薬効薬理:非臨床試験

薬効薬理:非臨床試験

1. 臨床分離株に対する抗真菌作用(in vitro1)

①国内新鮮臨床分離株

2008~2010年に国内第Ⅲ相試験において分離された新鮮臨床分離株(アスペルギルス属15株及びカンジダ属20株)に対する、カスポファンギンの抗真菌作用を検討した。
アスペルギルス属(A. fumigatusA. flavus及びA. niger)に対するカスポファンギンの最小作用濃度(MEC)の幾何平均値は、0.25μg/mLであった。
カンジダ属(C. albicans及びC. glabrata)に対するカスポファンギンのMIC値又はその幾何平均値は、0.25~0.5μg/mL、C. albicansに対するカスポファンギンのMIC90値は0.5μg/mLであった。

〈アスペルギルス属〉
方法:微量液体希釈法 CLSI M38-2A法
測定培地:0.165 M MOPS 添加RPMI-1640培地
培養条件:35℃にて24~48時間培養
MECの判定(カスポファンギン及びミカファンギン):顕微鏡により菌の形態変化が認められる最小濃度
MICの判定(アムホテリシンB、イトラコナゾール及びボリコナゾール):目視により完全な(100%)菌の発育阻止が認められる最小濃度

〈カンジダ属〉
方法:微量液体希釈法 CLSI M27-A3法
測定培地:0.165 M MOPS 添加RPMI-1640培地
培養条件:35℃にて24~48時間培養
MICの判定:カスポファンギン、ミカファンギン、フルコナゾール及びボリコナゾールでは目視により明らかな(50%以上)菌の発育阻止が認められる最小濃度、アムホテリシンBでは目視により完全な(100%)菌の発育阻止が認められる最小濃度とし、50%及び90%以上の株の発育を阻止する濃度(MIC50値及びMIC90値)、並びにMICの幾何平均値を算出

■ 国内第Ⅲ相試験で分離された新鮮臨床分離株(アスペルギルス属)に対する抗真菌作用

国内第Ⅲ相試験で分離された新鮮臨床分離株(アスペルギルス属)に対する抗真菌作用

■ 国内第Ⅲ相試験で分離された新鮮臨床分離株(カンジダ属)に対する抗真菌作用

国内第Ⅲ相試験で分離された新鮮臨床分離株(カンジダ属)に対する抗真菌作用

10株以上の場合は、MIC50値又はMIC90値を算出した。

②海外臨床分離株

アスペルギルス属及びカンジダ属の海外の臨床分離株についてカスポファンギンの抗真菌作用を検討した。アスペルギルス属は海外保存臨床分離株、カンジダ属は海外第Ⅱ相及び第Ⅲ相試験で得られた海外新鮮臨床分離株を用いた。
アスペルギルス属に対し、カスポファンギンのMIC90値は0.2~0.50μg/mLであり、MICの幾何平均値は0.41~2.72μg/mLであった。
カンジダ属において、C. guilliermondii及びC. parapsilosisに対するMIC90値は>8μg/mLであった。それら以外のカスポファンギンのMIC90値は2μg/mL以下であった。

〈アスペルギルス属〉
方法:微量液体希釈法 CLSI M38-P法
測定培地:マイクロタイタープレートに、0.165 M MOPS 添加RPMI-1640培地にて調整
培養条件:種々の濃度の被験薬物又は同培地存在下で、35℃にて24時間培養
MICの判定:目視により菌の明らかな(50%以上)発育阻止が認められる最小濃度とし、90%以上の株の発育を阻止する濃度(MIC90値)及びMICの幾何平均値を算出した。

〈カンジダ属〉
方法:微量液体希釈法 CLSI M27-A法
測定培地:マイクロタイタープレートに、0.165 M MOPS 添加RPMI-1640培地にて調整
培養条件:種々の濃度の被験薬物又は同培地存在下で、35℃にて24又は48時間培養
MICの判定:目視により菌の完全な(100%)発育阻止が認められる最小濃度とし、MIC50値、MIC90値及びMICの幾何平均値を算出した。

■ CLSI M38-P法により測定したアスペルギルス属の海外保存株のカスポファンギンに対する抗真菌作用

CLSI M38-P法により測定したアスペルギルス属の海外保存株のカスポファンギンに対する抗真菌作用

■ CLSI M27-A法により測定したカンジダ属の海外新鮮臨床分離株のカスポファンギンに対する抗真菌作用

CLSI M27-A法により測定したカンジダ属の海外新鮮臨床分離株のカスポファンギンに対する抗真菌作用

†Trailingがみられた(1〜2μg/mLで80%の増殖阻害がみられた)。
― 値を算出せず

2. 殺真菌作用(in vitro1)

C. albicans MY1055及びC. tropicalis CLY545の生菌数の時間推移に及ぼすカスポファンギンの影響をマクロ液体希釈法により検討した。99%殺真菌に要した時間は、C. albicansでは5.6~8.5時間、C. tropicalisでは5.4~6.7時間であった。いずれにおいても、MICを超える濃度では、殺真菌速度及び殺真菌時間に濃度依存性はみられなかった。これらの結果から、カスポファンギンはカンジダ属に対して殺真菌作用が示された。

方法:マクロ液体希釈法
測定培地:1%デキストロース添加YNB液体培地
接種菌量:C. albicans MY1055及びC. tropicalis CLY545を約1×105CFU/mL
培養条件:培養開始後0、1、3、4、5、7、9、24及び30時間の時点でその一部を回収し、SDA培地上に播種した。プレートを35~37℃で24~48時間培養し、コロニー(生菌)数を算出した。

■ C. albicansに対するカスポファンギンの殺真菌作用の濃度及び時間依存性

C. albicansに対するカスポファンギンの殺真菌作用の濃度及び時間依存性

■ C. tropicalisに対するカスポファンギンの殺真菌作用の濃度及び時間依存性

C. tropicalisに対するカスポファンギンの殺真菌作用の濃度及び時間依存性

1)社内資料(in vitro薬効薬理試験)

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