成人FHヘテロ接合体患者の早期診断のポイント

斯波 真理子 先生

成人FHヘテロ接合体患者の
早期診断のポイント

斯波 真理子 先生

わが国には、家族性高コレステロール血症(FH)ホモ接合体患者が16万~100万人に1人程度、FHヘテロ接合体患者が200~500人に1人程度の頻度で存在します1)。FHは、実地医家が遭遇する機会の多い、心血管リスクの高い遺伝性疾患です。しかし、FHの診断率は低いと考えられており、できるだけ早期に、的確に診断をすることが求められます。
15歳以上のFHヘテロ接合体患者の診断にあたっては、①高LDL-C血症(未治療時のLDL-C値180mg/dL以上)、②腱黄色腫(手背、肘、膝等またはアキレス腱肥厚)あるいは皮膚結節性黄色腫、③ FHあるいは早発性冠動脈疾患の家族歴(2親等以内)の3項目を確認します。続発性高脂血症を除外した上で、2項目以上が該当する場合にFHと診断します。アキレス腱肥厚は、X線撮影により最大径9mm以上であれば肥厚ありと診断します。日常診察において、ぜひ確認いただきたいと思います。
なお、FHが診断された場合、患者家族に対するスクリーニング(カスケードスクリーニング)実施を検討してください。カスケードスクリーニングは、有効かつ効率のよいFHの診断法です。

1)日本動脈硬化学会FH診療ガイドライン作成委員会. 家族性高コレステロール血症診療ガイドライン2017. 1-17.

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