心筋梗塞再発による死亡を防ぐために、厳格な脂質管理を

笠原 尚 先生

心筋梗塞再発による死亡を防ぐために、
厳格な脂質管理を

山陰労災病院 循環器科 顧問 笠原 尚 先生

急性冠症候群(ACS)は、不安定狭心症、急性心筋梗塞、および虚血による心臓突然死を包括した疾患概念であり、発症後2年以内に6.3%の患者が死亡すると報告されています1)。ACSの原因は冠動脈プラークの破綻とそれに伴う血栓形成であるため、LDL-Cをはじめとする脂質の管理は重要です。特にACS二次予防における脂質管理は、より厳格に行う必要があります。
大阪急性冠症候群研究会レジストリの観察研究(対象:急性心筋梗塞患者7,870例、中央観察期間3.9年)により、心筋梗塞を再発した症例の全死亡率は15.9%で、再発しなかった症例の6.3%と比較して有意に高いことが明らかとなりました(p<0.001、log-rank検定)2)
したがって、心筋梗塞の再発は必ず防ぐ必要がある、絶対に負けられない戦いであるといえます。しかし実際には、ACSにより搬送されてきた患者さんのLDL-Cが動脈硬化性疾患予防ガイドライン2017年版の管理目標値まで低下していないケースは少なくありません。

1)Daida H et al. Circ J 2013; 77: 934-943.
2)Nakatani D et al. Circ J 2013; 77: 439-446.

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