臨床成績

1.国内第Ⅲ相臨床試験

起床時PEF値のベースラインからの平均変化量の推移(主要評価項目)

起床時PEF(最終評価時)のベースラインからの平均変化量(投与前値調整済)は、アズマネックス®群で8.2L/min、フルチカゾン群で5.5L/minとなり、その差の95%CIは-6.05~11.34でした。下限値が非劣性限界値(-Δ=-20L/min)を上回ったことから、アズマネックス®群のフルチカゾン群に対する非劣性が検証されました。起床時PEFの評価時期別平均変化は、投与1週後ではアズマネックス®群はフルチカゾン群に対して有意に優れていました。

起床時PEF値のベースラインからの平均変化量の推移

 

対象:ベクロメタゾンプロピオン酸エステル定量噴霧式吸入剤(BDP-CFC)400μg/日を4週間以上使用している中等症の気管支喘息患者200例

方法:投与前にBDP-CFC400μg/日を4週間以上使用しコントロールした上(第1投与期)、アズマネックス®200μg/日、またはフルチカゾンプロピオン酸エステル吸入用散剤(FP-DPI)200μg/日をそれぞれ1日2回に分け、8週間投与した(第2投与期)。(非盲検試験)
それぞれの投与終了時点および各測定時点における起床時PEF値を測定し、ベースライン(第2投与期開始前1週間)からの変化量を求めた。

主要評価項目:起床時PEF値のベースラインからの変化量

副次評価項目:夜のPEF値とFEV1のベースラインからの変化量

評価方法:投与終了時点および各測定時点における起床時PEF 値を測定し、ベースライン(第2 投与
     期開始前1週間)からの変化量を求めた。

解析計画:下限値が非劣性限界値(-△=-20L/min)を上回り、アズマネックス®のFP-DPIに対する非
     劣性を、t検定(ベースライン補正あり)により検証した。

安全性:自他覚的副作用の発現率は、アズマネックス®群では16.2%(16/99例)、フルチカゾン群では15.7%(16/102例)であった。主な副作用は、アズマネックス®群では嗄声(5.1%)、咳嗽、咽喉頭疼痛、口腔カンジダ症(各2.0%)で、フルチカゾン群では嗄声(5.9%)、咽喉頭疼痛(4.9%)、口腔カンジダ症(3.9%)であった。

※国内販売中止


使用上の注意(抜粋)
2.重要な基本的注意
(2)本剤の投与開始前には、患者の喘息症状を比較的安定な状態にしておくこと。特に、喘息発作重積状態又は喘息の急激な悪化状態のときには原則として本剤は使用しないこと。


2.軽症喘息患者に対する効果

起床時平均PEF値の推移(主要評価項目)

吸入ステロイド薬投与歴のない軽症喘息患者においても、アズマネックス®投与により、起床時PEF値のベースラインからの有意な上昇が認められました。

起床時平均PEF値の推移

 

対象:吸入ステロイド薬を使用していない、軽症(主として軽症間欠型および軽症持続型)気管支喘息患者20例

方法:アズマネックス®200μg/日を1日2 回に分けて8週間投与した。(オープンラベル試験)

主要評価項目:起床時PEF値のベースラインからの変化量

副次評価項目:夜のPEF値とFEV1のベースラインからの変化量

評価方法:起床時PEF値のベースラインからの推移を検討した。

解析計画:アズマネックス®を8週間経口吸入投与し、有効性と安全性について、t検定(ベースライン補正あり)により検証した。

安全性:副作用の発現率は、40.0%(8/20例)であった。主な副作用は、嗄声(15.0%)、口渇、咽頭カンジダ症、
    血中コルチゾール減少、オステオカルシン減少、血中Al-P増加、味覚減退、咳嗽、咽喉頭疼痛(各5.0%)であった。

使用上の注意(抜粋)
2.重要な基本的注意
(2)本剤の投与開始前には、患者の喘息症状を比較的安定な状態にしておくこと。特に、喘息発作重積状態又は喘息の急激な悪化状態のときには原則として本剤は使用しないこと。


3.重症喘息患者に対する効果

起床時PEF値平均変化量の推移

ベクロメタゾンプロピオン酸エステル定量噴霧式吸入剤(BDP-CFC)またはフルチカゾンプロピオン酸エステル吸入用散剤(FP-DPI)からアズマネックス®への切り替えにより、起床時PEF値は両群とも有意な改善を示しました。

起床時PEF値平均変化量の推移

 

対象:試験開始4週間以上前からBDP-CFC800~1,600μg/日またはFP-DPI400~800μg/日を使用していた重症の
   気管支喘息患者75例

方法:対象のうち、BDP-CFC 800~1,200μg/日またはFP-DPI400~600μg/日を使用していた患者はアズマネックス®
   400μg/日群に、またBDP-CFC1,200~1,600μg/日またはFP-DPI600~800μg/日を使用していた患者はアズマネックス®
   800μg/日群に割付け、それぞれ1日2回に分けて12~14週間投与した。ただし、400μg/日群は2、4、8週目に800μg/日
   への増量を可とした。また両群とも12週以降に用量を見直し、400μg/日とするか、800μg/日とするかを選択した。
   (多施設共同、非盲検試験)

主要評価項目:起床時PEF値のベースラインからの変化量

副次評価項目:夜のPEF値とFEV1のベースラインからの変化量

評価方法:起床時PEF 値のベースラインからの変化量の推移を検討した。

解析計画:アズマネックス®を12~24週間経口吸入投与し、t検定(ベースライン補正あり)により評価項目の変動を検証した。

安全性:副作用の発現率は、44.0%(33/75例)であった。主な副作用は、血清中コルチゾール減少(16.0%)、口腔カンジダ症(14.7%)、オステオカルシン減少(8.0%)であった。

※国内販売中止

使用上の注意(抜粋)
2.重要な基本的注意
(6)全身性ステロイド剤と比較し可能性は低いが、吸入ステロイド剤の投与により全身性の作用(クッシング症候群、クッシング様症状、副腎皮質機能抑制、小児の成長遅延、骨密度の低下、白内障、緑内障を含む)が発現する可能性があるので、吸入ステロイド剤の投与量は患者毎に喘息をコントロールできる最少用量に調節すること。国内臨床試験においては本剤の1日最大用量(800μg/日)を長期投与した場合の安全性についての情報は限られており、また、日本人に本剤800μg/日を反復投与したときのCmax、AUCは外国人と比べて高かったとの報告があることから、本剤の1日最大用量投与時には患者の状態を十分に観察しながら投与を行うこと(【薬物動態】の項参照)。特に長期間、大量投与の場合には定期的に検査を行い、全身性の作用が認められた場合には患者の喘息症状を観察しながら徐々に減量するなど適切な処置を行うこと。
(8)長期又は大量の全身性ステロイド療法を受けている患者、あるいは全身性ステロイド剤から吸入ステロイド剤に切り替えた患者では、副腎皮質機能不全が考えられるので、全身性ステロイド剤の減量中並びに離脱後も副腎皮質機能検査を行い、外傷、手術、重症感染症等の侵襲には十分に注意を払うこと。また、必要があれば一時的に全身性ステロイド剤の増量を行い、患者の全身状態を観察しながら、症状の改善に伴い徐々に減量していくこと。


4.長期試験

長期間投与における起床時のPEF値(主要評価項目)および夜のPEF値(副次評価項目)の推移

起床時PEF値は、アズマネックス®投与後52週までの期間を通じてベースラインから有意に上昇し、投与が長期におよんでも、耐薬性を示すような効果の減弱はみられませんでした。
夜のPEF値も同様の推移を示しました。

長期間投与における起床時のPEF値(主要評価項目)および夜のPEF値(副次評価項目)の推移

 

対象:吸入ステロイド薬でコントロールされていた気管支喘息患者199 例

方法:アズマネックス®400μg/日を52週間投与した。また投与12週以降に用量見直しを行うこととした。
   (多施設共同、非盲検試験)

主要評価項目:起床時PEF値のベースラインからの変化量

副次評価項目:夜のPEF値とFEV1のベースラインからの変化量

評価方法:アズマネックス®投与1~52週後および最終評価時の起床時および夜のPEF値のベースラインからの変化量を、
     経時的に検討した。

解析計画:アズマネックス®を52週間経口吸入投与し、評価項目の変動をt検定(ベースライン補正あり)により検証した。

安全性:自他覚的副作用の発現率は、31.0%(63/203例)であった。主な副作用は、口腔カンジダ症(12.3%)、
    発声障害(7.9%)、白内障(3.4%)、不正子宮出血(3.0%)であった。

使用上の注意(抜粋)
2.重要な基本的注意

(2)本剤の投与開始前には、患者の喘息症状を比較的安定な状態にしておくこと。特に、喘息発作重積状態又は喘息の急激な悪化状態のときには原則として本剤は使用しないこと。

(6)全身性ステロイド剤と比較し可能性は低いが、吸入ステロイド剤の投与により全身性の作用(クッシング症候群、クッシング様症状、副腎皮質機能抑制、小児の成長遅延、骨密度の低下、 白内障、緑内障を含む)が発現する可能性があるので、吸入ステロイド剤の投与量は患者毎に喘息をコントロールできる最少用量に調節すること。国内臨床試験においては本剤の1日最大用量(800μg/日)を長期投与した場合の安全性についての情報は限られており、また、日本人に本剤800μg/日を反復投与したときのCmax、AUCは外国人と比べて高かったとの報告があることから、本剤の1日最大用量投与時には患者の状態を十分に観察しながら投与を行うこと(【薬物動態】の項参照)。特に長期間、大量投与の場合には定期的に検査を行い、全身性の作用が認められた場合には患者の喘息症状を観察しながら徐々に減量するなど適切な処置を行うこと。


5.高齢喘息患者に対する効果

起床時PEF値平均変化量の推移(副次評価項目)

アズマネックス®投与後の高齢喘息患者群のベースラインからの起床時PEF値平均変化量は、投与1~7日目では14L/min、投与22~28日目では29L/minでした。

起床時PEF値平均変化量の推移

 

対象:ベクロメタゾンプロピオン酸エステル定量噴霧式吸入剤(BDP-CFC)800μg/日まで、またはフルチカゾンプロピオン酸
   エステル吸入用散剤(FP-DPI)400μg/日までを投与されていた、高齢(65歳以上)および非高齢の気管支喘息患者各6例

方法:高齢者、非高齢者ともに、アズマネックス®400μg/日を1日2回に分けて4 週間投与した。(非盲検試験)

評価方法:起床時PEF値のベースラインからの変化量を、高齢喘息患者群と非高齢喘息患者群で比較した。

安全性:副作用は非高齢者に認められた嗄声( 16.7%)のみであった。

※国内販売中止

使用上の注意(抜粋)
2.重要な基本的注意

(2)本剤の投与開始前には、患者の喘息症状を比較的安定な状態にしておくこと。特に、喘息発作重積状態又は喘息の急激な悪化状態のときには原則として本剤は使用しないこと。

5.高齢者への投与
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。[一般に高齢者では生理機能が低下している。]

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