STARTMRK試験

抗HIV治療未経験患者を対象にしたエファビレンツ対照第Ⅲ相試験(STARTMRK試験)(非劣性試験)(海外データ)1)~3)


[目 的]

対象患者におけるアイセントレス®とエファビレンツの有効性と安全性を評価する。

[試験デザイン]

5大陸67施設が参加した多施設共同無作為化二重盲検試験

[対 象]

HIV感染患者で、HIV治療経験がなく、血漿中HIV RNA量が5,000copies/mL以上で、エファビレンツ、テノホビル、あるいはエムトリシタビンに耐性のない18歳以上の563例

[方 法]

アイセントレス®400mg1日2回投与群(281例)、エファビレンツ600mg1日1回投与群(282例)に無作為に割り付け、テノホビルとエムトリシタビンを併用し、240週間投与した。

[エンドポイント]

主要評価項目:48週における、血漿中HIV RNA量<50copies/mLに到達した患者の割合
副次評価項目:48週における、CD4リンパ球数のベースラインからの変化量 など

[解析計画]

非劣性マージンを12%として、評価項目におけるアイセントレス®のエファビレンツの非劣性を確認後に、優越性を検証した。

[結 果]

240週時のウイルス学的抑制及び免疫学的効果の解析結果において、エファビレンツ投与群に対するアイセントレス®投与群の非劣性及び優越性が示されました。


血漿中HIV RNA量低下作用

アイセントレス®投与群はエファビレンツ投与群より早期にウイルス学的抑制(HIV RNA量<50copies/mL)を達成しました。240週時には、アイセントレス®投与群の71.0%、及びエファビレンツ投与群の61.3%がHIV RNA量<50copies/mLに達しました(未完了例=失敗例;NC=F法)。


STARTMRK試験:投与群別の転帰(48及び240週時)(主要/副次評価項目)

STARTMRK試験:投与群別の転帰(48及び240週時)(主要/副次評価項目)


* 有効率の差[(アイセントレス®投与群)-(エファビレンツ投与群)]の95%信頼区間の下側下限が-12%を上回る場合にはエファビレンツ投与群に対するアイセントレス®投与群の非劣性が、0%を超える場合にはエファビレンツ投与群に対するアイセントレス®投与群の優越性が示されたと結論付けられる。
† 欠測値の取扱い方法:二者択一で評価を行う項目(患者割合の評価)については、未完了例=失敗例とした。ただし、規定した評価時点のデータが欠測であっても、その前後の来院ともHIV RNA量が<400copies/mL、又はHIV RNA量が<50copies/mLの場合は、当該欠測値を解析から除外した。CD4リンパ球数のベースラインからの変化量については、効果不十分のために割り付けられた治療を中止した患者では、ベースラインの値を評価値として扱うObserved Failure法を採用した(Observed Failure法:効果不十分による中止例=失敗例)。
‡ ウイルス学的失敗(a)治験薬投与の早期中止例では、中止時のHIV RNA量>50copies/mL、(b)24週時のHIV RNA量>50copies/mL、又はHIV RNA量がいったん<50copies/mLに到達後、>50copies/mLに再上昇した患者(1週間以上の間隔で2回連続的に行った測定において)をノンレスポンダーと定義した。
§ 追跡不能、同意の撤回、服薬不良、治験実施計画書からの逸脱、その他の理由を含む。
注:本剤及びエファビレンツは、エムトリシタビン+テノホビルと投与した。
n(%)=各部分集団の患者数


STARTMRK試験:血漿中HIV RNA量<50copies/mLを達成した患者の割合の推移(95%信頼区間)(NC=F法)(主要評価項目)

STARTMRK試験:血漿中HIV RNA量<50copies/mLを達成した患者の割合の推移(95%信頼区間)(NC=F法)(主要評価項目)


抗HIV治療未経験患者を対象にした複数の抗HIV薬による治療を行うSTARTMRK試験では、以下の背景因子及び予後因子のベースライン値にかかわらず、アイセントレス®+エムトリシタビン+テノホビルの投与はエファビレンツ+エムトリシタビン+テノホビルの投与に比較して、ウイルス学的抑制及び免疫学的効果において優越性を示しました。:ベースライン血漿中HIV RNA量、ベースラインのCD4リンパ球数、患者背景(年齢、性別、地域、人種を含む)、ウイルス性肝炎(B型/C型肝炎)の重複感染の状態及びHIVサブタイプ(サブタイプB以外とサブタイプBグループとを比較)
アイセントレス®の持続的効果はすべてのHIVサブタイプにおいて認められ、サブタイプB及びサブタイプB以外の患者ではそれぞれ89.6%(155/173例)及び87.0%(40/46例)が、240週時にHIV RNA量<50copies/mLに達しました(Observed Failure法)。


安全性

240週における薬剤関連有害事象の発現率は、アイセントレス®投与群52.0%(146/281例)、エファビレンツ投与群80.1%(226/282例)でした。主な薬剤関連有害事象(発現率≧5%)は、以下のとおりでした。

STARTMRK試験:薬剤関連有害事象発現例数(発現率≧5%)

STARTMRK試験:薬剤関連有害事象発現例数(発現率≧5%)


有害事象用語はMedDRA Version14.1に準拠して記載した。試験薬との関連について“疑いあり”、“可能性あり”、“確実”と評価され、各群で5%以上に報告された有害事象を一覧にした。1件以上の事象が認められた場合、臓器カテゴリーにおいて1回のみカウントした。異なるカテゴリーに同一症例が重複している可能性あり。


[脂質プロファイル](参考情報)

240週間の治療を通して、アイセントレス®の血清脂質に対する影響は軽微であり、総コレステロール、HDLコレステロール、LDLコレステロール、トリグリセリド及び非HDLコレステロールは下図のように増加しました。エファビレンツ投与群では、総コレステロール、HDLコレステロール、LDLコレステロール、トリグリセリド(p=0.004)及び非HDLコレステロールのベースラインからの平均増加量はアイセントレス®投与群と比較してエファビレンツ投与群で有意に大きくなりました(トリグリセライド:p=0.004、他はすべてp<0.001、共分散分析)。

STARTMRK試験:各群の240週時におけるベースラインからの平均変化量

STARTMRK試験:各群の240週時におけるベースラインからの平均変化量

3)より作図


1)承認時評価資料
2)Lennox JL, et al. Lancet 2009;374(9692):796-806.
(利益相反:MSD社が本試験に資金提供。Lennox、DeJesus、Lazzarin、Madruga、BergerはMSD社の委託研究者で、MSD社のコンサルタント、アドバイザーまたはスピーカー。PollardはMSD社の委託研究者。Zhao、Xu、Williiams-Diaz、Rodgers、Bamard、Miller、DiNubile、Nguyen、Leavitt、SklarはMSD社米国研究所員。)
3)Rockstroh JK, et al. J Acquir Immune Defic Syndr 2013;63(1):77-85.
(利益相反:MSD社が本試験に資金提供。Rockstroh、DeJesus、Saag、Yazdanpanah、LennoxはMSD社の委託研究者でコンサルタント、スピーカー。YazdanpanahはMSD社から旅費を受領。Wan、Rodgers、Walker、Miller、DiNubile、Nguyen、Teppler、Leavitt、SklarはMSD社米国研究所員。)

本剤のご使用にあたり、「禁忌」、「効能・効果」、「効能・効果に関連する使用上の注意」、「用法・用量」、「使用上の注意」等の詳細は、添付文書をご参照ください。


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