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製品基本Q&A

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製品基本Q&A

レンビマ®


製品情報

一般名であるレンバチニブ(Lenvatinib)と、生命・活発を意味する「vim」を組み合わせて「Lenvima(レンビマ)」としました。

<引用>
インタビューフォーム

根治切除不能な甲状腺癌(カプセル4mg、カプセル10mg)
切除不能な肝細胞癌(カプセル4mg)
切除不能な胸腺癌(カプセル4mg、カプセル10mg)
がん化学療法後に増悪した切除不能な進行・再発の子宮体癌(カプセル4mg、カプセル10mg)
根治切除不能又は転移性の腎細胞癌(カプセル4mg、カプセル10mg)

<効能又は効果に関連する注意>
<根治切除不能な甲状腺癌>
1. 放射性ヨウ素による治療歴のない分化型甲状腺癌患者に対する本剤の有効性及び安全性は確立していません。
2. 臨床試験に組み入れられた患者の病理組織型等について、「臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分理解した上で、適応患者の選択を行ってください。
<切除不能な肝細胞癌>
1. 局所療法(経皮的エタノール注入療法、ラジオ波焼灼療法、マイクロ波凝固療法、肝動脈塞栓療法/肝動脈化学塞栓療法、放射線療法等)の適応となる肝細胞癌患者に対する本剤の有効性及び安全性は確立していません。
2. 臨床試験に組み入れられた患者の肝機能障害の程度等について、「臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行ってください。
<切除不能な胸腺癌>
1. 本剤の術前補助療法としての有効性及び安全性は確立していません。
2. 「臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行ってください。
〈がん化学療法後に増悪した切除不能な進行・再発の子宮体癌〉
1. 本剤の一次治療における有効性及び安全性は確立していません。
2. 本剤の術後補助療法における有効性及び安全性は確立していません。
3. 「臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行ってください。
〈根治切除不能又は転移性の腎細胞癌〉
1. 本剤の術後補助療法における有効性及び安全性は確立していません。

<引用>
電子添文

レンバチニブは、腫瘍血管新生及び腫瘍増殖等に関与する、血管内皮増殖因子(VEGF)受容体(VEGFR1-3)、線維芽細胞増殖因子(FGF)受容体(FGFR1-4)、血小板由来増殖因子受容体(PDGFR)α、幹細胞因子受容体(KIT)、Rearranged During Transfectionがん原遺伝子(RET)等の受容体チロシンキナーゼを阻害します。また、レンバチニブは、VEGF及びFGFによって誘導される血管内皮細胞の血管様管腔構造の形成を阻害します。

<引用>
電子添文

使用方法

<根治切除不能な甲状腺癌(カプセル4mg、カプセル10mg)>
<切除不能な胸腺癌(カプセル4mg、カプセル10mg)>
通常、成人にはレンバチニブとして1 日1 回24mgを経口投与します。なお、患者の状態により適宜減量してください。
<がん化学療法後に増悪した切除不能な進行・再発の子宮体癌(カプセル4mg、カプセル10mg)>
<根治切除不能又は転移性の腎細胞癌(カプセル4mg、カプセル10mg)>
ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)との併用において、通常、成人にはレンバチニブとして1日1回20㎎を経口投与します。なお、患者の状態により適宜減量してください。
<切除不能な肝細胞癌(カプセル4mg)>
通常、成人には体重にあわせてレンバチニブとして体重60kg 以上の場合は12mg、体重60kg 未満の場合は8mgを1 日1 回、経口投与します。なお、患者の状態により適宜減量してください。

<用法及び用量に関連する注意>
<根治切除不能な甲状腺癌、切除不能な肝細胞癌、切除不能な胸腺癌>
本剤と他の抗悪性腫瘍剤との併用について、有効性及び安全性は確立していません。
<根治切除不能な甲状腺癌、切除不能な胸腺癌>
副作用があらわれた場合は、症状、重症度等に応じて製品電子添文に記載されている基準を考慮して、本剤を減量、休薬又は中止してください。減量して投与を継続する場合には、 1日 1 回20mg、14mg、10mg、 8 mg又は 4 mgに減量してください。
<切除不能な肝細胞癌>
1. 臨床試験において、中等度(Child-Pughスコア 7 ~ 8 )の肝機能障害を有する肝細胞癌患者に対する最大耐用量は 1 日 1 回 8 mgであることが確認されています。
2. 副作用があらわれた場合は、症状、重症度等に応じて製品電子添文に記載されている基準を考慮して、本剤を減量、休薬又は中止してください。
<がん化学療法後に増悪した切除不能な進行・再発の子宮体癌、根治切除不能又は転移性の腎細胞癌>
副作用があらわれた場合は、症状、重症度等に応じて製品電子添文に記載されている基準を考慮して、本剤を減量、休薬又は中止してください。減量して投与を継続する場合には、 1日 1 回14mg、10mg、 8 mg又は 4 mgに減量してください。

<引用>
電子添文

次の患者には投与しないでください。
1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
2. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性

<引用>
電子添文

次の患者に投与する場合には注意してください。
⑴高血圧症の患者〔高血圧が悪化するおそれがあります。〕
⑵脳転移のある患者〔転移部位からの出血があらわれるおそれがあります。〕
⑶血栓塞栓症又はその既往歴のある患者〔血栓塞栓症が悪化又は再発するおそれがあります。〕
⑷外科的処置後、創傷が治癒していない患者〔創傷治癒遅延があらわれることがあります。〕
⑸頸動脈・静脈等への腫瘍浸潤のある患者〔腫瘍縮小・壊死に伴う頸動脈露出、頸動脈出血、腫瘍出血があらわれることがあります。なお、甲状腺未分化癌患者では、頸動脈・静脈への腫瘍浸潤例が多いので、特に注意してください。〕
⑹肺転移を有する患者〔気胸が発現するおそれがあります。〕

<引用>
電子添文

⑴重度の肝機能障害のある患者〔減量を考慮するとともに、患者の状態をより慎重に観察し、有害事象の発現に十分注意してください。本剤の血中濃度が上昇するとの報告があります。なお、重度の肝機能障害を有する肝細胞癌患者に対する臨床試験は実施していません〕

⑵中等度の肝機能障害のある肝細胞癌患者〔減量を考慮するとともに、患者の状態を慎重に観察し、有害事象の発現に十分注意すること。臨床試験において、中等度(Child︲Pughスコア7~8)の肝機能障害を有する肝細胞癌患者に対する最大耐用量は1日2回8mgであることが確認されています。また、中等度(Child︲Pughスコア9)の肝機能障害を有する肝細胞癌患者に対する臨床試験は実施していません。〕

<引用>
電子添文

妊娠可能な女性に対しては、本剤投与中及び投与終了後一定期間は適切な避妊を行うよう指導してください

<引用>
電子添文

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、投与しないでください。また妊娠可能な女性に対しては、適切な避妊を行うよう指導してください。〔外国臨床試験において、本剤の投与終了後に妊娠が判明し、自然流産となったことが報告されています。ラット及びウサギにおいて胚毒性・催奇形性が報告されています。なお、ラットでは臨床曝露量以下で認められました。〕

<引用>
電子添文

授乳しないことが望ましいです〔ラットにおいて乳汁中へ移行することが報告されています。〕

<引用>
電子添文

小児等を対象とした臨床試験は実施していません。幼若ラットを用いた反復投与毒性試験において、切歯の異形成及び骨の短小など成長を阻害する影響が認められ、成熟ラットに比較し、致死量での死亡がより早期にみられました。

<引用>
電子添文

一般に高齢者では生理機能が低下していることが多く、副作用があらわれやすいので、患者の状態を十分に観察し、慎重に投与してください

<引用>
電子添文

安全性

⑴血圧の上昇が認められることがあるので、本剤の投与開始前及び投与期間中は定期的に血圧測定を行ってください。
⑵蛋白尿があらわれることがあるので、本剤の投与開始前及び投与期間中は定期的に尿蛋白を観察してください。
⑶骨髄抑制があらわれることがあるので、定期的に血液学的検査を行うなど、患者の状態を十分に観察してください。
⑷肝障害があらわれることがあるので、本剤の投与期間中は定期的に肝機能検査、血中アンモニア値の測定を行うなど、患者の状態を十分に観察してください。
⑸心機能不全があらわれることがあるので、本剤の投与開始前及び投与期間中は定期的に心エコー、十二誘導心電図検査等の心機能検査を行うなど、患者の状態を十分に観察してください。
⑹創傷治癒を遅らせる可能性があるので、外科的処置が予定されている場合には、外科的処置の前に本剤の投与を中断してください。外科的処置後の投与再開は、患者の状態に応じて判断してください。
⑺疲労、無力症、めまい、筋痙縮等があらわれることがあるので、自動車の運転等、危険を伴う機械の操作に従事する際には注意するよう患者に十分に説明してください。
⑻定期的に血清カルシウム濃度を測定してください。
⑼甲状腺機能低下があらわれることがあるので、本剤の投与開始前及び投与期間中は定期的に甲状腺機能検査を行うなど、患者の状態を十分に観察してください。
⑽根治切除不能な甲状腺癌患者において、本剤投与前には頸動脈・静脈等への腫瘍浸潤を十分確認するとともに、本剤の投与期間中は患者の状態の観察や瘻孔形成の有無の確認を十分に行ってください。

<引用>
電子添文

<根治切除不能な甲状腺癌>
放射性ヨウ素治療抵抗性・難治性の分化型甲状腺癌患者を対象にした国際共同第Ⅲ相試験(無作為化期)において、本剤が投与された261例(日本人30例を含む)中254例(97.3%)に副作用が認められました。
主な副作用は、高血圧177例(67.8%)、下痢159例(60.9%)、食欲減退135例(51.7%)、体重減少123例(47.1%)、悪心107例(41.0%)、疲労104例(39.8%)、口内炎96例(36.8%)、蛋白尿85例(32.6%)、手掌・足底発赤知覚不全症候群83例(31.8%)等でした。(甲状腺癌承認時)

<切除不能な肝細胞癌>
切除不能な肝細胞癌患者を対象にした国際共同第Ⅲ相試験において、本剤が投与された476例(日本人81例を含む)中447例(93.9%)に副作用が認められました。主な副作用は、高血圧189例(39.7%)、下痢143例(30.0 %)、 手 掌・ 足 底 発 赤 知 覚 不 全 症 候 群126例(26.5 %)、 食 欲 減 退122例(25.6 %)、 蛋 白 尿114例(23.9%)、疲労111例(23.3%)、発声障害104例(21.8%)等でした。(肝細胞癌承認時)

<切除不能な胸腺癌>
プラチナ製剤を含む化学(放射線)療法歴を有する切除不能な胸腺癌患者を対象にした国内第Ⅱ相試験において、安全性評価対象42例中全例(100%)に副作用が認められました。主な副作用は、高血圧37例(88.1%)、蛋白尿30例(71.4%)、手掌・足底発赤知覚不全症候群29例(69.0%)、甲状腺機能低下症27例(64.3%)、血小板数減少22例(52.4%)及び下痢21例(50.0%)でした。(胸腺癌承認時)

<がん化学療法後に増悪した切除不能な進行・再発子宮体癌>
プラチナ製剤を含む化学療法歴のある切除不能な進行・再発の子宮体癌患者を対象にした国際共同第Ⅲ相試験において、安全性解析対象例406例中395例(97.3%)(日本人52例中51例を含む)に副作用が認められました。主な副作用(20%以上)は、高血圧249例(61.3%)、甲状腺機能低下症222例(54.7%)、下痢171例(42.1%)、悪心158例(38.9%)、食欲減退151例(37.2%)、疲労113例(27.8%)、蛋白尿105例(25.9%)、嘔吐98例(24.1%)、体重減少91例(22.4%)、関節痛87例(21.4%)、及び手掌・足底発赤知覚不全症候群84例(20.7%)であった(子宮体癌承認時)

<根治切除不能又は転移性の腎細胞癌>
化学療法歴のない根治切除不能又は転移性の淡明細胞型腎細胞癌患者を対象にした国際共同第Ⅲ相試験において、安全性解析対象例352例中341例(96.9%)(日本人42例中42例を含む)に副作用が認められました。主な副作用(20%以上)は、下痢192例(54.5%)、高血圧184例(52.3%)、甲状腺機能低下症150例(42.6%)、食欲減退123例(34.9%)、疲労113例(32.1%)、口内炎113例(32.1%)、手掌・足底発赤知覚不全症候群99例(28.1%)、蛋白尿97例(27.6%)、悪心94例(26.7%)、発声障害87例(24.7%)、発疹77例(21.9%)、及び無力症71例(20.2%)であった(腎細胞癌承認時)

<引用>
電子添文

その他

肝細胞癌は、腫瘍血管網が発達した典型的な多血性腫瘍であることから、VEGFおよびFGF誘導性の血管新生が重要な役割を果たしていると考えられています。また、肝細胞癌はFGFR1~4を発現しており、FGFRシグナルの亢進が癌細胞の悪性化や予後不良に関連することが示唆されています。特にFGF19を過剰産生する肝細胞癌においては、FGF19と対応する受容体FGFR4のオートクリンループによるFGFRシグナルの亢進が報告されています。そのため、VEGFR及びFGFRの阻害による血管新生阻害に加えて、肝細胞癌の悪性化にかかわるFGF受容体を阻害することで、肝細胞癌に対する抗腫瘍効果を発揮すると考えられます。
レンバチニブは、VEGFR1~3やFGFR1~4などの受容体チロシンキナーゼに対する選択的な阻害活性を有しており、腫瘍血管新生や悪性化を阻害することにより、肝細胞癌に対する治療効果が期待されます。

<引用>
CTD2.4.3 非臨床試験の概括評価 総括及び結論

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