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海外前期第Ⅱ相試験(005試験、海外データ)

本剤は希少疾病用医薬品に指定され、一部承認外の効能又は効果、用法及び用量による臨床試験の成績も含めた海外臨床試験成績並びに国内臨床試験成績が評価され承認されました。そのため、国内で承認されている効能又は効果、用法及び用量と異なるデータも紹介しています。

海外前期第Ⅱ相試験(005試験、海外データ)

Duvic M et al. Blood 2007; 109: 31-39
本試験はMSD社のサポートを受けて実施された。
承認時評価資料:海外第Ⅱ相試験(005試験):臨床成績

試験方法

【目的】

皮膚T細胞性リンパ腫(CTCL)患者又は末梢T細胞性リンパ腫患者に対するゾリンザ®の有効性及び安全性の評価

【試験デザイン】

非盲検、単施設、用量探索試験

【対象】

組織学的にCTCL又は末梢T細胞性リンパ腫と診断され、従来の治療法に難治性又は不耐容な患者

【評価症例数】

33例

【投与方法】

投与レベル1
ゾリンザ®400mgを1日1回、連日経口投与

投与レベル2
ゾリンザ®300mgを1日2回、3日間投与後4日間休薬を1サイクルとして繰り返す(1日600mg)

投与レベル3
ゾリンザ®300mgを1日2回、14日間投与後7日間休薬を1サイクルとする。1サイクル終了後、部分奏効(PR)が得られなければ、200mgを1日2回、連日経口投与に変更する

【評価項目】

有効性
主要評価項目;客観的奏効率
副次的評価項目;そう痒症の緩和

安全性

【解析計画】

治験薬を投与されたすべての患者を有効性及び安全性の解析対象とした。すべての解析は、解析対象集団全体及び投与レベルごとに実施した。

有効性
有効性の解析では、解析対象集団全体及び投与レベルごとの奏効率及び正確な95%信頼区間を算出した。4例が2つの投与レベルで投与を受けたが、これらの患者の有効性の解析は最初に組み入れられた投与レベルに含めた。

安全性
有害事象は器官別分類と基本語(PT)により記録した。特定の有害事象発現率を解析対象集団全体に対して算出した。

† 治験実施計画書改訂にて250mg/m2/日の投与量から400mg/日(固定用量)に変更

【判定基準】

有効性
客観的奏効率;医師総合評価(Physician’s Global Assessment:PGA)*1を用いて評価を行う。「奏効」はCCR及びPRとした。
そう痒症の緩和;患者質問表を用いて皮膚そう痒感の程度(そう痒症スコア)*2の評価を行う。
臨床的に意味のある「そう痒症の緩和」はそう痒症スコアの3点以上の減少が、抗そう痒薬の増量を必要とせずに少なくとも4週間持続すること、「そう痒症の完全緩和」は痒みなしが少なくとも4週間持続することとした。

安全性
NCI-CTC ver.2.0に従う。

*1 標的/非標的の皮膚病変、皮膚腫瘤、リンパ節及びすべてのCTCLの病的徴候をベースラインと比較し、医師が総合的に評価した。

判定基準

*2 そう痒症スコア:検査の前にそう痒症が発現したか否か問診し、0~10点のスケール(0点:痒みなし、10点:最悪の痒み)を用いてそう痒症の程度を患者に申告させた。

4. 効能又は効果
皮膚T細胞性リンパ腫
6. 用法及び用量
通常、成人にはボリノスタットとして1日1回400mgを食後経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。

患者背景

患者背景

治療成績

【客観的奏効率(主要評価項目)】

主要評価項目である全例におけるゾリンザ®の客観的奏効率は24.2%(8例/33例)でした。

客観的奏効率(主要評価項目)

【そう痒症の緩和(副次的評価項目)】

ベースラインのそう痒症スコアが3点以上であった26例中13例(50.0%)でそう痒症の緩和が得られました。その内訳は、投与レベル1で11例中8例(72.7%)、投与レベル2で10例中2例(20. 0%)、投与レベル3で5例中3例でした。
* そう痒症スコアの3点以上の減少が、抗そう痒薬の増量を必要とせずに少なくとも4週間持続

安全性

主な副作用は疲労29例(78%)、下痢及び悪心が各22例(59%)、血小板減少症20例(54%)、味覚障害19例(51%)、口渇14例(38%)でした。主な重篤な副作用は脱水4例(11%)、血小板減少症3例(8%)、悪心、貧血、低血圧、肺塞栓症、発熱及び敗血症が各2例(5%)でした。中止に至った有害事象は貧血、肺塞栓症、疲労、薬疹、多発ニューロパチー及び血小板減少症が各1例(3%)でした。本試験において有害事象又は副作用の発現により死亡した患者はいませんでした。

Grade3以上の副作用一覧

4. 効能又は効果
皮膚T細胞性リンパ腫
6. 用法及び用量
通常、成人にはボリノスタットとして1日1回400mgを食後経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
9. 特定の背景を有する患者に関する注意(抜粋)
9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下していることが多い。