バニヘップ®とは

バニヘップ®ついて

バニプレビル(バニヘップ®カプセル150mg 以下、本剤)は、Merck Sharp & Dohme Corp., a subsidiary of Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.がC型慢性肝炎治療薬として開発した経口抗ウイルス剤であり、C型肝炎ウイルス(以下、HCV)の非構造蛋白3/4A(NS3/4A)プロテアーゼに可逆的に結合する大環状ペプチド構造の第二世代プロテアーゼ阻害薬です。
本剤の臨床開発当初は臨床試験を海外と並行して進めてきましたが、本剤の血漿中曝露量が外国人健康成人よりも日本人健康成人で高かったこと及び本剤の適応対象となるC型慢性肝炎患者に対する当時の標準治療(PEGIFN(ペグインターフェロン)/リバビリン併用療法)の承認用量が日本と海外で異なっていること等を総合的に勘案し、本邦での開発を単独で進めることとしました。本剤は2014年1月に厚生労働省より優先審査品目に指定され、2014年9月に「セログループ1(ジェノタイプⅠ(1a)又はⅡ(1b))のC型慢性肝炎における次のいずれかのウイルス血症の改善、(1)血中HCV RNA 量が高値の未治療患者(2)インターフェロンを含む治療法で無効又は再燃となった患者」の効能・効果で製造販売承認を得ました。

製品特性のまとめ

ジェノタイプ1のC型慢性肝炎患者を対象とした第二世代プロテアーゼ阻害剤で、ペグインターフェロン アルファ-2b(遺伝子組換え)及びリバビリン(24週間)と併用し、初回治療例a)及び前治療再燃例b)には12週間、前治療無効例c)には24週間投与します。

 

初回治療例に対して83.7%(82/98例)、前治療再燃例で92.0%(23/25例)[前治療後再燃例:100%(19/19例)、ブレークスルー例:6例中4例]、前治療無効例で61.9%(26/42例)[部分反応例d):76.9%(10/13例)、無反応例e):55.2%(16/29例)]の優れた投与終了後24週時のHCV RNA持続陰性化(SVR24)率f)を示しました。 (臨床成績のページ参照)

 

投与中のブレークスルー率は初回治療例に対して1.0%(1/98例)、前治療再燃例で0%(0/25例)、前治療無効例で2.4%(1/42例)、治療終了時のウイルス陰性化(EOTR)率は初回治療例に対して95.9%(94/98例)、前治療再燃例で100%(25/25例)、前治療無効例で95.2%(40/42例)でした。 (臨床成績のページ参照)

 

投与開始1週後に初回治療例に対しては投与前に比べ4.79Log IU/mL、前治療再燃例で4.88Log IU/mL、前治療無効例で4.55Log IU/mLのHCV RNA量の減少が得られました。 (臨床成績のページ参照)

 

治療前に耐性変異ウイルスが検出g)された症例[初回治療例で66.3%(65/98例)、前治療再燃例で64.0%(16/25例)、前治療無効例で59.5%(25/42例)]において、初回治療例に対して87.7%(57/65例)、前治療再燃例で100%(16/16例)、前治療無効例で56.0%(14/25例)のHCV RNA持続陰性化(SVR24)率を示しました。 (臨床成績のページ参照)

 

本剤とペグインターフェロン アルファ-2b(遺伝子組換え)及びリバビリンを併用した国内第Ⅲ相臨床試験において、安全性評価対象となった288例中287例(99.7%)に副作用が認められました。主な副作用は、発熱211例(73.3%)、好中球減少146例(50.7%)、頭痛127例(44.1%)、白血球減少123例(42.7%)、悪心96例(33.3%)、ヘモグロビン減少95例(33.0%)、血小板減少92例(31.9%)、倦怠感91例(31.6%)、脱毛症91例(31.6%)、そう痒症90例(31.3%)、発疹90例(31.3%)でした(承認時)。

本剤をペグインターフェロン アルファ‒2b(遺伝子組換え)及びリバビリンと併用した際の重大な副作用は血液障害(血小板減少(31.9%)、好中球減少(50.7%)、白血球減少(42.7%))、貧血(21.9%)、ヘモグロビン減少(33.0%)、うつ病(2.1%)でした。なお、副作用の発現頻度は、本剤、ペグインターフェロン アルファ-2b(遺伝子組換え)及びリバビリンの3剤併用の3試験のデータを統合して算出しました。 (安全性のページ参照)

 

注意) 併用にあたっては、ペグインターフェロン アルファ-2b及びリバビリンの添付文書を必ず参照すること。

a)血中HCV RNA量がコバスTaqman HCV「オート」で5.0Log IU/mL以上の未治療の症例

b)前回インターフェロンを含む治療で投与終了時にHCV RNAが検出限界未満になった後、経過観察期に検出した症例、及び前回インターフェロンを含む治療中にHCV RNAが検出限界未満になった後、治療期中に検出した症例

c)前回インターフェロンを含む治療でHCV RNAが陰性化せず、治療期12週までにHCV RNA量の減少を認めた症例

d)前回インターフェロンを含む治療でHCV RNAが一度も陰性化せず、治療期12週までのHCV RNA量の減少が2Log IU/mL以上の症例

e)前回インターフェロンを含む治療でHCV RNAが一度も陰性化せず、治療期12週までのHCV RNA量の減少が2Log IU/mL未満の症例

f)投与終了後24週時にHCV RNAが陰性であった症例の割合

g)population sequenceによる解析(NS3プロテアーゼ領域のアミノ酸残基36、41、43、54、55、56、80、155、156、168及び170位における変異を耐性変異として評価)

【効能・効果】 セログループ1(ジェノタイプⅠ(1a)又はⅡ(1b))のC型慢性肝炎における次のいずれかのウイルス血症の改善 (1)血中HCV RNA量が高値の未治療患者 (2)インターフェロンを含む治療法で無効又は再燃となった患者