臨床成績(母子感染予防)

B型肝炎の母子感染予防(国内多施設共同試験)※8

HBs抗原陽性の母親から生まれた新生児に対し、HBIG投与とともにヘプタバックス®-II10.25mLを計3回接種した結果、HBs抗体陽転率*2は100%(11/11例)でした。ワクチン接種後にHBs抗原が陽転化した症例はなく、全例において垂直感染は防止されました。

接種量 母親のHBe抗原/HBe抗体
+/‒ ‒/+ ‒/‒ 合計
5μg 4/4 7/7 0/0 11/11※(100)

抗体陽転率の判定基準:3回目のワクチン接種の1または4ヵ月後(T6またはT9、最終HBIGから4ヵ月以上経過)のHBs抗体が陽性の場合はHBs抗体陽転と判定する。

※HBs抗体陽転例数/評価可能例数(%)を示す。

HBs抗体価の推移

試験概要

対 象:HBs抗原陽性でHBe抗原陽性及び陰性の母親から生まれた新生児188例
●安全性評価対象例:188例
●有効性評価対象例:185例(ワクチン接種後に母親のHBs抗原陰性が判明した3例を除外)

方 法:HBIGを計2回(生後48時間及び2~3ヵ月後)筋注し、ヘプタバックス®-IIを計3回(生後2~3ヵ月とその1ヵ月後及び3ヵ月後)皮下接種した*4
HBVマーカー検査としてHBs抗原、HBs抗体及びHBc抗体をRIA法で測定し、HBs抗体を定量測定した。

安全性:副反応は、全接種回数561回のうち3.9%に発現。主なものは注射部位の硬結(18例)、発赤(11例)などの局所症状で、そのほかに全身反応として発熱や下痢が各2例にみられたもののワクチンとの因果関係は明らかでなく、いずれも軽度で短期間のうちに消失。

*1:本試験で使用されたヘプタバックス®-IIは、チメロサールを含んだ製剤である。

*2:抗体陽転率は、測定可能なHBs抗体が検出された被接種者の割合を示すもので、B型肝炎に対する感染防御を示す被接種者の割合ではない。

*3:プロトコール通りにHBIGを2回及びワクチンを3回接種した症例。

*4:本試験は承認当時の用法・用量で実施されたものである。

HBIG:抗HBs人免疫グロブリン

【用法・用量】(抜粋)

B型肝炎ウイルス母子感染の予防(抗HBs人免疫グロブリンとの併用)
通常、0.25mLを1回、生後12時間以内を目安に皮下に注射する。更に、0.25mLずつを初回注射の1箇月後及び6箇月後の2回、同様の用法で注射する。ただし、能動的HBs抗体が獲得されていない場合には追加注射する。

<用法・用量に関連する接種上の注意>

  1. 一般的注意
    1. B型肝炎ウイルス母子感染の予防及びHBs抗原陽性でかつHBe抗原陽性の血液による汚染事故後のB型肝炎発症予防には、抗HBs人免疫グロブリンを併用すること。
    2. B型肝炎ウイルス母子感染の予防における初回注射の時期は、被接種者の状況に応じて生後12時間以降とすることもできるが、その場合であっても生後できるだけ早期に行うこと。
    3. 本剤の3回目接種1~2箇月後2)、3)を目途に抗体検査を行い、HBs抗体が獲得されていない被接種者には追加接種を考慮すること。
  2. 他のワクチン製剤との接種間隔
    生ワクチンの接種を受けた者は、通常、27日以上、また他の不活化ワクチンの接種を受けた者は、通常、6日以上間隔を置いて本剤を接種すること。ただし、医師が必要と認めた場合には、同時に接種することができる(なお、本剤を他のワクチンと混合して接種してはならない)

関連文献
※8.千葉 靖男 他 : 小児科臨床 1988 ; 41(9) : 2067-2075.
※9.申請時評価資料
文献請求先はこちら

領域別情報はこちら

MSD製品に関するお問い合わせはこちら


接種ツールオーダーシステム