011年7月に「皮膚T細胞性リンパ腫」の適応で承認を取得しました。
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