投与に際しての注意事項

投与に際しての注意事項

キイトルーダ®の使用に際しては、添付文書を十分に理解した上で、投与患者の選択を慎重に行い、治療上の必要性を十分検討の上、投与の可否を判断してください。治療開始に先立ち、インフォームドコンセントを取得してください。

①対象患者

■ 悪性黒色腫

■ 切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌

 ●単独投与の場合、承認された体外診断用医薬品又は医療機器を用いてPD-L1検査を実施し、PD-L1の発現(TPS)を確認してください。

 ●EGFR遺伝子変異及びALK融合遺伝子の有無を確認してください*1

*1 扁平上皮癌患者では、EGFR遺伝子変異、ALK融合遺伝子の有無を確認する検査は臨床試験時に必須とされていませんでした。

■ 再発又は難治性の古典的ホジキンリンパ腫

■ がん化学療法後に増悪した根治切除不能な尿路上皮癌

■ がん化学療法後に増悪した進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)注)

 ●承認された体外診断用医薬品又は医療機器を用いてMSI検査を実施し、MSI-Highを確認してください。

 ●添付文書の「効能又は効果に関連する注意」の項を参照し、前治療歴について確認してください。

■ 根治切除不能又は転移性の腎細胞癌

■ 再発又は遠隔転移を有する頭頸部癌

 ●添付文書の「効能又は効果に関連する注意」の項を参照し、PD-L1発現率(CPS)について臨床試験の内容を確認してください。

■ 根治切除不能な進行・再発の食道癌

 ●がん化学療法後に増悪した根治切除不能な進行・再発の食道扁平上皮癌患者に対して、単独投与する場合には、承認された体外診断用医薬品又は医療機器を用いてPD-L1検査を実施し、PD-L1発現率(CPS)を確認してください。

■ 治癒切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸癌

 ●承認された体外診断用医薬品又は医療機器を用いてMSI検査を実施し、MSI-Highを確認してください。

■ PD-L1陽性のホルモン受容体陰性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌

 ●承認された体外診断用医薬品又は医療機器を用いてPD-L1検査を実施し、PD-L1発現率(CPS)を確認してください。

■ がん化学療法後に増悪した切除不能な進行・再発の子宮体癌

注)条件付き早期承認対象

②投与禁忌の患者

③留意すべき患者

Q&A

Q1 非小細胞肺癌患者でPD-L1検査の結果が陰性(TPS<1%)の場合、投与してもよいですか?

A 切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌患者でPD-L1検査が陰性[TPS*3<1%]の場合、本剤と化学療法との併用投与は可能ですが、本剤の単独投与は行えません。

Q2 非小細胞肺癌患者でEGFR遺伝子変異陽性やALK融合遺伝子陽性の場合、投与してもよいですか?

A 切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌患者で化学療法未治療の場合、それぞれEGFRチロシンキナーゼ阻害剤、ALKチロシンキナーゼ阻害剤をご使用いただくようお願いします。化学療法既治療の場合、国際共同第Ⅱ/Ⅲ相試験(KEYNOTE-010試験)では、EGFR遺伝子変異陽性又はALK融合遺伝子陽性患者はプラチナ製剤を含む化学療法による治療歴に加え、それぞれの分子標的薬による治療歴を有する患者を対象としていました。

Q3 結腸・直腸癌以外のMSI-High固形癌患者に投与する場合、前治療歴に関する注意事項はありますか?

A 結腸・直腸癌以外のMSI-High固形癌の場合、本剤の一次治療における有効性及び安全性は確立していません。また、二次治療において標準的な治療が可能な場合には、これらの治療を優先してください。

Q4 頭頸部癌患者に投与する場合、PD-L1検査は必須ですか?

A 再発又は遠隔転移を有する頭頸部癌患者に投与する場合、PD-L1検査は必須ではありません。しかしながら、本剤単独投与における延命効果は、CPS*4により異なる傾向が示唆されていることから、CPSについてKEYNOTE-048試験の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行ってください。

Q5 食道癌患者に単独で投与してもよいですか?

A がん化学療法後に増悪したPD-L1陽性(CPS*4≧10)の根治切除不能な進行・再発の食道扁平上皮癌患者に対しては、単独投与することも可能です。単独投与の場合、上記以外の患者に対する有効性は確立していません。CPSについてはKEYNOTE-181試験の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行ってください。

Q6 食道癌患者に投与する場合、PD-L1検査は必須ですか?

A 根治切除不能な進行・再発の食道癌患者にフルオロウラシル及びシスプラチンと併用投与する場合、PD-L1の発現に関わらず投与可能です。がん化学療法後に増悪した根治切除不能な進行・再発の食道扁平上皮癌患者に対して、単独で投与する場合には、PD-L1検査は必須です。

Q7 ホルモン受容体陰性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌患者でPD-L1検査の結果がCPS<10の場合、投与してもよいですか?

A PD-L1陽性のホルモン受容体陰性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌患者に投与する場合、CPS*4<10の患者に対する有効性は確立していません。CPSについてはKEYNOTE-355試験の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行ってください。

Q8 妊娠する可能性のある女性への投与に際して注意事項はありますか?

A 妊娠する可能性のある女性には、本剤の投与中及び本剤投与後一定期間、適切な避妊法を用いるよう指導してください。
母集団薬物動態解析の結果から、本剤のヒトでの血清中濃度の半減期は27.3日と推定され、最終投与4ヵ月後の本剤の血清中濃度は、最終投与直後の血清中濃度の約1/16に低下することが予想されます。
本剤の最終投与後、少なくとも半減期の4倍を超える期間である4ヵ月までは避妊するよう指導してください。

Q9 妊婦又は妊娠している可能性のある女性に投与してもよいですか?

A 妊娠又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断した場合にのみ投与してください。
本剤を用いた生殖発生毒性試験は実施されていません。妊娠マウスに抗PD-1抗体又は抗PD-L1抗体を投与すると、流産率が増加することが報告されていることから、妊娠中の女性に対する本剤の投与は、胎児に対して有害な影響を及ぼす可能性があります。

Q10 授乳中の女性に投与してもよいですか?

A 授乳中の女性に投与する場合には、治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討してください。
本剤のヒト母乳中への移行に関するデータはありませんが、ヒトIgGは母乳中に移行することが知られています。

Q11 400mgを6週間間隔で投与する際に参考となる検査スケジュールはありますか?

A 海外第Ⅰ相試験(KEYNOTE-555試験)時に規定されていた検査スケジュール(適正使用ガイド:P.92)及び各適応症の臨床試験時に規定されていた検査スケジュール(適正使用ガイド:P.92~98)を参考に、適切なモニタリングを行ってください。

*3 TPS(Tumor Proportion Score):PD-L1を発現した腫瘍細胞が占める割合
*4 CPS(Combined Positive Score): PD-L1を発現した腫瘍細胞、マクロファージ及びリンパ球を総腫瘍細胞数で除し、100を乗じた値

注)PD-L1の発現はIHC 22C3(販売名: PD-L1 IHC 22C3 pharmDx「ダコ」)を用いて測定すること。

参考

参考3:治療選択に際して(子宮体癌)

子宮体癌を対象とした国際共同第Ⅲ相試験(KEYNOTE-775試験)では、本剤+レンバチニブ群又は化学療法群への無作為化前に、治験担当医師は患者が化学療法群に割付けられた場合の薬剤[ドキソルビシン塩酸塩(DXR)又はパクリタキセル(PTX)]を選択する試験デザインでした。無作為化前に選択された薬剤別の部分集団解析を事後的に実施した結果、無増悪生存期間(PFS)及び全生存期間(OS)は下表の通りでした。
子宮体癌において本剤及びレンバチニブを併用投与される際には、以下の情報を十分に理解した上で、投与を判断してください。

ー:推定不能
*1:無作為化前に治験医師が選択した化学療法群の薬剤
*2:層別Cox比例ハザードモデル[MMRステータス(pMMR:ミスマッチ修復機構保有、dMMR:ミスマッチ修復機構欠損)、ECOG PS(0、1)、地域(ヨーロッパ/アメリカ/カナダ/オーストラリア/ニュージーランド/イスラエル、その他)及び骨盤照射による放射線治療歴(あり、なし)を層別因子とする]
*3:ミスマッチ修復機構保有
*4:無作為化されたすべての患者

医薬品・適正使用情報「Medical Education/irAE Case Report」でもirAE各症例に関する早期発見、適切な治療やその後のフォローに重要なポイントについて、専門医によるご解説をご覧いただけます。

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