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カプセルの特徴

テモダール®カプセルの特徴

海外臨床試験

海外の臨床試験400例(単剤投与)において認められた主な副作用は、悪心158例(40%)、嘔吐136例(34%)、疲労89例(22%)でした。 海外の臨床試験で放射線照射との併用時288例において認められた主な有害事象注1)(本剤との因果関係に関わりなく発現した事象)は、脱毛199例(69%)、疲労156例(54%)、悪心105例(36%)、嘔吐57例(20%)でした。また、併用後の単剤投与時224例において認められた有害事象は、疲労137例(61%)、脱毛124例(55%)、悪心110例(49%)、嘔吐66例(29%)、食欲不振61例(27%)、頭痛51例(23%)、便秘49例(22%)でした。(承認時)

製造販売後調査

本剤及び点滴静注用製剤における特定使用成績調査において、副作用が報告されたのは安全性評価対象症例1,980例中1,396例(71%)であり、主な副作用はリンパ球数減少544例(27%)、白血球数減少417例(21%)、血小板数減少349例(18%)、肝機能異常206例(10%)、好中球数減少205例(10%)でした。(再審査終了時)

重大な副作用:骨髄機能抑制(頻度不明注2))、ニューモシスチス肺炎(10%未満)、感染症(10%未満)、間質性肺炎(頻度不明)、脳出血(10%未満)、アナフィラキシー(頻度不明注3))、肝機能障害(頻度不明)、黄疸(頻度不明)、中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)(頻度不明)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明)

注1)本試験で副作用は集計されていません。
注2)海外の臨床試験では、Grade 3又は4の臨床検査値異常として好中球減少、血小板減少、リンパ球減少、白血球減少が10%以上認められています。
注3)海外での頻度:0.01%未満

詳細につきましては添付文書の副作用をご参照ください。

テモゾロミドの作用部位・作用機序(in vitro)

テモゾロミドは、肝臓での代謝を必要とせず生体内で加水分解され、脱炭酸を受けてメチルトリアゼン誘導体である5-[(1Z)-3-Methyltriaz-1-en-1-yl]-1H-imidazole-4-carboxamide(MTIC)に変換されます。このMTICは速やかに5-Amino-1H-imidazole-4-carboxamide(AIC)に分解されますが、その分解過程において産生されるメチルジアゾニウムイオンがアルキル化剤として働き、DNAのグアニンの6位の酸素原子をメチル化することによってDNA損傷を引き起こし、細胞周期の停止及びアポトーシスを誘導し、細胞増殖抑制効果を発揮するものと考えられます。

■ テモゾロミドのMTIC、AICへの変換

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社内資料(in vitroにおけるヒト腫瘍由来細胞株の増殖に対する作用)
DAtri S, et al. Mol Pharmacol 1998;54(2):334-341.

第Ⅲ相試験:放射線との併用療法での成績
初発の膠芽腫患者を対象とした臨床試験(海外データ)

初発の膠芽腫患者に対し、テモダール®カプセルと放射線との併用療法群(287例)は、放射線単独療法群(286例)に比べ、全生存期間を有意に延長させ、その中央値はテモダール®カプセル併用療法群で14.6ヵ月月(95%信頼区間:13.2ヵ月~16.8ヵ月)、放射線単独療法群で12.1ヵ月(95%信頼区間:11.2ヵ月~13.0ヵ月)でした(ハザード比0.63、95%信頼区間:0.53~0.75、p<0.0001:log-rank検定)。5年生存率はテモダール®カプセル併用療法群で9.8%(95%信頼区間:6.4%~14.0%)、放射線単独療法群で1.9%(95%信頼区間:0.6%~4.4%)でした。無増悪生存(PFS)期間の中央値はテモダール®カプセル併用療法群で6.9ヵ月(95%信頼区間:5.8ヵ月~8.2ヵ月)、放射線単独療法群で5.0ヵ月(95%信頼区間:4.2ヵ月~5.5ヵ月)でした。

■ 全生存期間の生存曲線<主要評価項目>検証的解析結果

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■安全性

安全性評価対象症例は、放射線単独療法群285例、テモダール®カプセル併用療法群288例であった。
有害事象の発現頻度は、放射線単独療法群258/285例(91%)、テモダール®カプセル併用療法群266/288例(92%)であり、主な有害事象(いずれかの群で発現率20%以上)は、脱毛症がそれぞれ179例(63%)、199例(69%)、疲労が139例(49%)、156例(54%)、悪心が45例(16%)、105例(36%)、嘔吐が16例(6%)、57例(20%)であった。
テモダール®カプセル単独療法時に認められた有害事象の発現頻度は、206/224例(92%)であった。主な有害事象(発現率20%以上は、疲労137例(61%)、脱毛症124例(55%)、悪心110例(49%)、嘔吐66例(29%)、食欲不振61例(27%)、頭痛51例(23%)、便秘49例(22%)であった。
重篤な有害事象の発現頻度は、放射線単独療法群、テモダール®カプセル併用療法群において、それぞれ42例、45例であり、最も発現頻度が高かったものは、痙攣(それぞれ8例、10例)であった。テモダール®カプセル併用療法群5例において、高血糖が重篤な有害事象として認められたが、放射線単独療法群ではみられなかった。
テモダール®カプセル単独療法時に認められた重篤な有害事象の発現頻度は20例であり、最も発現頻度が高かったものは、頭痛及び悪心(各4例)であった。
重篤な副作用の発現頻度は、放射線単独療法群11例、テモダール®カプセル併用療法群18例であり、主な重篤な副作用(発現率1%以上)は、放射線単独療法群で錯乱、痙攣(各2例)、テモダール®カプセル併用療法群で疲労3例、肺炎3例、発熱2例、高血糖2例、血小板数減少4例であった。
テモダール®カプセル単独療法時に認められた重篤な副作用の発現頻度は7例であり、主な重篤な副作用(発現率1%以上)は貧血2例、血小板数減少2例であった。
有害事象により試験中止に至った患者は27例であり、放射線単独療法群で1例、テモダール®カプセル併用療法群で26例であった。主な中止理由は、放射線単独療法群1例で血液毒性及び重篤な有害事象(嚥下性肺炎)であり、テモダール®カプセル併用療法群では15例が血液毒性、11例が非血液毒性であった。
死亡に至った患者は、放射線単独療法群で12例、テモダール®カプセル併用療法群で17例であった。主な理由は、放射線単独療法群で疾患増悪が7例、その他が5例(肺塞栓症2件、肺炎1件、肺炎合併例1件、血栓症1件、敗血症2件)、テモダール®カプセル併用療法群では疾患増悪が10例、その他が7例(脳出血1件、肺炎2件、高血糖1件、嚥下性肺炎1件、肺感染1件、悪性疾患1件、昏睡1件、呼吸不全1件、心停止1件、安楽死1件)であった。

目  的:初発の膠芽腫患者を対象に、放射線単独療法を対照にテモダール®カプセルと放射線療法の併用療法の有効性を検証し、安全性を検討する。

対  象:初発の膠芽腫患者573例

試験デザイン:多施設共同 、無作為化、オープン試験。

投与方法
対象にテモダール®カプセルの併用療法[1回75mg/m2(体表面積)を1日1回、週7回連続経口投与]を6週間実施、その4週間後からテモダール®カプセルの単独療法[28日を1クールとして第1クール1~5日目には150mg/m2、第2~6クールの1~5日目には100、150又は200mg/m2を1日1回連続経口投与]を行った。放射線単独療法群には1日1回2Gyを週5回、6週間照射した。

評価項目:〈有効性〉

主要評価項目 ・全生存(OS:Overall Survival)期間

副次評価項目 ・毒性プロファイル
       ・無増悪生存(PFS:Progress Free Survival)期間
       ・QOL
〈安全性〉

解析方法
試験期間中のOS率とPFS率をKaplan-Meier法にて解析し、両群間の差を両側log-rank検定にて比較した。治療効果を計数化するため、各評価項目について、層別因子(手術の範囲、 WHO PS、治療施設)及び他の交絡変数(年齢、無作為化時点におけるコルチコステロイドの使用の有無、性、MMSEスコア、腫瘍の位置)を調整するためにCox回帰モデルを用い、調整前の全体のハザード比及び95%信頼区間を算出した。主要な解析はITT集団で行った。

承認時評価資料(膠芽腫を対象とした海外第Ⅲ相比較試験)
Stupp R, et al. Lancet Oncol 2009;10(5):459-466

利益相反:
本試験に旧シェリング・プラウ(現MSD社)は研究助成を行った。
Stupp R、Mason WP、van den Bent MJ、Brandes AA、 Cairncross JG及びMirimanoff ROはコンサルタント料と講師謝礼を旧シェリング・プラウ(現MSD社)より受領した。Eisenhauer Eはコンサルタント料を旧シェリング・プラウ(現MSD社)より受領した。
Marosi C及びBogdahn Uは講師謝礼を旧シェリング・プラウ(現MSD社)より受領した。

Stupp R, et al. N Engl J Med 2005;352(10):987-996.

利益相反:
Stupp R、van den Bent MJ、Hegi ME、Weller M、Mirimanoff RO、Mason WP、Hau P、Marosi C及びVecht CJは研究助成金、コンサルタント料、講師謝礼を旧シェリング・プラウ(現MSD社)より受領した。
Villa Sはアドバイザリーサービスを旧シェリング・プラウ(現MSD社)より受領した。

〈用法・用量に関連する使用上の注意〉(抜粋)

2. 初発の悪性神経膠腫の場合

放射線照射との併用時

(1)本剤の投与開始にあたっては次の条件をすべて満たすこと。
  1)好中球数が1,500/mm3以上
  2)血小板数が100,000/mm3以上

(2) 少なくとも週1回の頻度で血液検査を実施し、本剤継続の可否を判断すること。以下の副作用発現時は投与量の増減を行わず、下記の基準に基づき休薬又は中止すること。

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(3) 放射線照射の中断により放射線治療期間が延長した場合、(2)の継続基準の条件を満たしたときに限り、42日間連日経口投与を最長49日まで延長することができる。

放射線照射後の単剤投与時

(1)本剤の投与開始にあたっては次の条件をすべて満たすこと。
  1)好中球数が1,500/mm3以上
  2)血小板数が100,000/mm3以上

(2)第1クールの期間中、次の条件をすべて満たした場合に限り、第2クールで投与量を200mg/m2/日に増量すること。なお、第2クール開始時に増量できなかった場合、それ以後のクールでは増量しないこと。
  1)好中球数の最低値が1,500/mm3以上
  2)血小板数の最低値が100,000/mm3以上
  3)脱毛、悪心、嘔吐を除く非血液学的な副作用の程度がGrade 2(中等度)以下

(3)各クールの期間中、血液検査を適切な時期に実施し、好中球数及び血小板数の最低値に基づいて次クールでの用量調整の必要性について判断すること。なお、好中球数及び血小板数が最低値に達するのは本剤投与後22日以降と比較的遅いことが知られている。また、各クールの開始にあたっては、適切な時期に血液検査を実施し、好中球数が1,500/mm3以上、血小板数が100,000/mm3以上になるまで投与を開始しないこと。

(4)各クール開始にあたっては、直前のクールにおいて次の場合には本剤を50mg/m2減量とすること。
  1)好中球数の最低値が1,000/mm3未満
  2)血小板数の最低値が50,000/mm3未満
  3)脱毛、悪心、嘔吐を除くGrade 3の非血液学的な副作用が出現した場合

(5)次の場合は本剤の投与を中止すること。
  1)脱毛、悪心、嘔吐を除くGrade 4の非血液学的な副作用が出現した場合
  2)100mg/m2/日未満に減量が必要となった場合
  3)脱毛、悪心、嘔吐を除く、減量後に直前のクールと同じGrade 3の非血液学的な副作用が再度出現した場合

【重要な基本的注意】(抜粋)

(5)本剤の投与では放射線照射との併用期間中は、リンパ球数にかかわらず、ニューモシスチス肺炎に十分注意し、あらかじめ適切な措置を講ずること。また、リンパ球減少が認められた場合には、リンパ球数が回復(Grade 1以下)するまでニューモシスチス肺炎に対する措置を継続すること。

第Ⅱ相試験:単独経口投与での成績
初回再発の退形成性星細胞腫患者を対象とした臨床試験

テモダール®カプセルの、初回再発した悪性神経膠腫患者32例(退形成性星細胞腫22例、膠芽腫2例、退形成性乏突起星細胞腫6例、その他2例)に対する奏効率(著効+有効)は、34.4%(11/32例、95%信頼区間:18.6%~53.2%))でした。無増悪生存(PFS)期間の中央値は4.1ヵ月であり、投与開始から6ヵ月目の無増悪生存率は40.6%(95%信頼区間:23.6%~57.6%)でした。

■ 総合腫瘍縮小効果<主要評価項目>

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■ 無増悪生存(PFS)期間中央値及び6ヵ月目の無増悪生存率<副次評価項目>

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■安全性

有害事象は、安全性評価対象症例32例中全例(100%)に認められ、主な有害事象(発現率20%以上)は、便秘16例(50%)、鼻咽頭炎11例(34%)、食欲不振9例(28%)、悪心8例(25%)、リンパ球数減少16例(50%)、好中球数減少15例(47%)、白血球数減少12例(38%)、血小板数減少9例(28%)、ALT(GPT)増加8例(25%)であった。
同様に、副作用は32例中31例(97%)に認められ、主な副作用(発現率20%以上)は、便秘13例(41%)、悪心8例(25%)、リンパ球数減少15例(47%)、好中球数減少15例(47%)、白血球数減少12例(38%)、血小板数減少9例(28%)であった。
重篤な有害事象は6例に認められ、そのうち、治験薬との因果関係が否定できない重篤な有害事象が3例に発現した。
この3例の内訳は、汎血球減少症、呼吸不全、敗血症、急性腎不全、播種性血管内凝固が1例、ニューモシスチスカリニ肺炎が1例、脳室内出血が1例であり、播種性血管内凝固とニューモシスチスカリニ肺炎は「重度」であったが、その他は「生命を脅かすまたは活動不能に至る」有害事象であった。
6クールを施行した患者数は32例中23例であり、第6クール開始までに9例の患者が試験を中止した。中止時期は、1例が第1クール、2例が第2クール、3例が第3クール、3例が第4クールであった。主な中止理由は疾患増悪であるが、それ以外の理由で試験を中止した患者は32例中3例であり、2例が有害事象の発現(敗血症、脳室内出血が各1例)、1例が患者の都合(転院・転居)であった。また、第6クールを完了した後に試験を中止し、第7クールが実施されなかった患者は5例であり、中止理由は全例が疾患増悪であった。
死亡に至った有害事象、副作用は発現しなかった。

目  的:初回再発の退形成性星細胞腫患者を対象としてテモダール®カプセル単独投与の有効性及び安全性を検討する。

対  象:初回再発した悪性神経膠腫患者32例
(退形成性星細胞腫22例、膠芽腫2例、退形成性乏突起星細胞腫6例、その他2例)

試験デザイン:1群、非盲検試験。

投与方法:28日間を1クールとし、初回投与用量としてテモダール®カプセル1回150mg/m2(体表面積)を1日1回5日間連続経口投与し、23日間休薬した。第2クール以降は用量調整基準に従い、テモダール®カプセル1回150又は200mg/m2を1日1回5日間連続経口投与。

評価項目:〈有効性〉

主要評価項目 6クール施行した際の総合的腫瘍縮小効果(効果安全性評価委員会による判定)

副次評価項目 ・投与開始後6ヵ月目における無増悪生存(PFS:Progression free survival)率
・投与開始後6ヵ月目における全生存(OS:Overall survival)率
・第1~6クールにおける総合的腫瘍縮小効果の不変(NC)以上の率
・第1~6クールにおけるMRI検査による腫瘍縮小効果
・第1~6クールにおける神経症状改善効果
・第7クール以降(最長3年間)におけるPFS率、OS率、MRI検査による腫瘍縮小効果、総合的腫瘍縮小効果、神経症状改善効果

〈安全性〉
・有害事象及び副作用
・臨床検査等、体重、体温、血圧及び脈拍数

解析方法〈総合腫瘍縮小効果〉
効果安全性評価委員会が第6クール終了時点のMRI検査による2方向測定病変の腫瘍縮小効果に加え、神経学的改善度、並びにステロイドの使用量を加味して、著効(CR)、有効(PR)、不変(NC)、進行(PD)を判定し、奏効率(CR+PR)を算出した。
〈PFS〉
投与開始後6ヵ月目のPFS率(Kaplan-Meier法)とその信頼区間、PFS期間の中央値を算出した。解析は、FAS及び中央病理診断により、退形成性星細胞腫が確認された部分集団を対象に実施した。

承認時評価資料(膠芽腫を対象とした第Ⅱ相臨床試験)
西川亮他癌と化学療法2006;33(9):1279-1285.

[テモダール®の効能・効果(一部抜粋)]
悪性神経膠腫

[テモダール®カプセルの用法・用量(一部抜粋)]

  1. 初発の悪性神経膠腫の場合:放射線照射との併用にて、通常、成人ではテモゾロミドとして1回75mg/m2(体表面積)を1日1回連日42日間、経口投与し、4週間休薬する。その後、本剤単独にて、テモゾロミドとして1回150mg/m2を1日1回連日5日間、経口投与し、23日間休薬する。この28日を1クールとし、次クールでは1回200mg/m2に増量することができる。
  2. 再発の悪性神経膠腫の場合:通常、成人ではテモゾロミドとして1回150mg/m2(体表面積)を1日1回連日5日間、経口投与し、23日間休薬する。この28日を1クールとし、次クールで1回200mg/m2に増量することができる。

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