202試験:第Ⅱ相パート
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国際共同第Ⅰ/Ⅱ相試験
(202試験:第Ⅱ相パート)
(承認時評価資料)Ikeda K et al. J Gastroenterol 2017; 52: 512-519
本試験はエーザイ株式会社の支援を受けて実施されました。
Child-Pugh分類A(スコア5~6)の切除不能な肝細胞癌患者において、第Ⅰ相パートで決定したレンバチニブの推奨用量を投与した際の無増悪期間が検討されました。
試験概要
【目的】 | Child-Pughスコア5~6の切除不能な進行肝細胞癌患者を対象に、第Ⅰ相パートで決定した推奨用量を投与した際の有効性及び安全性を評価すること。 |
【試験デザイン】 | 多施設共同単一群非盲検試験 |
【対象】 | 全身化学療法又は肝動注化学療法歴が1レジメン以内のChild-Pugh分類A(スコア5~6)の切除不能な進行肝細胞癌患者46例 |
【方法】 | • 4週間を1サイクルとして、第Ⅰ相パートで決定した推奨用量であるレンバチニブ12mgを1日1回経口投与した。 • 病勢進行、忍容できない毒性発現、同意撤回までレンバチニブの投与を継続した。 • 腫瘍評価は、mRECISTを用いて、主治医判定及び第三者判定により行い、第三者判定を主要解析に用いた。 |
【評価項目】 | 主要評価項目:無増悪期間(TTP) 副次評価項目:無増悪生存期間(PFS)、奏効率、病勢コントロール率(DCR)、全生存期間(OS) 探索的評価項目:標的病変径和の最大変化率 |
【解析計画】 | 有効性は第三者判定により、最大解析対象集団(FAS)のうち治験実施計画書に適合した解析対象集団(PPS)の結果を主要解析とし、FASの結果を副次解析とした。 |
4. 効能又は効果 6. 用法及び用量(一部抜粋)
〈レンビマカプセル4mg〉切除不能な肝細胞癌
通常、成人には体重にあわせてレンバチニブとして体重60kg以上の場合は12mg、体重60kg未満の場合は8mgを1日1回、経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
患者背景

有効性
無増悪期間(TTP)(主要評価項目)
主解析であるPPSにおいて、mRECISTを用いた第三者判定による無増悪期間(TTP)中央値(95%信頼区間)は、7.40ヵ月(5.50~9.40)でした。また、FASにおいても、TTP中央値(95%信頼区間)は、7.40ヵ月(5.50~9.40)でした。


4. 効能又は効果 6. 用法及び用量(一部抜粋)
〈レンビマカプセル4mg〉切除不能な肝細胞癌
通常、成人には体重にあわせてレンバチニブとして体重60kg以上の場合は12mg、体重60kg未満の場合は8mgを1日1回、経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
奏効率、病勢コントロール率(副次評価項目)
PPSにおいて、mRECISTを用いた第三者判定による奏効率は41.5%であり、8週以上及び16週以上の病勢コントロール率は、それぞれ87.8%、78.0%でした。
第三者判定による奏効率、病勢コントロール率(PPS、mRECIST)
標的病変径和の最大変化率(探索的評価項目)
PPSにおいて、mRECISTを用いた第三者判定による標的病変径和のベースラインからの最大変化率は以下のとおりであり、41例中32例(78%)で腫瘍縮小が認められました。また、FASにおいては45例中36例(80%)で腫瘍縮小が認められました。

全生存期間(OS)(副次評価項目)
全生存期間(OS)中央値(95%信頼区間)は、PPSでは18.30ヵ月(12.70~25.10)であり、FASでは18.65ヵ月(12.70~25.10)でした。

無増悪生存期間(PFS)(副次評価項目)
第三者判定による無増悪生存期間(PFS)中央値(95%信頼区間)は、PPS及びFASともに7.40ヵ月(5.50~9.40)でした。

4. 効能又は効果 6. 用法及び用量(一部抜粋)
〈レンビマカプセル4mg〉切除不能な肝細胞癌
通常、成人には体重にあわせてレンバチニブとして体重60kg以上の場合は12mg、体重60kg未満の場合は8mgを1日1回、経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
安全性
副作用
副作用は、安全性解析対象集団である46例中44例(95.7%)に認められ、このうちGrade3以上の副作用は40例(87.0%)に認められました。主な副作用は、高血圧35例(76.1%)、手掌・足底発赤知覚不全症候群28例(60.9%)、蛋白尿27例(58.7%)、食欲減退26例(56.5%)、疲労22例(47.8%)、血小板減少症、下痢及び発声障害各16例(34.8%)、悪心及び末梢性浮腫各15例(32.6%)、便秘14例(30.4%)等でした。
重篤な副作用は14例(30.4%)に認められ、主なものは肝性脳症4例(8.7%)、腎機能障害3例(6.5%)、末梢性浮腫2例(4.3%)等でした。投与中止に至った副作用は10例(21.7%)に認められ、主なものは蛋白尿5例(10.9%)等でした。なお、治療関連死は報告されませんでした。
主な副作用
(全Gradeにおいて発現率10%以上、安全性解析対象集団)